【速報】ドリコム、2Qは『みんゴル』『オレコレ』の寄与で82%増の大幅増収を達成 新作プロモ費用など費用先行 QonQでは増収増益に(グラフ追加・追記)

ドリコム<3793>は、10月30日、2018年3月期の第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表、売上高62億100万円(前年同期比82.2%増)、営業利益1億6700万円(同54.0%減)、経常利益5900万円(同81.4%減)、四半期純損益3600万円(同79.0%減)となった。
 

7月にリリースした『みんゴル』と『週刊少年ジャンプ オレコレクション!』が寄与したほか、『ONE PIECEトレジャークルーズ』と『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストシューターズ』が引き続き安定推移を維持したこと、新規IPゲーム開発の進捗に伴う売上が計上されたことで売上高は大幅に伸長した。一方、利益面は、新作IPゲームのリリース前後の積極的なプロモーションに伴う広告宣伝費やスムースな運用への移行に伴う運用費の高止まりが利益幅を縮小し、各利益項目とも大幅な減益となっている。

セグメント別の状況は以下の通り。

①コンテンツサービス…売上高56億9200万円(前年同期比99.6%増)、セグメント利益3億3400万円(同33.4%減)
他社コンテンツゲームでは、7月初旬にリリースした『みんゴル』と『週刊少年ジャンプ オレコレクション!』が順調と評価できる立ち上がりをみせたほか、『ONE PIECEトレジャークルーズ』と『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストシューターズ』も国内外で堅調な推移を維持した。『ダービースタリオン マスターズ』は、ユーザーニーズに対する訴求において課題がみられ、実施した施策の売上寄与が限定的となったことから軟調な推移となった。今後は、11月のリリース1周年や冬季の売上拡大期に向けて、運用施策を見直し復調を目指す。

オリジナルゲームは、既存ユーザーの満足度維持・向上に焦点を当てたイベント施策に注力した結果、リリースからの経年に抗う売上水準を維持した。また、複数の新規IPゲームの開発も進んでおり、新規IPゲームの開発進捗に伴う売上も計上された。一方、利益については、7月にリリースした新作ゲームにおいてリリース前後で積極的に広告宣伝費を投下したほか、運用の効率化が途上にあり運用費が高止まりしていることから大幅な減益となった。

なお、『みんゴル』と『週刊少年ジャンプ オレコレクション!』および『ONE PIECEトレジャークルーズ』と『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストシューターズ』の売上高については、配信会社からの一定の比率に応じた売上分配を得るかたちとなっており、売上への影響は相対的に小さいものの、支払手数料が無いため、利益に与える影響が大きくなっている。

②広告メディアサービス…売上高5億800万円(同13.3%減)、セグメント損益1億6700万円の赤字(前年同期1億3000万円の赤字)
広告代理業務のほか、次世代の主力事業創出を目的とした取り組みの一環である「DRIP(Drecom Invention Project)」のもと、インターネットサービスの知見を活かした新規サービスを試験的に立ち上げ、事業化に向けた試行を重ねた。しかし、主要サービスの多くが事業開発段階にあり、費用が先行した。

■QonQでも大幅な増収を達成、最終益は黒字転換
業績を四半期推移(QonQ)で見てみると、売上高は前四半期比41.1%増の36億2900万円と大幅な増収を達成し、営業利益も同3.9倍の1億3300万円、経常利益は同2.4倍の4200万円、四半期純利益は4000万円の黒字(前四半期は400万円の赤字)と各利益項目も大きく改善した。前述の新作IPタイトルの売り上げ貢献が大きく、広告宣伝費などの費用による負担分もカバーした結果とみることができそうだ。
 

なお、2018年3月期の連結業績予想は非開示。同社は第3四半期累計(4~12月)の業績予想予想のみを開示しており、売上高100億円(前年同期比76.2%増)、営業利益1億7000万円(同67.0%減)、経常損益ゼロ、四半期純損益3000万円の赤字の見込みとしている。
 
株式会社ドリコム
http://www.drecom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ドリコム
設立
2001年11月
代表者
代表取締役社長 内藤 裕紀
決算期
3月
直近業績
売上高108億円、営業利益22億8100万円、経常利益21億9200万円、最終利益11億5900万円(2023年3月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3793
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