【イベント】細い糸を紡いで行く様な繊細で綿密なストーリー展開...上質なスパイ・エンターテイメント!舞台『ジョーカー・ゲーム』をレポート


マーベラス<7844>は、5月4日より、舞台『ジョーカー・ゲーム』を、東京・六本木Zeppブルーシアター六本木 にて上演する。

舞台『ジョーカー・ゲーム』は、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞をダブル受賞した小説『ジョーカー・ゲーム(柳広司著)』をProduction I.Gによって
TVアニメ化された『ジョーカー・ゲーム』を、ダイナミックでエモーショナルな作風の劇作家・西田大輔が脚本・演出を担当した舞台化作品。

本稿では、その舞台『ジョーカー・ゲーム』の囲み会見とゲネプロの様子をレポートする。
 

舞台『ジョーカー・ゲーム』



「自らを操り 全てを欺け 命をかけたゲーム ―開幕。」

世界大戦の火種がくすぶる昭和12年秋、帝国陸軍の結城中佐によって、スパイ養成部門“D機関”が秘密裏に設立される。機関員として選ばれたのは、超人的な選抜試験を平然とくぐり抜けた若者達。彼らは魔術師のごとき知略を持つ結城中佐のもと、スパイ活動に必要なありとあらゆる技術を身につけ、任地へと旅立っていく。

「死ぬな、殺すな」――

目立たぬことを旨とするスパイにとって、自決と殺人は最悪の選択肢であるとするD機関の思想は陸軍中枢から猛反発を受けつつも、世界中を暗躍する機関員達。そんなD機関を査察するため、帝国陸軍より佐久間が潜入する・・・
 
 

■「スパイとして個性を殺して生きるのは、役者が役を演じるのと似ている」...5名のキャストが登場した囲み会見



上演に先駆けて行われた囲み会見に応じたのは、三好 役:鈴木勝吾さん、甘利 役:山本一慶さん、佐久間中尉 役:大海将一郎さん、ジョン・ゴードン 役:オラキオさん、結城中佐 役:谷口賢志さんの5名。

最初に、この舞台『ジョーカー・ゲーム』の出演、そして各自役柄が決まった時の気持ちを語ってくれた。

今回、三好を演じる鈴木さんは、「死んじゃう人の役だな。」と率直な感想を明かしつつ、「アニメの『ジョーカー・ゲーム』を見ているなかで、難しいキャラクターだと感じた。」と話した。山本さんは、「甘利はD機関の中で大人なイメージがあるので、個性を隠さなければならないスパイのなかで、それでも甘利として大人なイメージを出せれば」と意気込みを交えつつ語った。無骨な軍人である佐久間を演じる大海さんは、「大人気の作品の舞台化ということでとても責任を感じます。」としつつも、この『ジョーカー・ゲーム』に関わることができるのを嬉しく思います。」と喜びを表にした。今回アメリカ人役を演じるオラキオさんは、「外国人ということでついに中国人の役かな?と思った。」、「アメリカ人と聞いたので厚切りジェイソンのほうがいいんじゃないか。」と話し、記者人の笑いを誘った。D機関の創設者である結城中佐を演じる谷口さんは、「『ジョーカー・ゲーム』の小説が発売された時からのファンで、結城中佐をずっと演じたかった。」とし、「僕を選んでくれたマーベラスさんは見る目がある。」と、この役柄に対しての自信をのぞかせた。

続いては本作の見所についてそれぞれが語った。鈴木さんは、「他の2.5次元ミュージカルと違ってこの作品は、派手さはあまりなく、役者全員が細い糸を繋げていくような演じ方をしていかないと、お客様に伝わらないと作品。」と語り、「原作に人気に乗っかっただけでなく、ちゃんと芝居をし、お客様に伝えていく。」と、意気込みを交えて見所として語った。

山本さんは、「スパイのお話ということで、D機関のメンバーは一つの目標に向かってそれぞれ世界中でバラバラに散らばって任務を遂行していきます。そんな彼らが、一つの目標、筋の通った一本になっていくところを楽しんでほしい。」と語り、大海さんは、「無骨な男だらけの熱い作品。さらにギミックや映像演出も楽しんでもらいたい。」とストーリーや、演出についても話した。オラキオさんは、「緊張するシーンが続きますが、僕が出てくるシーンではちょっとだけ息を抜いて楽しんでもらいたい。」とご自身の登場シーンを紹介、谷口さんは、「2.5次元のキャラクターを前面に出していくものとは違い、スパイとしてキャラクターとしての個性を消すことがよしとされているので、とても挑戦的な作品だと思います。そんな中で、人間だからこそある個性、スパイエンターテイメントを楽しんでもらいたい。」と語った。

最後の質問として、これから本作を観劇する方々に対してのメッセージとして、オラキオさんは、「アニメも大人気な作品ということでプレッシャーもありますが、舞台は舞台の楽しみ方があると思います。その部分を楽しんでほしい。」と、山本さんは、「スパイが題材ということで、張り詰めた空気感という他の舞台では味わえない雰囲気が楽しめると思います。」と、大海さんは、「原作を知っている人はもちろん、知らない人でも楽しめる舞台に仕上がっています。ぜひ劇場で楽しんでください」とそれぞれ話した。

谷口さんは「とてもいい作品になったと自信を持って言えます。」と作品に対する満足感を表しつつ、「舞台というのは作品を届けるのではなく、熱や空気をお客様に伝えるものだと思います。僕たちの熱量を感じてください」と意気込んだ。

最後に鈴木さんが、「スパイは個性を消さなければならないので、一人一人派手さはないですが、スパイとして生きるというのは、役者が舞台に立つことにとても似ていると思います。それぞれどういう思いでスパイとして生きているのか、それを楽しんでほしいと思います。」と話し、囲み会見を締めた。

 

■細い糸を紡いで行く様な繊細で綿密なストーリー展開...舞台『ジョーカー・ゲーム』


舞台『ジョーカー・ゲーム』は、昭和12年秋、帝国陸軍の結城中佐によって設立されたスパイ養成部門“D機関"に、軍本部との連絡係として佐久間が配属されたところから話は始まる。軍人として誇りを持つ佐久間に対し、結城中佐は「馬鹿め、背広で敬礼する奴があるか。」と言い放ち、また他のD機関の面々も軍人である佐久間の思想を逆なでするような言動をとる。



そんな中、陸軍の武藤大佐よりD機関に命令が降る。スパイ容疑のかけられたアメリカ人であるジョン・ゴードンを家宅捜索することになる。その任務にD機関は、身分を憲兵団だと偽り、三好が全体の指揮を、佐久間を隊長としてジョン・ゴードンの家に乗り込む。証拠が見つからなかったら、切腹をしなければならないという窮地に追い込まれた佐久間だったが、D機関の面々とのゲームを思い出し、窮地を脱出。見事ジョン・ゴードンがスパイであるとする証拠を見つけ、それにより武藤大佐の悪行の秘密も握ることとなる。



この後、佐久間は結城中佐のスカウトを断り、戦地に旅立つこととなる。ここで1部の幕が閉じる。

2部では、電車の事故で真木克彦という日本人がドイツで死んだところから話は始まる。話は少し前に遡り、第二次世界大戦の動きがある世界各国へ、結城中佐はD機関の面々を世界各国に送り出す。そして三好は、そんな彼らの連絡網として真木克彦と身を偽り活動をする。

22年前より結城中佐と因縁のあるドイツのヴォルフ大佐は、真木克彦は日本のスパイであると疑いをかけ、その痕跡を探す。その頃、他のD機関の面々もドイツでの活動をする。

ヴォルフ大佐は、真木克彦の遺体の変化に気付くが、時はすでに遅し。三好の情報網は結城中佐に渡った後だった。



大体のストーリーは、アニメとほぼ同じく話が進むが、1部では佐久間の話と共に、軍学校を卒業した小田切の話も同時展開される。また、2部でのストーリーは、根本には三好の連絡網としての任務がありつつも、アニメでは描かれていなかった、同時期に展開されてたであろう他のD機関の面々の任務も描かれることとなり、
よりストーリーに厚みが増している。

さらに演出面でも、様々なギミックを多用している。プロジェクションマッピングはもちろんのこと、懐中電灯を使った演出、舞台ならではの演出も多く盛り込まれている。

スパイがメインテーマの今作、わかりやすい派手さはないが、見るものをハラハラとさせるストーリー展開、そして演出に、原作を知らなくても楽しめること間違いなしの、上質なスパイ・エンターテイメントとなっている。

舞台『ジョーカー・ゲーム』は、本日5月4日よりZeppブルーシアター六本木にて上演、千秋楽の5月7日17:00公演は全国10館の映画館にてライブビューイングを実施する。また、Blu-rayとDVDの発売も決定。発売は10月4日を予定、封入特典としてブックレット、特典映像としてバックステージ映像が封入される予定だ。




舞台『ジョーカー・ゲーム』


◆原作:TVアニメ『ジョーカー・ゲーム』
◆原案:小説『ジョーカー・ゲーム(柳広司著)』
◆演出・脚本:西田大輔
◆公演日程:2017年5月4日(木)~7日(日)
◆劇場: Zeppブルーシアター六本木
◆出演:
三好 役:鈴木勝吾 甘利 役:山本一慶 実井 役:木戸邑弥
田崎 役:奥谷知弘 波多野 役:松本 岳 神永 役:才川コージ
小田切 役:阿部快征 福本 役:前田剛史 佐久間中尉 役:大海将一郎/
ヘルマン・ヴォルフ大佐 役:山﨑雅志 武藤大佐 役:光宣
ジョン・ゴードン 役:オラキオ/結城中佐 役:谷口賢志
アンサンブル:下道純一 川口龍 吉田雄樹※「吉」はつちよし 斎藤直紀
長谷川裕 辻大樹※「辻」は2点しんにょう 時松研斗 米村秀人 平野雅史
◆公式HP:https://www.marv.jp/special/jg-stage/
◆公式instagram : https://www.instagram.com/jgstage/
◆公式twitter :@jg_stage


■関連サイト
 

公式サイト



© 柳広司・KADOKAWA/JOKER GAME ANIMATION PROJECT
© JOKER GAME THE STAGE PROJECT
株式会社マーベラス
https://www.marv.jp/

会社情報

会社名
株式会社マーベラス
設立
1997年6月
代表者
代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
決算期
3月
直近業績
売上高253億4100万円、営業利益24億8800万円、経常利益29億3100万円、最終利益19億2500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7844
企業データを見る