エイティング、ソーシャル・スマートフォンアプリへの対応を強化 オンラインゲームの開発も

 エイティング<3785>は、家庭用ゲームソフトの受託開発企業として知られているが、近年、ネットワーク対応を強化している。  従来、エイティング沖縄がネットワーク関連業務を手がけていたが、2010年9月、オンライン事業を強化するため、新たにエイティングネットワークスを設立した。新設会社にグループ内のネットワーク関連事業を集約し、PC向けオンラインゲームや、スマートフォンアプリ、ソーシャルゲームなどの開発に取り組むという。  エイティングネットワークスは、すでに発表のように、スカイクラフトとmixiアプリ「ユグドラのまもり人」(画像)を共同開発したほか、ゲームポットとPC向け大規模オンライン型(MMO)のロボットアクションゲームの開発も行っている。『会社四季報』(2011年1集・新春号)によれば、今9月期中にスマートフォンアプリの自社タイトルもリリースする予定。  エイティングが、ネットワーク対応を強化するのは、市場が拡大するPCオンラインゲームやソーシャルゲーム、スマートフォンアプリに対応することで収益の柱を育てる狙いがあるようだ。さらに、ネットワークに関する技術やノウハウを蓄積し、ネットワーク対応が必須になりつつある家庭用ゲームソフトにフィードバックさせる意味もあると思われる。  オンラインゲームの受託開発は、いわば「一粒で二度美味しい」ビジネス。家庭用ゲームソフトの受託ビジネスでは、ゲームソフトを開発・納品すれば終了となるが、オンラインゲームの場合、ゲームソフトの納品後、さらに運営に関する追加開発やメンテナンスなども受注することで、継続的な収益獲得が期待できる。積み上げ型ビジネスとして、安定的な収益源になろう。  なお、業績は、2010年9月期は、家庭用ゲーム市場の低迷の影響で、売上高16億2500万円(前期比8.7%減)、経常利益6800万円(同79.4%減)、当期純利益7900万円(同84.6%減)と大幅な減益。続く2011年9月期は、新型機やオンラインゲームの収益が寄与し、売上高20億1800万円(前期比24.2%増)、経常利益1億4300万円(同107.8%増)、当期純利益6200万円(同113.4%増)と一転して増収増益を見込む。  第1四半期の決算発表は、2月8日の予定。ただ、第2四半期累計の業績予想は、売上高9億0900万円(前年同期比15.0%減)、経常損失300万円、四半期純損失3200万円となっており、下期に収益が集中する見通し。上期は、数字よりも開発タイトルの進捗やリリースなどをチェックするのがいいのかもしれない。    ©2010 skycraft/Eighting_Netoworks_Co.,_Ltd.