セガサミーHD、17年3月期は営業益67%増の295億円…『PSO2』や『オルサガ』『ぷよクエ』好調、『艦これ』アーケードや『ペルソナ5』も貢献

セガサミーホールディングス<6460>は、5月12日、2017年3月期の連結決算を発表し、売上高3669億円(前の期比5.4%増)、営業利益295億円(同67.6%増)、経常利益285億円(同73.9%増)、最終利益276億円(同414.2%増)と大幅な増益を達成した。ゲームを手がけるエンタテインメントコンテンツ事業が大きく伸びたことが主な要因。パチンコやパチスロ機器を手がける遊技機事業も復調し収益を押し上げた。

 


セグメント別の状況は以下のとおり。

遊技機事業…売上高1482億円(同5.1%増)、営業利益263億円(同25.7%増)
パチスロ遊技機では、主力タイトル『パチスロ北斗の拳 修羅の国篇』や『パチスロ コードギアス 反逆のルルーシュ R2』などの実績あるタイトルのシリーズ機の販売を行った。パチンコ遊技機は、『ぱちんこCR蒼天の拳天帰』や『ぱちんこCRモンスターハンター4』など個別タイトルの販売は堅調だったものの、政策的に大型タイトルの販売を翌期に変更した。また、部材リユース等による原価改善や、開発費等の費用低減により収益性の改善に取り組んだ。


エンタテインメントコンテンツ事業…売上高2057億円(同8.0%増)、営業利益111億円(同165.1%増)
各事業分野の業績が好調だった。デジタルゲーム分野では『ファンタシースターオンライン2』が引き続き好調に推移した。スマートデバイス向けタイトルは、『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』、『ぷよぷよ!!クエスト』などの既存主力タイトルを中心に、各種イベントやアップデート等を実施し、堅調に推移した。

パッケージゲーム分野では、欧州を中心に高い人気を誇り、16年間で合計2000万本以上を販売している『Total War』シリーズの新作『Total War: WARHAMMER』や、『ペルソナ』シリーズの新作『ペルソナ5』等の主力タイトルを発売し、販売本数は1028万本(前期は922万本の販売)となった。

アミューズメント機器分野では、新作タイトル『艦これアーケード』等のレベニューシェアモデルによる収益貢献や、人気トレーディングカードゲームの新作『三国志大戦』等の販売が好調に推移した。アミューズメント施設分野においては、既存のゲームセンター業態における『艦これアーケード』等のビデオゲームの稼働が好調なことから、国内既存店舗の売上高は同108.5%と堅調に推移した。

映像・玩具分野では、国内で人気を博した劇場版『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』の配給収入や、TVアニメ等の制作収入等を計上したほか、玩具において、『アンパンマン』シリーズや『ぷに♡ジェル』シリーズなどの定番・主力製品等を中心に販売した。


リゾート事業…売上高130億円(同20.6%減)、営業損益22億円の赤字(同18億円の赤字)
国内有数のリゾート『フェニックス・シーガイア・リゾート』において、『シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート』の開業以来最大規模となるリニューアルが完了したほか、九州域内を中心とした集客施策を行った。しかし、上期に発生した熊本地震によるキャンセル等の影響を補うには至らなかった。海外では、Paradiseとの合弁会社であるPARADISE SEGASAMMY(持分法適用関連会社)が韓国・仁川において既存のカジノ施設の運営に取り組んだほか、韓国初の本格的IR(統合型リゾート)となる『パラダイスシティ』の開業準備を進めた。


 
■2018年3月期の見通し

2018年3月期の業績は、売上高3800億円(前期比3.6%増)、営業利益200億円(同32.3%減)、経常利益160億円(同43.9%減)、最終利益110億円(同60.2%減)と増収減益を見込む。

 
セガサミーホールディングス株式会社
http://www.segasammy.co.jp

会社情報

会社名
セガサミーホールディングス株式会社
設立
2004年10月
代表者
代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
決算期
3月
直近業績
売上高3896億3500万円、営業利益467億8900万円、経常利益494億7300万円、最終利益459億3800万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6460
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