ソニー、5Gを使ったライブ映像の実証実験を実施 どこでもリモートプロダクションが可能に

ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ、ソニーモバイルコミュニケーションズと米国大手通信事業者Verizon(ベライゾン)は、5Gを用いたスポーツのライブ映像の撮影および制作に関する実証実験において、リアルタイムで高画質な映像伝送に成功したと発表した。

実証実験では、12月1日(現地時間)に開催したアメリカンフットボールの試合(ヒューストン・テキサンズ対ニューイングランド・ペイトリオッツ 場所:ヒューストンNRG スタジアム)を、NBC Sportsのカメラマンがショルダーカムコーダー『PXW-Z450』で撮影した。その映像を、トランスミッター試作機を通じてエンコードしてネットワーク環境に適した形に制御しながら、Xperia 5Gミリ波帯対応デバイスを通じてVerizonの5Gネットワークに伝送し、スタジアム内編集室にストリーミング配信した。

この成功には、Verizonが提供する5Gネットワーク「5G Ultra Wideband」と、ソニーの5G対応デバイスやソニーが培ってきた映像信号のエンコーディングなどのノウハウが寄与している。

本実証実験は、5Gによるシステムの無線化によって、スポーツの試合の開催地にかかわらず様々な場所から映像制作を行えるリモートプロダクションに加え、位置やアングルの自由度の高いカメラセッティング、カメラシステムのセットアップにかかる時間やコストの削減など、スポーツライブ映像制作の可能性を示したとのこと。
 

NRGスタジアムでの撮影風景


ショルダーカムコーダー『PXW-Z450』にトランスミッター試作機、Xperia 5Gミリ波帯対応デバイスを搭載したカメラシステム