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【インタビュー】松本慶明常務が明かすマーベラスの”2.5次元”の魅力と強み 作品の再現度だけでなくファンの持つイメージの具現化がポイント

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昨今、漫画・アニメ・ゲームを原作とする3次元の舞台コンテンツ、いわゆる「2.5次元ミュージカル」が活況だ。『刀剣乱舞』や『あんさんぶるスターズ!』『弱虫ペダル』『テニスの王子様』など女性を中心に人気を集める作品が続々と舞台化され、エンターテインメント業界でもその元気さはひときわ目立つ。

今回は、前回に引き続き、マーベラス<7844>の音楽映像事業を担当する常務取締役執行役員の松本慶明氏(写真)にインタビューを行い、同社の2.5次元ミュージカルのこれまでの展開と人気の要因、そして2.5次元ミュージカル市場の将来性について語っていただいた。



――:御社が2.5次元ミュージカルを始めたのは、どういった経緯があったのでしょうか。ゲームとアニメとはやや毛色の違う舞台ビジネスで、参入されていると知ったときは不思議な感じがしていました。

外部からご覧になると、そうかもしれません。しかし当社が2.5次元ミュージカルを始めたのは、ごくごく自然な流れでした。我々は、「"驚き"と"感動"を世界に届ける新しいエンターテイメントの創造」を経営理念に掲げておりますが、音楽や映像、ゲームを融合することでゲームやアニメのファンに楽しんでもらえるような、新しいエンターテインメントを提供できるのではないかと考えてまいりました。当初から演劇ビジネスをやろうと考えていたわけではありませんが、エンターテインメントの新しい表現形態として自然な流れでアプローチしようとした結果でした。


――:なるほど。そういうことだったのですか。第1弾は『HUNTER X HUNTER』だったとお聞きしています。

第1弾となった作品は『HUNTER X HUNTER』で、当時あまり前例のないエンターテインメントだったこともあり、当初は手探りの状態で始めました。ビジネスとして本格的に軌道に乗り始めたのは、その後に手掛けた『テニミュ』ことミュージカル『テニスの王子様』からです。以降、女性ファンから支持を集めている作品を中心に舞台化を行い、現在では、国内屈指の人気作品である『刀剣乱舞』や『あんさんぶるスターズ!』『弱虫ペダル』をはじめ、『薄桜鬼』『K』『東京喰種トーキョーグール』など、人気作品を多数手がけるようになっています。
 
▲ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学vs六角


――:『テニミュ』は舞台化が非常に難しいのではと思ったのですが、拝見すると「ああ、たしかにテニプリだ」と思いました。

ありがとうございます。『テニスの王子様』や『弱虫ペダル』のようにスポーツ作品の舞台化は簡単ではありませんでしたが、舞台における表現が難しい作品にあえて挑戦してきた部分があります。それを実現することでファンの方々からの支持を集めてきたように思います。これは、当社が演劇の専門畑を歩んできたわけではないからこそ可能だったのかもしれません。そして、自分たちの好きな作品だからこそ原作の魅力を活かしたステージができたのかなと思います。


――:『刀剣乱舞』や『あんさんぶるスターズ!』も非常に好評ですね。

『刀剣乱舞』や『あんさんぶるスターズ!』は、おかげさまで大ヒットしていますが、いずれも珍しいパターンといえると思います。これまでの作品は、すでにアニメ化されたものを舞台化することが多かったのですが、両作品ともアニメ化する前に上演して成功を収めています。両作品のファンの方々にとっては、当社の舞台作品が実際に動いているキャラクターたちに初めてリアルに接する機会だったのではないでしょうか。さらに生きた人間として登場するというインパクトも大きかったのかもしれません。両作品ともリリース後のかなり早い時期から権利元さまへご相談をさせていただきました。
 
▲『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』~Take your marks!~

 
▲舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺


――:舞台化にあたって、御社から権利元に提案することが多いのでしょうか。

はい。当社のスタッフは、ファンと同じ目線を持つだけでなく、作品の目利きに自信のあるスタッフが多数在籍しています。面白い作品を見つけたら舞台化のイメージをすぐに作って、権利元さまにすぐにご相談できるのが当社の強みではないかと思います。また、最近では、本当にありがたいことに、権利元さまから舞台化の打診をいただくことも少しずつ増えてきました。アニメやマンガ、ゲーム原作の舞台を手がけるところはまだまだ多くはないですし、これまでの実績が評価されているのではないかと考えています。


――:舞台化にあたって気をつけているポイントはなんでしょうか。

当社が心がけているのは、作品を再現することはもちろんですが、ファンの方々の期待を裏切らないことです。ファンの多くは、キャラクターの断片的な情報を数多く収集して、自分の想像力をもって補完し、心の内側にキャラクターを完成させています。そのようなファンの皆様に「自分のイメージしていたとおりのキャラが実際の舞台にも出てきた」と思ってもらえるようにすることが大事です。

そのためには、スタッフさんや演者さんには作品への理解をより深めていただき、ファンの皆様と同じ目線で作品に接してもらうようにしています。原作のマンガやアニメ、ゲームを熟知するまでみていただきますし、楽屋や稽古場にも常設し、いつでも原作に触れることができます。例えば、映画やTVドラマなどでアニメを実写化したら違うものになった、というお話を見聞きしますが、そういうことがないようにしています。



――:ビジネス的な目線でいくと、昨今、2.5次元ミュージカルに参入する会社が増えているように思います。その一方で、思ったよりも利益が出ないと言った声も聞かれるようになりました。

そうですね。舞台については、ちゃんとしたものを作ろうとすると、当初はあまり利益が出ません。俳優さんの身につける衣裳の制作費など初演時には、より費用がかかりますし、稽古などの費用がどうしても必要になりますよね。そして、会場の収容人数の問題もあります。最初から大きな会場でやる訳にはいきません。2.5次元ミュージカルは、2回、3回とシリーズ展開することで観客動員数も増え、初めて利益が出てくるようになるのです。2017年3月期は、15作品を手がけましたが、この積み重ねが当社の安定した利益の要因になっていると思います。

もう一つお伝えしておきますと、パッケージ商品も特徴的な売れ方をします。シリーズ初期の場合、パッケージはそれほど大きな売上にはならず、シリーズ化して初めて伸びます。初回の舞台が成功して、2回目、3回目、4回目…とシリーズ化していくと、過去のパッケージ商品の売上が大きく伸びます。どういうことかといいますと、3回目、4回目でファンになってくださった方々が「過去の作品をみたい」ということで、過去のパッケージ商品を購入されるのです。これは収益的にも大きなインパクトがあります。

 


――:2.5次元市場の成長性はいかがでしょうか。まだまだ伸びるとお考えでしょうか。

はい。2.5次元というマーケットについては、潜在的な成長性はまだまだ高いとみています。アニメや音楽などのパッケージ商品はコピーされやすいですが、昨今、それに反比例するかのように、ライブ性の高いエンターテインメントが盛り上がりを見せています。デジタルが普及すればするほど、ライブ性の高いコンテンツの価値は高まっていくのではないでしょうか。この流れは長期的に変わらないとみています。


――:海外でライブビューイングをされていましたが、海外展開はどういった形でやろうとお考えでしょうか。

昨年は台湾と香港などでライブビューイングを試験的に行いました。時差の問題もあり、この形式が取れるのは東アジアの近隣諸国に限られるでしょう。今後は海外上映会ということも考えています。また近い将来、本格的に海外展開するには、我々が直接舞台興行を手がけるということに加えて、海外の事業パートナーによるローカライズ上演がよりベターな方法と思われます。パートナーに脚本を渡し、演出家を交えて舞台づくりのノウハウを伝えて、現地の俳優さんを起用して現地の言語で上演していただくのが望ましいと思います。そのほうが、日本の舞台を字幕で観劇する形よりも、お客様の多くの方々が感動体験を得られるようになると思います。


――:いわゆるライセンス供与といった形ですね。最後に今年度の抱負をお願いします。

はい。これまでと同様、いろいろな作品をお預かりして舞台化させていただくとともに、音楽・ゲーム・映像を手がけるマーベラスならではの展開もできたらと考えています。すでに試験的に行っていることですが、アニメに出演された声優さんを舞台に、逆に舞台に出ていた俳優さんに声優として出演していただく、といった取り組みも行っていきます。アニメに出演されていた方が舞台にも出てくる、逆に舞台の出演者がアニメにも出てくることで、みなさまにまた新しいエンターテイメントの楽しみ方をご提供できるのではないかと考えています。


――:それは面白い取り組みですね。期待しています。ありがとうございました。


 
(編集部 木村英彦)
 

◇舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺
© 舞台『刀剣乱舞』製作委員会
◇『あんさんぶるスターズ! オン・ステージ』〜Take your marks!〜
© 2016 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会
◇ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学vs六角
© 許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト © 許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
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企業情報(株式会社マーベラス)

会社名 株式会社マーベラス
URL https://www.marv.jp/
設立 1997年6月
代表者 中山晴喜
決算期 3月
直近業績 売上高318.20億円、営業利益54.18億円、経常利益52.28億円、当期純利益36.02億円(2016年3月期
上場区分 東証一部
証券コード 7844

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