凸版印刷、石垣や瓦、金具など100万を超える部材を精緻にデジタル化したVR作品『江戸城の天守』をシアターで公開

独立行政法人 国立文化財機構 東京国立博物館 と凸版印刷は、現存しない江戸城天守を、史料や歴史考証を元にデジタルで再現するVR作品『江戸城の天守』を、東京国立博物館 東洋館内「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」にて、2017年1月4日より初公開すると発表した。
 
VR作品『江戸城の天守』紹介映像(音声なし)
監修:東京国立博物館 制作:凸版印刷株式会社
 
<以下、プレスリリースより>

『江戸城の天守』は、徳川三代将軍家光が莫大な費用を投じてつくらせた江戸城最後の天守の姿と、その天守がどのようにつくられたのかを考えるVR作品です。本作品の制作にあたり、石垣や瓦、金具にいたるまで、江戸城を構成する100万超の部材ひとつひとつをデジタル化。当時最高の技術が用いられたと言われる江戸城天守の優美な姿を再現しました。
今回の上演では、専属ナビゲータの案内のもと、図面や絵図などの史料に加え、現存する文化財や伝統技術を手がかりとした再現過程を紹介します。また、現代の東京の3D地図上に江戸城天守のデータを合成したデジタル再現ならではの景色も鑑賞できます。


■ VR作品『江戸城の天守』の特長
・100万を超える部材ひとつひとつを精緻に再現
葵紋の金具に刻まれた葉脈や、鯱の鱗を留めるための鋲など、100万個を超える部材を細部にいたるまで精緻に再現。大きなスクリーンに実寸大で表示することで、金具や鯱などを構成する部材の組み方まで詳細に観察できます。
・現存する文化財や伝統技術も参照
同時代に作られた江戸幕府関連の社寺や城郭を中心に現存する文化財を取材し、細部の意匠再現に反映しました。平成の大修理が進められている日光東照宮・陽明門の修理現場や錺金具の製作現場などでの取材成果の一部も紹介します。
・もし江戸城天守が現存したら・・・、をデジタルで再現
天守が明暦3(1657)年に起こった明暦の大火で焼失せずに現代まで約360年建ち続けていた場合を想定し、経年変化を施したリアルな天守の姿を現代の東京の3D地図上に合成。デジタル再現ならではの姿を鑑賞できます。

■ VR作品『江戸城の天守』上演について
場所:     東京国立博物館東洋館地下1階 TNM & TOPPAN ミュージアムシアター 
期間:     2017年1月4日(水)~3月31日(金)予定 
時間:     
水・木・金 12:00、13:00、14:00、15:00、16:00 
土・日・祝・休日 11:00、12:00、13:00、14:00、15:00、16:00
※所要時間は約40分、各回定員90名です。
料金:     高校生以上 500円、中学生・小学生300円、 
未就学児、障がい者およびその介護者各1名 無料
※大学生以上は博物館入館チケットが別途必要です。
※総合文化展当日券(一般620円/大学生410円)とセット購入で一般1000円/大学生800円
※開演時間までにチケットをお買い求めください(当日券のみ)。 

■ 「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」について
「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」は、VRによる文化財の新しい鑑賞方法を体験できる施設です。「バーチャルリアリティで時空を超える」をコンセプトに、東京国立博物館の収蔵品を中心とする文化財デジタルアーカイブをVR技術で可視化。専属のナビゲータのライブ上演で、あたかもコンピュータが生成する三次元空間の中にいるかのような感覚で文化財を鑑賞できます。文化財の往時の姿の再現や肉眼では鑑賞することが難しい細かなディテールの拡大など、デジタルならではの文化財との新たな出会いと楽しみ方を提供する空間です。
・超高精細4KプロジェクタによるVR映像投映
・スクリーンサイズ: 300インチ(横幅6.6m、高さ3.7m)
・座席数: 98席
・シアターHP: http://www.toppan-vr.jp/mt/ 

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以上
 

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