【イベント】『メイプルストーリーM』など大型タイトルが発表された「NEXON Mobile Media Day」をレポート 国内モバイル市場の分析も


ネクソン<3659>は、3月20日、自社の日本国内におけるモバイルゲーム市場に関する説明会「NEXON Mobile Media Day」を都内某所で開催した。

本説明会には、ネクソンモバイルゲーム事情本部・本部長のキム・キハン氏が登壇。これまでの日本国内のモバイルゲーム市場を振り返るほか、今後の事情方針や新規タイトルを発表した。


▲ネクソンモバイルゲーム事情本部・本部長のキム・キハン氏。
 

■大型タイトルが成功した秘訣を振り返る


まず、キム氏は2018年の国内モバイルゲーム市場を解説。2018年のセールスランキングを見ていくと、TOP10のタイトルは成長に停滞が見えるものの、11~200位タイトルでは売上が上昇。ランキングに名を連ねるゲームジャンルもさまざまで、マストとされているRPGもさらに細分化されていることが分かった。






このような傾向が見えた2018年度のモバイルゲーム市場において、ネクソンではタイトルごとのクオリティを意識しながら、『ドラゴン騎士団』『OVERHIT』『GIGANT SHOCK』『真・三国無双 斬』『MARVEL BATTLE LINES』『FAITH』の6タイトルをリリースした。中でも『OVERHIT』『真・三国無双 斬』『FAITH』は、ダウンロードランキング1位を記録し、セールスランキングでもTOP20入りを果たした。大型タイトルを順にリリースしたことにより、2018年の第4期では売上、アクティブユーザー数ともに過去最高を記録したと語った。





ここからは、『OVERHIT』『真・三国無双 斬』『FAITH』で行ってきた運用方法をそれぞれ振り返った。『OVERHIT』では、ツイッターでユーザーから送られてきた意見を汲み取ってゲーム内で反映する取り組みも実施し、それがゲームの評価にも繋がったという。



そのほかにも新コンテンツの投入やバランス調整といったアップデートはもちろんのこと、『ディスティニーチャイルド』や『モンスターストライク』といったタイトルとのコラボも実施。特に『モンスターストライク』とのコラボでは、フルボイス&フル3DCGによるイベントシナリオを展開し、その結果として新規プレイヤーが2倍、アクティブユーザー数と売上が1.4倍に増加したそう。2月というモバイルゲーム市場ではいわゆる閑散期でここまでの実績を残せたことに、キム氏は大いに評価していた。この結果を受けて今後も新規コラボを行いたい旨を伝えた。



昨年9月にリリースされた『真・三国無双 斬』は、日本国内で250万超、グローバルで累計1200万ダウンロードを記録した世界でも人気なタイトル。本タイトルについては、コンシューマー版の爽快感をそのままアプリに落とし込めたことが成功の要因だったと振り返った。その中でアプリらしさを出すために「武闘場」「幻影討伐戦」といったPvP、PvE要素を取り入れたという。今後もプレイヤー同士で楽しめるようなマルチプレイコンテンツを中心に実装するほか、ゴールデンウィークに合わせたイベントも実施予定とのこと。




昨年11月リリースの『FAITH』。「連合」「帝国」という2大勢力の対立を意識したプロモーションを事前に展開したことで、事前登録者数100万人を達成を記録した。リリース後についても、無料ランキング1位、そしてデイリー決済額でネクソンの国内最高記録を塗り替える大型タイトルとなっている。ゲーム内では順次コンテンツのアップデートをしており、プレイヤーの進行度に合わせたコンテンツ投入を行うとのこと。そのほかペットシステムなどを実装し、プレイヤー間のコミュニケーション活性化を目標とした展開を中心に進めていくと意気込んでいた。




続いて、2019年度の国内モバイル事業方針として、「IPタイトル強化」「タイトルのクオリティアップに注力」「国内市場への投資強化」の3つを挙げた。「IPタイトル強化」としては、自社IPタイトルをモバイル展開するほかにも、他社IPを利用したタイトル展開や既存タイトルでのコラボイベントも引き続き実施していくと言及。



また、2019年度で力を入れていきたいのが国内市場への投資だという。これまでは国内で開発したタイトルがあまりなかったそうだが、今後は国内開発のタイトルを増やしていきたいとのこと。そのためには、国内のデベロッパとのパートナーシップを強化が欠かせないとも語った。そのほかにもカルチャライズの強化を投資先に挙げた。今までは国外で先行リリースしたタイトルのカルチャライズをして国内展開していたが、今後は日本専用ビルドでのリリースを基本方針にしていくそうだ。もちろん、日本国内で先行リリースするタイトルも今後は増やしていきたいとも付け加えた。
 

■気になる新規タイトルは……?


最後に今後展開予定の新規タイトルを3タイトル紹介。まずはPCオンラインゲームとして長く愛され続けている『メイプルストーリー』が、『メイプルストーリーM』となってスマホに登場。スマホでも操作しやすいようチャット機能が強化されており、単語登録機能や縦画面での片手入力も可能。そのほか、自動プレイモードやPC版との連動ミッションが実装予定とのこと。 早くもYouTuberのはじめしゃちょーさんによる“メイプル同窓会”が開催されることが決定。さらに、オフ会を開催すると全員に5000円相当のギフトカードを還元するキャンペーンも実施される。本タイトルは、2019年4月リリースを予定だ。





現在放送中のTVアニメ『revisions リビジョンズ』のその後を描いた作品『revisions next stage』が2019年にリリースされる。ネクソンは本作にゲーム開発だけでなく、アニメ製作委員会としても参加しており、作品を生み出しながらゲームも作ることをコンセプトに取り組んでいるという。気になる続報は、アニメ終了後の3月27日より発行される公式メールマガジンで。




ゴジラ生誕65周年を記念した放置型都市防衛ゲーム『ゴジラ ディフェンスフォース』が、東宝前面監修のもと登場。世界の都市を舞台に設備を強化しながら、襲い掛かる怪獣たちを撃退していくのが目標だ。防衛では怪獣を撃退したときに手に入る「怪獣カード」を使用し、力を使うことも可能。そのほかコレクションとしても楽しむこともできるので、ファンが嬉しくなる要素も多い。本作には東宝制作の『ゴジラ』シリーズ全29作品から怪獣が70体以上が登場予定。




 
(取材・文 ライター:聖☆あべさん)



■『メイプルストーリーM』
 

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株式会社ネクソン
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会社情報

会社名
株式会社ネクソン
設立
2002年12月
代表者
代表取締役社長 オーウェン・マホニー/代表取締役CFO 植村 士朗
決算期
12月
直近業績
売上収益4233億5600万円、営業利益1347億4500万円、最終利益706億0900万円(2023年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
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