トーセ、17年8月期は売上高3%減ながら営業益18%増…大型スマホゲーム開発案件のスケジュール変更が影響 スマホゲーム開発の年間実績は30%増

トーセ<4728>は、10月10日、2017年8月期の連結決算を発表、売上高47億500万円(前々期比3.5%減)、営業利益3億700万円(同18.6%増)、経常利益4億600万円(同2.0倍)、当期純利益2億900万円(同2.2倍)となった。
 

また、従来予想対比では、売上高は増減率5.9%減と予想を下ブレしたものの、営業利益は同31.8%増、経常利益は同21.9%増、当期純利益は同2.2倍といずれも予想を上回る着地となった。
 

売上高は、主にデジタルエンタテインメント事業において大型のスマートフォン向けゲームの開発案件で、顧客の要望により開発スケジュールが変更となったことに伴い、開発売上や運営売上が減少した。一方、利益面は、販売費及び一般管理費の削減に努めた結果、営業利益、経常利益ともに、前回予想を上回った。なお、特別利益として関係会社株式売却益2300万円を計上したことで、当期純利益は予想を大幅に上回った。

セグメント別の業績は下記の通り。

①デジタルエンタテインメント事業…売上高43億6900万円(前々期比2.2%減)、営業利益4億8100万円(同2.0%減)
ゲームソフト関連の売上は、「Nintendo Switch」向けソフトの開発案件が増加したものの、前々期と比べて「プレイステーション4」向けを中心に家庭用ゲームソフトの大型タイトルの開発完了が少なかった影響で、前々期比25.0%減となった。モバイルコンテンツ関連の売上は、スマートフォン向けゲームの案件において有力なIP(知的財産)などを活用した大型タイトルの開発を完了したことで開発売上が伸長した結果、同30.1%増となった。パチンコ・パチスロ関連の売上は、規制強化の影響により引き続き厳しい受注環境が続いたものの、同10.6%増となった。

②その他事業…売上高3億3600万円(同17.0%減)、営業損益1億7300万円の赤字(前年同期2億3100万円の赤字)
SI事業においてスマート家電専用アプリの開発が好調に推移した一方で、子会社フォネックス・コミュニケーションズにおいてパソコン向けアバター制作業務を中心に開発売上が低調に推移した。また、東南アジア向けコンテンツ配信事業において、事業戦略の見直しに伴い、たな卸資産の費用処理を行った。

なお、2018年8月期通期の連結業績予想については、売上高56億5400万円(前期比20.2%増)、営業利益5億1000万円(同65.7%増)、経常利益5億5300万円(同36.2%増)、当期純利益3億800万円(同47.1%増)の見込み。
 
株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高56億6200万円、営業利益4億6900万円、経常利益5億500万円、最終利益3億1000万円(2022年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
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