​【決算まとめ(特別編)】各社のスマホ向け新作開発状況…IPタイトル・協業タイトルの比重が拡大 グリーは下期に7本、モブキャストも今期5本と新作ラッシュに

2016年12月に四半期・期末を迎えたゲーム関連企業の決算のまとめ記事を先日2月27日に掲載した。今回はそのまとめ記事の中では大きくは触れていなかった各社の新作の開発パイプラインの状況について、各社の決算説明資料などで開示されたものを中心に取り上げたい。

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■アクセルマーク<3624>
第1四半期(10~12月)期末で開発中のタイトルは3タイトルと前回の決算説明会時点から変化はない。ただし、子会社アクセルゲームスタジオとKLab<3656>の協業となるプロジェクト「GT」と、開発パートナー1社と組んだプロジェクト「ME」は第1四半期期間中にこれまでのプロト開発の段階から世界観を作り込むアルファの段階に移行するなど開発が進んでいる。
 

■イグニス<3689>
第1四半期(10~12月)期末時点で、コードネーム『GK』を開発中。これまでも新作を開発中であることは明らかにされていたが、そのジャンルが3Dアクションゲームとなることが新たに明らかになった。
 

■Aiming<3911>
2016年12月期末のパイプラインは、オリジナルタイトルと海外製タイトルのライセンスインを絞り、IPタイトルと共同タイトルの開発数が増加した。なお、決算説明会において椎葉社長はIPタイトルについて、「どなたも知っている強力なものの開発に着手している」としていた。
 

■enish<3667>
2016年12月期期末時点でパイプラインは1本。女性向けゲームを開発中で、2017年下半期のリリース予定となっている。
 

■オルトプラス<3672>
第1四半期(10~12月)期末時点で表面化している開発タイトルは、フォワードワークスとの共同開発『アークザラッド』のほか、KADOKAWAとの共同開発の有名IPタイトル、広井王子氏の手がける『ソラとウミのアイダ』(配信:フォワードワークス)、中国KingNetとの中国と日本向けに展開するタイトルとなっている。
 

■カヤック<3904>
2016年12月期は新作リリースがゼロだったが、2017年12月期は下期に3~4本のリリースを予定する。なお、これらはオリジナルタイトルと共同タイトルを合わせた数字となっている。
 

■ガーラ<4777>
第3四半期(4~12月)末時点のパイプラインは、『Flyff Legacy』『Flyff Stomprun』『Rappelz Mobile』とアプリゲームは3本が開発中となっている。いずれもリリースは2018年3月期の予定で、『Flyff Legacy』は国内配信が第1四半期(4~6月)に開始となる予定としている。
 

■ガンホー<3765>
2016年12月期末時点の新作パイプラインは10本。ただし、これはスマホ向けゲームだけでなく、家庭用ゲーム機向け、VR等新分野向けも含めたものとなっている。
 

■KLab<3656>
2016年12月期末時点のパイプラインは、全部で11タイトルとなっており、うち2本~5本が2017年12月期にリリースとなる予定。「うたのプリンスさま」や「キャプテン翼」など国内有力IPを用いたタイトルが中心となっている。
 

■グリー<3632>
第2四半期(7~12月)末の国内ネイティブゲームの開発パイプラインは、新たな4本が加わり10本となった。うち7本が下期のリリース予定で、『ららマジ』が既にリリース済みのため、残り6本のリリースが下期に行われる見通し。
 

■クルーズ<2138>
マイネット<3928>グループにゲーム事業を譲渡し、ネイティブゲームは少数精鋭の一球入魂の体制での開発に移行した。

■コロプラ<3668>
2017年9月期の新作リリースは、第3四半期以降となる見通しで、第1四半期期末時点では「出そうなものは2タイトル」(馬場社長)としていた。また、「今後はオリジナルタイトル2に対し、IPタイトル1ぐらいで作っていきたい」(同)とのこと。

■サイバーエージェント<4751>
第1四半期(10~12月)末時点において、第2四半期移行にリリースを予定しているタイトルは6本となっている。うち、ジークレストのジークレス『茜さすセカイでキミと詠う』の事前登録が2月22日より開始となり、現在は4本の事前登録が実施中となっている。
 

■セガサミーホールディングス<6460>
第3四半期(4~12月)末で明らかになっていたリリース予定の新作タイトルは、『CODE OF JOKER Pocket 』と『StarHorse Pocket』というセガ・インタラクティブのタイトルで、どちらも1月中にリリースされた。
 

■ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>
任天堂<7974>との協業は、『どうぶつの森』の配信開始時期が2017年度中に変更となった。なお、協業は中長期のパートナーシップであり、来期以降のタイトルラインナップなどは適宜公表していくとしており、既に来期以降へ向けても協業タイトルを開発中とのこと。
 
 
■ドリコム<3793>
2018年3月までに7~8本のIPタイトルのリリースを目指し、開発力・運用力の両面を強化中。2018年4月以降に向けた新規IPプロジェクトも本格的に始動した。
 

■ネクソン<3659>
2017年12月期も多数の新作を順次配信予定で、日本については2月に『エビルファクトリー』の配信を開始、期中に『Dungeon & Fighter:Spirit』を含む複数のモバイルタイトルを配信開始する予定。
 

■ボルテージ<3639>
第2四半期(7~12月)末時点で、第3四半期は基幹シリーズ1タイトル(『花ざかりの君たちへ』をリリース済み)、新シリーズ2タイトル、実験作2タイトルのリリースが予定っされている。なお、新ブランド“ボルテージ ドリーム”の第一弾タイトルとなる『アニドルカラーズ』が先日新たに発表となった。
 
 
■マーベラス<7844>
第3四半期(4~12月)末時点でのオンライン事業の新作の取り組みは、DMM GAMESとの共同開発・運営となるPCブラウザ向け新作ゲーム『天歌統一ぷろじぇくと』、3社共同企画「戦ブラ」プロジェクトのスマートフォン向けゲームアプリ『戦刻ナイトブラッド』、大型共同プロジェクトのスマートフォン向け協業タイトル『プロジェクト クロノス』(正式タイトル『ORDINAL STRATA』と発表)となっている。
 

■モバイルファクトリー<3912>
2016年12月期末の新作開発状況は、位置ゲームの自社オリジナルタイトルを今春リリースする予定としていた。同タイトルはその後、2月23日にタイトルが『レキシトコネクト』であることが発表され、事前登録も開始している。

■モブキャスト<3664>
2017年は新作タイトル5本のリリースが予定されている。うち、日本での配信を予定している岡本吉起氏プロデュースの新作Project「ok」は、大型IPを用いた戦略バトルRPGであり、その詳細が3月9日に明らかとなる予定だ。