【イベント】三洋物産、エンタメ開発、VR、ものづくりの本質を学べる! 名古屋で好評だったパチンコ開発を体感する1Dayインターンシップの東京会場の模様をレポート


三洋物産は、東京の日本橋オフィスにて、全国の学生を対象とした1Dayインターンシップ「SANYO インターンシップ 2018 in 東京」を、1月27日に開催した。

昨年名古屋で開催したインターンシップが好評を博し、東京での開催に至った。今まで語られることのなかった開発の現場を体験できるイベントとなっており、参加学生にとっては外からでは気付けない情報満載の貴重な機会となった。

本記事では、当日の模様をリポートする。


 

■知られていないが、聞けば聞くほど引き込まれるパチンコ開発の世界


歴史的な寒波と重なった開催当日。交通機関への影響が心配されたが、北海道や福島からの参加者も無事到着し、晴れの日差しが差し込む中、講師とメンターの自己紹介からインターンは始まった。初めて顔をあわせるメンバーと上手く打ち解けるために、アイスブレイクを挟んでからの業界研究講義。市場規模や、生産台数、歴史や業界シェア、VRを取り入れた開発工程など、普段目にするものの裏にこれだけの情報が隠れているのかと、驚く参加者が印象的だった。

視覚・聴覚・触覚と、人間の複数感覚に一気に訴えかけるパチンコというエンターテインメントだからこそ、開発者が意識している技術やエンタメは想像以上に広い。また、ゲーム業界とパチンコ業界で実績を残された開発部長からの経験談にも学生は興味津々だった。


 

■試打&VRでの開発を体験


名古屋でも大好評だった「試打とVRを用いた開発体験」は、東京でも盛り上がりを見せた。企画から開発、ソフトからハードまで、全てに携わる企業だからこそ持てる社内パチンコ試打ホール。これまでの機種はもちろん、最新機種も実機でテスト出来る環境が東京オフィスにも整っており、開発者としてどのように関わるかを講義で聞いた後の試打体験は、細かいデザインやギミック、音や手触りなど、細部に目が行くことに学生自身も気付いていた。

VRでの開発体験では、「VRで遊んだことがある」という学生も増えてきた昨今、VRに対する驚きや新鮮さはなくなってきたが、「まさかパチンコ開発に取り入れられているとは!」と実際の開発現場を見ることで、時間を忘れてのめり込む学生も見られた。


 

■試打で得た実体験を基に、考えをまとめて短時間で伝える訓練


この先、開発者としてものづくりを行うためには、「相手に伝える」「納得してもらう」ということが重要となってくる。限られた時間で考えをまとめ、それを短時間で相手に伝えるために、自分の頭の中の整理をするトレーニングをワークショップで行なった。

ものづくりの現場で大切にされている意識は、「こうした方がいいのでは?」「こんな可能性はないかな?」というような次に進むための意見や考え方であって、「ここがイケてない!」というような誰にでも出せるような感想ではない。と、実例をもとに前置きをした後にワークに進むため、学生も自分の実体験(試打)をスムーズにまとめることが出来た。



頭の中を整理した後は、1分間での発表。「1分間」と決められた時間で、いかに自分が考えたことを伝えるか。10分や1時間ではなく1分という短い時間に伝えられることは限られてしまうので、「いざ話してみるとあっという間で焦った」という学生がいたり、「自分ではまとめたつもりだったのに、想像以上に話が散らかってしまった」という感想も聞こえてきた。

頭の中を整理して短い時間に伝えるという経験から、前もって意識をしておかなければいけないことや、次にやるときにはここに気をつけよう、というような次回につながり、かつ今後も繰り返せる知識と経験が得られたのではないかと感じた。


 

■個人で考えたことを、異なる感覚を持つ仲間とブラッシュアップさせる


自分の体験を整理して相手に伝えた後は、チームでアイデアを発展させるワークショップに進んだ。自分が出したアイデアをチームメンバーが見ると、異なる視点でのアイデアにつながり、さらにそこから別のメンバーの意見が加わると、1つのアイデアからどんどん議論が発展していく。「もっと良くするには、これとこれを使おう」「このアイデア、ここ変えるともっと良いかも」など、自分だけでは気付けなかった部分や、人に言われて気付き、さらにいいアイデアが浮かんできたり。1人では出来ないアイデアを企画にしていく過程を経験できるワークショップとなっていた。



各チームに1名のメンターが付き、話し合いが逸れないように絶妙にコントロールすることで、どのチームも時間内にアイデアから企画を起こす経験を積むことが出来た。考えるのは学生だが、ゴールへ導くプロがいるからこその経験だと思う。全体への発表も、アイスブレイクや個人ワークで発表した慣れもあり、落ち着いた発表になっていた。短時間での学生の変化も印象的だった。


 

■最後に


前回、今回のインターンシップから見えてきたことは、株式会社三洋物産が若手の育成を長い目で見て、一緒に働くメンバーを長期的に育成していく、ということである。短期的な実績が重視されてきた最近の流れとは異なる視点だが、開発部長の木村氏いわく「種をまき、芽が出て花が咲くまで育てる」という考え方が会社の大元にあるという。インターンで行なったワークショップも、実績や経験をもとにした特定の答えではなく、どのように考え、出た答えに対してどう改善するか、複数の人から出たアイデアをいかにまとめたり発展させていくのか。という、この先の長い開発者人生を見据えた「考え方」「取り組み方」を若い世代につないでいく意識を強く感じた。

パチンコ開発という外からは見えなかった世界を垣間見ることで、学生がもっていたイメージがガラッと変わったことは間違いなく、さらに実績や数字で表せることのみならず企業の若手に対する育成意識を知ることにもつながったインターンであった。





次回は、名古屋での開催が決まっている「SANYO インターンシップ 2018」を通して、若手をどのように育てて活躍させていくのかという考えが広がっていくことも楽しみである。




■SANYO インターンシップ 2018(名古屋)・・・2月17日(土)開催
 

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