ヤフーとIDCフロンティア、「白河データセンター」に5号棟を建設…ビッグデータ処理基盤の強化と外販用途


ヤフー<4689>と、IDCフロンティアは、福島県白河市の環境対応型大規模データセンター「白河データセンター」に新しく5号棟を建設すると発表した。建設規模は1棟約1400ラック規模で、3月1日着工、2018年3月末の竣工を予定している。

「白河データセンター」は、Yahoo! JAPANグループで保有する拠点としては東日本地域最大であり、Yahoo! JAPAN専用棟およびクラウドサービスやハウジングサービスなどの外販向け棟で構成されている。需要の変化に迅速かつ柔軟に対応するため、需要に応じて棟の建設を行うモジュール方式を採用し、将来は8棟までの増設が可能だ。

また、Yahoo! JAPANでは、福島県より本拠点地域内の約21,300平方メートルの近隣用地を2016年11月に新たに購入し、8号棟以降の増設にも備える。これにより、拠点全体の敷地面積合計は約6万7600平方メートルとなる。

新棟となる5号棟は、Yahoo! JAPANと、IDCFのクラウドサービスおよび外販での利用を予定している。今後見込まれるデータの格納や処理量の増大、およびクラウドの利用拡大に伴い、Yahoo! JAPANが保有するマルチビッグデータを活用するための処理基盤強化や、IDCFのディープラーニング向けGPUコンピューティングなど、高性能なクラウド基盤の増強を目的としている。

Yahoo! JAPANは、メディア・コマース・決済などにおいて国内トップクラスのユーザーを抱えるサービスを多数提供しており、その裏側でさまざまな種類のビッグデータが発生している。このような「マルチビッグデータ」を保持している企業は、世界的にも稀有な存在であり、近年、ますますデータの重要性が高まる中、国内外のデータサイエンティストや企業より、注目を集めている。今後もIDCF等の協力を得て、「マルチビッグデータ」利活用の土台となるデータインフラの整備、強化を進めていく。

IDCFは、データセンター事業を基盤としたクラウド事業の拡大を推進しており、クラウドでデータを処理するだけでなく、「データ集積地」(データも集積するセンター)構想のもと、データ活用のプラットフォーム整備も推し進めている。今後も、Yahoo! JAPANと共にグループの事業を支える根幹であるデータセンターの増強を継続し、お客さまの高品質で安定したインフラ基盤を提供していく、としている。



名称 白河データセンター
場所 福島県白河市
工期 5号棟:2017年3月1日着工~2018年3月末竣工(予定)
■既存棟
4号棟:2016年5月着工~2016年12月
3号棟:2015年10月着工~2016年3月
2号棟:2012年10月着工~2013年9月(2014年6月稼働)
1号棟:2011年9月着工~2012年9月(管理棟含む)

建築面積 5号棟:約3,200平方メートル
敷地面積 約67,600平方メートル(拠点全体)

延床面積 約30,200平方メートル(1~5号棟および管理棟などの施設を含む拠点合計)
■各棟の内訳
5号棟:約11,200平方メートル
4号棟:約2,300平方メートル
3号棟:約1,900平方メートル
1~2号棟:各棟 約5,900平方メートル

ラック数 約3,320ラック(1~5号棟の拠点合計)
■各棟の内訳
5号棟:約1,400ラック
4号棟:約420ラック(約70ラック×6棟)
3号棟:約300ラック(約50ラック×6棟)
1~2号棟:各棟 約600ラック

建物構造 鉄骨造

規模
5号棟:地上4階
3~4号棟:地上1階
1~2号棟:地上4階

床荷重
5号棟:1,200kg/平方メートル
3~4号棟:1,500kg/平方メートル
1~2号棟:1,000kg/平方メートル
実効電力 8kVA/ラック
受電能力 25メガボルトアンペア
電気事業者 東北電力

空調方式
5号棟:直接外気空調+水冷空調システム
3~4号棟:間接外気空調+空冷空調システム
1~2号棟:直接外気空調+水冷空調システム

PUE 設計値 約1.2
レイテンシ 東京-白河データセンター間 3.5ミリ秒前後
用途 Yahoo! JAPAN各サービス、クラウドサービス、コロケーションサービス
ヤフー株式会社
http://docs.yahoo.co.jp/

会社情報

会社名
ヤフー株式会社
設立
2019年10月
代表者
代表取締役社長 小澤 隆生
決算期
3月
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