【決算分析】ブロッコリーの1Qの減益要因はコンテンツの不振ではなく先行投資…『ジャックジャンヌ』の広告宣伝と人材採用費・教育研修費が増加



ブロッコリー<2706>の第2四半期の業績は、売上高が前年同期比で3.6%増の12億7900万円となった。『うたの☆プリンスさまっ♪』関連の売上が低下したものの、トレーディングカードゲーム『Z/X(ゼクス)』の販売と、他社ライセンスグッズの売上が伸びたことが主な要因だ。他社ライセンスの内訳は、ぬいぐるみ「ちゅんコレ」と、他社イベント用グッズの卸売が主な内容になるという。

売上の伸びに伴い、売上総利益も同6.4%増の4億4000万円と伸ばすことに成功したものの、営業利益は同47.7%減の6100万円にとどまった。販売管理費が同28.1%増の3億7800万円と伸びたことで収益を圧迫した。新規コンテンツ『ジャックジャンヌ』の広告・宣伝に係るプロモーション費が増えたことに加えて、中期経営計画推進に伴う人員拡充に伴う人件費の増加、教育研修費などが増加した。
 


つまり、今回の減益は、コンテンツ関連グッズの売上低下によるものではなく、これから収益貢献してくることが期待される新規コンテンツを育てていくための投資、そして、同社の成長を担う従業員への投資を行なったことによるものだ。今回実施している投資が今後、ブロッコリーの収益にどう寄与してくるかがポイントになってくるだろう。

なお、コンテンツの売上構成には多少の変動がみられた。『うたの☆プリンスさまっ♪』関連の比率が前年同期の56.9%から49.4%に低下した。これに基づいて計算すると、その売上高は前年同期比10%減の6億3000万円だった。その一方、TCG『Z/X 』については同62.7%増の1億6600万円と大きく伸びた。『Z/X』は、アプリ展開のほか、2019年秋にはアニメも放送開始予定で、今後も引き続き成長が期待される。
 
株式会社ブロッコリー
http://www.broccoli.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ブロッコリー
設立
1994年3月
代表者
代表取締役社長 鈴木 恵喜
決算期
2月
直近業績
売上高65億6300万円、営業利益2億8300万円、経常利益3億1200万円、最終利益1億6800万円(2022年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2706
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