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【DeNA TechCon 2017】「ログ分析で支えるゲームパラメータ設計」…『逆転オセロニア』の事例をもとにバランス調整法を伝授

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ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、2月10日、渋谷ヒカリエにて、技術者向けの大規模イベント「DeNA Technology Conference 2017」を開催した。

本イベントは、「多岐にわたるDeNAの技術的チャレンジに焦点を当て、広く世に公開することで、技術進歩・進化に役立つこと」を目的に、2016年より同社が技術者向けに主催している。第2回となる2017年は、ゲームなど既存の事業におけるチャレンジのみならず、人工知能(AI)など今後注力をしていく分野を含め、ゲストスピーカーやDeNAのエンジニアが5つのステージ・31のセッションで公演を行う。

本稿では、14時40分より、E-STAGEにて実施された、「ログ分析で支えるゲームパラメータ設計」についての内容をレポートしていく。

 

■ユーザーのログ分析から見るゲームバランスの調整法とは



 
本講演には、DeNA 機械学習エンジニア AIシステム部の奥村純氏が登壇。『逆転オセロニア』での事例を基に、スキルのバランス調整をログ分析によってサポートしている話を展開した。
 


▲まずは、『逆転オセロニア』の概要を紹介。
 
本講演では、ゲーム内に登場する「スキル」に焦点を当て、ゲームバランス調整における重要度の高さや、設計の難しさを語った。
 

▲0,1差の倍率がゲームバランスを支配することになるという話も。
 
さらに奥村氏は、スキルバランスに関する運用課題として、下記のような点を挙げた。
 
1.パラメータのバランス調整が属人化しやすい
・意図しない形で強力なスキルを持つキャラを登場させてしまう、予定していたより弱いスキルになってしまうなど、スキルの強さにバラツキが生じてしまう
 
2.統一的な評価指標がなく、設計精度が確認できない
・制作したスキルが意図通りの使われ方をしているか確認できないため、適切な強さだったかを振り返り辛い
 
3.「壊れキャラ」の事前検知ができない
・強いキャラを作ろうとしても、どの程度までなら壊れないかを読み辛い
 
これを前提として踏まえつつ、そもそもスキルの設計によって「ユーザーのプレイングが勝敗や面白さに反映されている状態」を作りたいのだと奥村氏は説明した。そのためには、「壊れキャラを排出しない」「定量的な評価指標導入によって、スキルの振り返りができること」「企画が意図する”面白さ”が実現できていること」が守らなければならないのだという。特に、「壊れキャラを排出しない」「定量的な評価指標導入によって、スキルの振り返りができること」の2点については、定量データによってサポートが可能だと語った。


 
そして、定量的な評価を実現するため、まずはスキルを「発動の難しさ」「効果範囲」「効果」に要素分解することから始めたという。「発動の難しさ」はスキルの発動確率によって、「効果範囲」と「効果」は実際にスキルを発動したときの効果値の分布を表すことによってバランスを調整していると明かした。
 

 
次に、横軸キャラクター、縦軸にスキルのダメージ量、さらに青線でスキルの発動確率を示したグラフを公開した。
 

▲右にいくほど青線が下がっていることから使いこなすのにテクニックが必要となる。
 
上記のグラフからは、次のようなことが分かるとう。
 
①発動難易度に応じて効果が上昇している(=プレイングが効果に反映されている状態)
②発動難易度に対して効果が大きい懸念のあるキャラクター
③発動難易度に対して効果が小さい懸念のあるキャラクター 



▲同じ発動確率の中で意図せず効果に上下が付くキャラが増えてくると、ゲームとして問題が生じてしまうという。
 
そのため、同社では定期的にスキル設計のレビューを行うフローを導入しているとのこと。プランナーが考えたスキルに対して、既存実績やシミュレーションから、発動確率や効果分布の期待値を推定していると奥村氏は話した。その後、既存キャラとの相対感を確認しながら適切なパラメータに調整していくのだという。そのほか、特殊なスキル(特殊マス生成のように直接効果を及ぼさないスキル)についても、機会学習を利用して評価軸の導入をトライアルしているとのこと。
 
その結果、統一的なPDCAを回すことにより、プランナーの想定と実績が近づくようになってきていると発表した。
 
今後の目標としては、スキルの使用感をより細かい精度で定量評価する仕組みや、AIによるパラメータ策定・UX検証の取り組みを挙げた。最後に、奥村氏は「面白さの設計と、データで評価できる部分に関しては定量的に評価するということをバランスよく共存させたい」とコメントし、講演の締めとした。
 
 
(取材・文:編集部 山岡広樹)



■関連サイト
 

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企業情報(株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA))

会社名 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
URL http://dena.jp/
設立 1999年3月
代表者 守安 功
決算期 3月
直近業績 売上収益1437億円、営業利益198億円、最終利益113億円(2016年3月期)
上場区分 東証一部
証券コード 2432

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