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【インタビュー】米リーンプラムの日本カントリーマネージャーに聞く…米国におけるゲームのグロースハッキングについて

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アプリ運営にあたって、"アクティブユーザーを確保し売上へつなげる"ことは非常に重要なポイントとなる。永続的に新規ユーザーを獲得し、ターゲティングでより品質の高いユーザー獲得を目指すことはもちろん、昨今ではユーザー獲得後のアプリユーザーの分析と改善施策を継続的に行うことが以前にも増して重要になってきている。

今回、モバイル向けグロース・ハッキング・プラットフォームを提供する世界的リーダー企業、米リーンプラム日本カントリーマネージャーの米田匡克氏に、米国におけるゲームのグロースハッキングについてお話を伺ってきた。
 

◼︎グロースハックにおける5つのステージ

 

 

―――:よろしくお願いいたします。まずはリーンプラムについてお聞かせ下さい。

リーンプラムは、元グーグルのエンジニアが2012年にシリコンバレーで設立した企業です。アプリユーザー獲得後の分析と改善施策を継続的に行うモバイルアプリ向けグロース・ハッキング・プラットフォームを提供しています。

具体的には,アナリティクス、リモートコンフィグ、A/Bテスト、メッセージ配信のソリューションを提供しています。これによりアクティブユーザーのエンゲージメントを高めたり、休眠ユーザーの利用を活性化させたりすることが可能となっています。

ゲームにおいては RPG,オンライン,アーケード,パズル,ソーシャル を含むあらゆるジャンルで利用されており,Zynga, MobilityWare 等のグローバルタイトルでも採用されています。ゲーム以外でも,コマース,ミュージック,ファイナンス,ニュース等の幅広いジャンルでも活用されています。


―――:米国におけるグロースハックの状況について教えてください。



リーンプラムでは以下に示す5つのステージがあると分析しています。

アプリのリリース後,一定規模のアクティブユーザーを確保すると事業者の多くは「ユーザー分析」を始めます (ステージ 1)。ユーザー分析により,自身のアプリを利用しているユーザーの状況が把握できると,次に効果的な「メッセージング」を模索し始めます (ステージ 2)。ここでは,広義な意味としてプロモーションコードの配布やアプリ内イベントの告知もメッセージングに含めています。

メッセージングを行うと,多くの場合エンゲージメントが高まり売上も伸びます。これはユーザーへの接客を行なった為です。この効果をより高める為,次にユーザーを「セグメント化」し「ターゲティング」し始めます (ステージ 3)。

これにより,更に効果が高まる傾向があるのですが,ユーザーをセグメント化しターゲティグしても,ユーザー個人への接客ではありません。ユーザー個人への接客を行う為,ユーザーのアプリ内行動に伴う「行動ターゲティング」および「パーソナライズ」ターゲティングを行い始めます(ステージ 4)。

更に斬新的な事業者は「カスタマージャーニー」により総合的なエンゲージメント施策を行い始めています (ステージ 5)。カスタマージャーニーの効果的な事例としては,チュートリアルの突破率を高める為,ファネル分析等で離脱状況を分析し,ユーザー進捗状況に応じて体系だった個別メッセージングを行なったりしています。また,必要に応じてチュートリアルを改訂し,A/B テストを繰り返し実施し検証を行い完成度を高めています。これがリテンションや LTV の向上にも繋がって行きます。


―――:ユーザー分析についてどのような事例があるのか教えてください。

はい。リーンプラムを活用している事業者が,どのような分析をしているか,いくつかご紹介します。

こちらは「ゲームレベル毎のユーザーのアプリ平均滞在時間 (分)」の分析事例です。ここでは,レベル毎にユーザーがアプリにどの程度滞在しているかの推移を時系列で確認しています。この分析により,各レベルが期待通りの難易度となっているか等の確認に活用されています。



他にも「D30 におけるユーザーのゲームレベル到達度」があります。D10, D20 等,他の日数のレベル到達度と比較して進捗具合を確認したり,リテンションとの相関関係の分析に利用されたりしています。



また,アプリの売上の分析としては「課金アイテムの売上比率分布」も興味深い分析です。どの課金アイテムがユーザーに支持されているかを把握する事ができます。




―――:次にユーザーエンゲージメントを高める為には,どのような手法が効果的なのかを教えてください。

比較的直ぐに取り掛かれる手法は「メッセージングの A/B テスト」です。例えば 300 円のアイテムをプロモーションする際に「10 %引きクーポン」と「30 円引クーポン」どちらがより高い効果を得る事ができるかは実際に試してみなければ分かりません。

また「オンボーディング」も非常に重要です。例えばチュートリアルの突破率に課題があるのでしたら,既存シナリオにもう 1 ステップ追加する事によって突破率が改善するかもしれません。こういった試みを繰り返し A/B テストする事により,最適解を求めるのが効果的と考えてます。



ちなみに以下は A/B テスト結果の分析例です。この例では,時系列毎の A/B テストの結果がお互いに交差していない為, 一定の A/B テストの効果があった事がわかります。
なお A/B テストでは,少ない工数で高速に PDCA を実現できる環境を構築する事が非常に重要になります。他にも A/B テストでは,KPI 以外で統計的に変化が大きかった指標を見逃しがちなので,これを容易に発見する手段を構築するのも重要です。

ちなみに,リーンプラムでは A/B テストのヘビーユーザーは年 50 回以上実施しています。毎週 1 回は A/B テストを実施している計算になります。




―――:最後にグロースハックにより,どのような効果が実際に計測されたかの事例を教えて下さい。

アクティブユーザーの規模によって統計的な効果をお伝えするのは難しいのですが,リーンプラムの顧客ポートフォリオ MAU 数十万〜数千万のタイトルで以下に示す結果を計測した事があります。



このような効果事例があるのですが,日本市場において「効果があるのは理解しているのだがグロースハックは難しそう」,「弊社ではまだその域に達していない」といった事を良く聞きます。難しそうに聞こえますが,実際には比較的容易にグロースハックを導入している事例もあります。

北米では,「一旦自身のアプリに興味を持ってもらったユーザーが,自身のアプリの魅力を十分に把握する前に離脱してしまう事がリスクが高い」と考えている傾向が見受けられます。

まだグロースハックについて検討を進めていない事業者様において,この機会にご検討頂く参考となりましたら幸いです。


―――:ありがとうございました。
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