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【CEDEC2017】複数アプリログデータを対象としたメタップスの利用状態解析から見えてくる消費者のゲームとの関わり方

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メタップスは、8月31日開催の「CEDEC2017」にて、「消費者のゲームアプリとの関わり方を紐解く ~複数のゲームアプリログデータを対象とした利用状態解析とその応用~」を実施。今回、セッションの模様をレポートしよう。

登壇者である、メタップスの西口真央氏(データインテリジェンス統括部)は、「メタップスはアプリのマーケティングが有名ですが、ファイナンスやコンシューマのサービスもやっています」と、同社が3つのサービスのデータを軸とした経済圏の構築をしていることを説明した。


▲西口真央氏​。

西口氏は対照的なデータセット間の重要な違いを表す特徴的なパターンを発見するコントラストデータマイニングを得意領域とし、ゲームを継続するユーザーと休眠ユーザーの違いを発見し、継続促進の施策に活用。メタップスでは、データ&AIでマーケティング(データ解析・広告)に特化したツール“Metaps Analytics(MA)”のデータを利用し、マーケティング領域で蓄積されたデータを理解、活用している。

Metaps Analyticsについて、「集客から収益化まで、スマホ時代のマーケティングをトータルサポートするツール」と説明した西口氏は、蓄積されている膨大なデータの中で、「とくにおもしろいのが、デバイスマスタ。どのデバイスが、どのアプリをインストールした、課金した等のデータが見える」とした。


▲Metaps Analytics導入アプリの過半数はゲームアプリだそう。

話題はゲームアプリと消費者の関わり方について。西口氏は、「スマホゲームの市場規模は、もうすぐ1兆円になる」としながらも、「ただし成長率は鈍化しており、いわゆる成熟期に入っており、競争率も高い」と、1人で複数のゲームアプリをプレイしている状況にあると説明した。



そして、消費者のゲームとの関わり方が多様化しているのではないか、と目を付けた西口氏。ただし、関わり方もプレイスタイル(場所や時間)や価値観(社会との繋がり、会話の為、暇潰し、かけがえのないもの)等があり、そういった部分もデータとして調べるとおもしろいと思ったのが、本セッションを行ったキッカケだった。今回、西口氏が分析したのは利用状態。つまり利用頻度やアプリ数だ。アプリに熱中している、複数のアプリに熱中している、またはいろいろ遊んでみる等、消費者の利用状態に西口氏は着目し、分析を行った。

■ユーザーの分類手法

実際のデータに基づき「アプリの利用状態」をうまく分類できないか、という課題を掲げた西口氏。そして、利用状態によってユーザーを分類し、利用状態と課金・継続との関連性を明らかにすることで、新たなマーケティング手法の開発や、スマホゲーム業界のさらなる発展へ貢献するというテーマをもとに分析した。


ユーザーの分類手法では、1アプリに限定して考えたとき、利用頻度により3つの状態に分類している。


▲デバイス1はアプリAを続けてプレイ、デバイス2は継続はしていないがやめていない、デバイス3は全くログインしていない。


複数アプリを想定した場合は、上記の3つの状態では分類できないため、さらに4つの分類に分割して定義付けている。


 
また、利用アプリの多様性において、ある期間中の状態を考えたとき、例えばずっと1つのアプリに熱中している状態でも、「利用アプリがスイッチするケースや、継続はしていないがやめていない、フォロー状態のアプリが変化する可能性もある」と西口氏は指摘する。

そこで、多様性を定量化するために、期間中の利用日数を入力として、混沌さを示す数字をエントロピーを算出する方法をとった。その結果、エントロピーが高ければ、様々なアプリを均等にプレイしており、逆に低ければ少数のアプリを集中的にプレイしていると定義付けることができたそうだ。

■継続率、課金率との関連性

1つのアプリに熱中しているユーザーと、2つのアプリをプレイするユーザーでは、どちらが継続率が高いのか?



この分析にあたって西口氏は、集計開始日から7日目の時点で、両タイプのユーザーの内一定期間経過後に同一アプリで熱中状態であった割合(継続率)を算出した。1つのアプリに熱中しているほうが熱狂的なファンが多く継続率が高いかもしれない。2つのアプリをプレイしているユーザーもゲームに費やす時間が多いから継続率が高い可能性も。「どちらの結論も正しそうだけど」という西口氏は、実際の計算結果を発表した。それによると、全ての経過時点で2つのアプリをプレイしている状態の方が継続率の平均値が高く、特に3ヶ月以上の長期期間の継続率は明確な差があり、西口氏も「2つのアプリをプレイしている方が継続の観点では優良」とコメントした。

では、利用状態と課金にはどのような関連性があるのだろうか。

「課金は時系列も考慮しなければいけない」という西口氏。分類の仕方が一番の肝だとし、今回はエントロピー(利用アプリの多様性)も考慮しつつ、各利用状態の出現比率とエントロピーを基準に、k-means法によりクラスタリングした。分析目的に応じて7つのクラスタに分類し、各クラスタの、アプリごとの課金率と課金ユーザー1人あたりの課金額を算出。その結果、課金率は2つのアプリを利用している層がトップ、1人あたりの課金額は1つのアプリを利用している層がトップだった。



■マーケティングへの応用

今後の研究の方向性や、今回の研究データをもとに、単一アプリの運営チーム、複数アプリの運営企業やアプリプラットフォームという運営サイドの立場を考慮した方向性と課題をまとめた西口氏は、研究データを実際にマーケティングで応用例についても紹介。

あるクライアントの注力アプリ『X』は、DAUは多いが、長期継続率と課金率が課題とされている。今後インストール数の減少が予想されるの、既存ユーザーの復帰を促したい。しかし課金率が低く、広告費用対効果の観点から割に合わない。打開策は、限られた予算の中で、休眠復帰ユーザーの復帰後課金率を最大化させること。

そこで効果的なのが、Metaps Analyticsデータと広告の自動連携。これにより、MAデータをもとにユーザーをセグメンテーションでき、セグメントごとに適切な広告施策の実施が可能。また、ユーザーデータを日々更新することでセグメントの鮮度が保たれ、広告効果のレポーティングと意思決定支援も行える。さらに、休眠復帰施策への応用として、同企業の類似アプリ『Y』の継続、課金状況に基づくセグメンテーションを行うことで、改善幅の見込みが見えてくるという。
 


最後に西口氏は、「進捗があったら、別の機会にお話しさせていただきます」と現在準備中の応用案を公開し、セッションを終えた。
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