NTT Com、VRを活用したプロジェクトを一元的にアウトソースできるVR活用支援ソリューションの提供を開始

NTTコミュニケーションズは、本日(2月9日)、企業がVRを活用したプロジェクトを一元的にアウトソースできるVR活用支援ソリューションの提供を開始すると発表した。

同ソリューションは、コンテンツの企画や制作、配信、効果測定に至るまでをワンストップで提供することができる、と説明している。


<以下、プレスリリースより>

NTT Comは、本ソリューションにおいて、VR配信プラットフォームの提供実績や、VRコンテンツ制作や配信に必要な技術を持つ強み、またNTTグループが有する映像の高精細化技術「パノラマ超エンジン」などを活かしてVR活用支援を行います。

またエイチ・アイ・エス(以下、H.I.S.)は、2017年2月9日より、本プラットフォームを利用したVRによるツアー体験コンテンツをH.I.S.の店舗内で展開します。

このコンテンツは、お客さまが実際に訪問する時間に撮影した空港やホテルの動画など、観光名所だけでなくツアー全体の様子を疑似体験できるもので、これにより顧客満足度の向上やツアーの成約率向上などが期待されます。

1.背景
多くのVR機器やコンテンツが登場した2016年はVR元年とも呼ばれ、続く2017年も様々な領域でVRを活用したサービスやソリューションの展開が予想される状況にあります。

一方で、VRコンテンツの作成技術や、大容量のVRコンテンツを配信できるプラットフォームなど、VRを活用したソリューションの提供に必要な全てを有する事業者はほとんど存在しません。NTT Comは、この新しい市場において、企業のお客さまが安心してスムーズにVRを活用したプロジェクトをアウトソースできるよう、本ソリューションの提供を開始します。


2. 特長

(1) 企画から制作、配信、効果検証までをワンストップで実施可能

 

VRコンテンツの提供に関しては、魅力的な企画だけでなく、それを実現できる高度な制作技術や、安定して利用者に配信できる信頼性の高い基盤が必要です。

NTT Comは、VRコンテンツ制作や配信に必要な技術を持つほか、大容量のVRコンテンツを配信できるプラットフォームの運用実績を持つため、安心して制作や配信をお任せいただけます。また、高い技術力が必要な、利用者の視線ログを解析した高度な効果検証を実施することもできます。


(2) 湾曲型ディスプレイやApple TVの利用など、ニーズに合わせて多彩にカスタマイズ

VRコンテンツの体験方法としてはゴーグルの着用が一般的ですが、シチュエーションによっては、ゴーグルが好まれない場合もあります。

このため、一般のディスプレイより高い臨場感が得られる湾曲型ディスプレイに出力し、ゴーグルなしで楽しめるコンテンツとすることもできます。また、お客さまのニーズに合わせて様々なコントローラーを用意することが可能で、他社に先駆けてApple TVのリモコンをコントローラーとするカスタマイズに対応しています。

(3) 映像の高精細化など、NTTグループの独自技術を活用した高度なコンテンツ開発が可能

本ソリューションにおいては、NTTグループ独自の高度な技術を組み込むことが可能です。

例えば、NTTアドバンステクノロジ株式会社の「パノラマ超エンジン」を活用することもできます。眼球とモニターの位置が近くなるVRでは、高精細な4K画像/映像を使って臨場感を高めることが必要ですが、4K画像/映像のデータ容量は膨大なため、配信ネットワークの帯域や利用端末の処理性能にきわめて高いスペックが求められます。

「パノラマ超エンジン」を用いると、利用者の視界に入る部分だけを高精細化できるため、画像/映像処理の負荷を抑えて快適にVRを体験できるようになります。この他にも、映像以外のデータ、例えば位置情報を同時に配信したり、限られた利用者間でのみセキュアにVRコンテンツを共有したりといった、高度な仕組みも採り入れることができます。


3.提供開始日
2017年2月9日


4.提供料金
お客さまのご要望に応じた個別見積りとなります。詳しくは下記お問い合わせ先までご連絡ください。


《導入事例》
H.I.S.「プレミアムフライデー&週末利用 冬の沖縄体験」VRコンテンツ


H.I.S.は、2017年2月9日より、営業所内に専用ディスプレイなどを設置・運用し、冬の沖縄の魅力をご紹介する映像をVRコンテンツで提供します。
このコンテンツは、プレミアムフライデーや週末を利用して出掛けられる冬の沖縄ツアーをVR化したもので、旅行先における実際の滞在時刻の様子や、体験できる内容などの全行程を、ストーリーに沿ってご覧いただくことができます。

実際のツアーと同じ時刻に撮影した画像や映像を使っていることが特長で、空港の様子から始まり、空港を出た後の街の夜景や人通りの様子、宿泊予定のホテルの内装や設備などを旅程に沿って体験できます。

また、冬の時期だからこそ見ることができるホエールウォッチングなどのツアーも、その場にいるのと同じ目線や距離感で体験できるため、見る物の大きさや迫力もよく分かります。事前に現地のリアルな雰囲気を味わうことができるため、店舗を訪れたお客さまは安心してツアーに申し込むことができます。

H.I.S.は、今回のコンテンツによる効果の検証を踏まえ、VR化するツアーの追加を検討していきます。

<冬の沖縄旅行VRコンテンツイメージ>
 

※:Virtual Reality、仮想現実の略。最近は、遠隔地やCGで作られた世界を、あたかもその場にいるかのように体験できる技術やコンテンツを指すことが多い。とくに、VR専用ゴーグルを装着することによって、上下左右全ての方向を見渡せる映像コンテンツが急速に増えている。ゲームや医療など様々な領域での活用が期待されている。