マーベラス、17年3月期は営業益6%増と増益を確保 オンライン事業が苦戦も『Fate/EXTELLA』貢献のコンシューマ事業と音楽映像事業が好調

マーベラス<7844>は、5月11日、2017年3月期の連結決算を発表、売上高293億8700万円(前々期比7.6%減)、営業利益57億5400万円(同6.2%増)、経常利益58億1000万円(同11.1%増)、当期純利益41億6500万円(同15.6%増)と減収ながら増益を確保した。
 

各セグメント別の状況は以下の通り。

①オンライン事業…売上高147億5000万円(前々期比25.3%減)、セグメント利益32億7100万円(同21.8%減)
サービス開始から3周年を迎えた主力タイトル『剣と魔法のログレス いにしえの女神』において、新機能の実装や継続的なコラボレーションイベントの実施、3周年記念イベントの実施などにより、ユーザーの拡大及び収益の回復に努めた。一方で、同タイトルの中国展開は、当初想定していたような収益が見込めずサービスを中止した。そのほか、2016年4月より配信を開始した『スマッシュドラグーン』や、採算性が低下していたタイトルのサービスを終了したほか、開発途中のタイトルの一部を中止し開発費用を一括計上した。

②コンシューマ事業…売上高90億6700万円(同20.2%増)、セグメント利益20億4200万円(同102.9%増)
自社販売部門は、2016年6月23日に発売した『牧場物語 3つの里の大切な友だち』(ニンテンドー3DS)が順調なセールスとなったほか、2016年11月10日に発売した『Fate/EXTELLA(フェイト/エクステラ)』(PS Vita・PS4)が、シリーズ前作実績を大幅に上回るヒットとなった。さらに、2017年3月16日に発売の『閃乱カグラ PEACH BEACH SPLASH』(PS4)も好調なセールスを記録した。アミューズメント部門は、新型マシンとして2016年6月23日より『ドラゴンクエスト モンスターバトルスキャナー』を、2016年7月7日より『ポケモンガオーレ』をそれぞれ稼動開始した。

③音楽映像事業…売上高56億700万円(同23.8%増)、セグメント利益16億300万円(同22.5%増)
音楽映像制作部門は、TVアニメ「魔法つかいプリキュア!」などのパッケージ商品化を行ったほか、2016年7月より同社主幹事TVアニメ「クオリディア・コード」を放送した。また、2016年10月よりTVアニメ「刀剣乱舞-花丸-」を放送し、同タイトルのBlu-ray・DVDが大ヒットとなった。加えて、国内外の映像配信を中心とした二次利用収入が好調に推移した。ステージ制作部門は、「ミュージカル『テニスの王子様』」「舞台『弱虫ペダル』」「ミュージカル『薄桜鬼』」「舞台『K』」「超歌劇『幕末Rock』」といったシリーズ作品の新作公演を行い、それぞれ好調に推移した。また、新作タイトルが非常に好評で、「舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺」は5月公演に続き12月には再演を行い、『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』は6月公演に続き1月に続編公演を行い、それぞれのBlu-ray・DVD販売も非常に好調な推移となった。

なお、2018年3月期通期の連結業績予想は、売上高300億円(前期比2.1%増)、営業利益60億円(同4.3%増)、経常利益60億円(同3.3%増)、当期純利益41億8000万円(同0.4%増)の見込み。
 

株式会社マーベラス
https://www.marv.jp/

会社情報

会社名
株式会社マーベラス
設立
1997年6月
代表者
代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
決算期
3月
直近業績
売上高253億4100万円、営業利益24億8800万円、経常利益29億3100万円、最終利益19億2500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7844
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