DeNA、第3四半期の営業損益は441億円の赤字…ゲーム事業などでのれんの減損507億円を計上

ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、第3四半期累計(19年4~12月期)の連結決算(IFRS)を発表し、売上収益911億円(前年同期比3.7%減)、営業損益441億円の赤字(前年同期は85億円の黒字)、最終損益501億円の赤字(前年同期は80億円の黒字)だった。多額の赤字計上となったが、ゲーム事業の業績動向や事業環境を踏まえ減損テストを行い、減損損失を計上したことによる。

 


売上収益は、ペイジェントやDeNAトラベルが連結の範囲外になったことや、ゲーム事業の減収により、前年同期比で減少した。

売上原価・販売費及び一般管理費は前年同期比で増加した。既存の事業やサービスで各種費用の適正化に継続して取り組む一方、ゲーム事業における成長に向けたマーケティング費用や好調なスポーツ事業での費用、新たな柱の構築を目指した成長投資に関する費用が増加した。

その他の収益においては、2019年10月1日にakippaの株式を一部譲渡し、関連会社株式売却益31億円を計上した一方、その他の費用で、ゲーム事業に係るのれんの減損損益をはじめ減損損益を計507億円計上した。

また、あわせて、繰延税金資産の回収可能性についても慎重に検討した結果、繰延税金資産の一部を取り崩し、法人税等調整額76億円を法人所得税費用に計上した。

セグメント別の業績は以下のとおり。


①ゲーム事業
ゲーム事業の売上収益は601億円(同3.8%減)、セグメント利益は89億円(同32.6%減)となった。新たにリリースしたタイトルが貢献を始めたものの、既存タイトルを中心とした事業運営となり、ユーザ消費額は前年同期比で減少し、前年同期比で減収減益となった。


②スポーツ事業
スポーツ事業の売上収益は188億円(前年同期比19.4%増)、セグメント利益は37億円(同22.6%増)となった。横浜スタジアムでは、増築・改修が進捗し、2019年シーズンよりその一部の稼働を開始し、横浜DeNAベイスターズは、主催試合の入場者数増加や、クライマックスシリーズへの進出により好調に推移した。なお、前連結会計年度においては、バスケットボールチームの運営事業を、2018年7月1日に承継している。


③オートモーティブ事業
オートモーティブ事業の売上収益は9億円(前年同期比820.2%増)、セグメント損益は52億円の赤字(前年同期は25億円の赤字)だった。引き続き次世代タクシー配車アプリ「MOV(モブ)」の提供地域や利用の拡大に向けた取り組みを中心に積極的に投資を行った。


④ヘルスケア事業
ヘルスケア事業の売上収益は12億円(前年同期比23.9%減)、セグメント損益は12億円の赤字(前年同期は10億円の赤字)となった。「MYCODE(マイコード)」「kencom(ケンコム)」「歩いておトク」をはじめ、ヘルスケアサービスの分野における既存の提供サービスの利用は堅調に推移した一方で、R&D分野中心に、先行投資を行った。


⑤新規事業・その他
新規事業・その他の売上収益は102億円(前年同期比32.7%減)、セグメント損益は19億円の赤字(前年同期は9億円の赤字)だった。ソーシャルLIVEサービスをはじめ、中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組み、EC事業におけるサービスを含んでいる。
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
https://dena.com/jp/

会社情報

会社名
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
設立
1999年3月
代表者
代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
決算期
3月
直近業績
売上収益1349億1400万円、営業利益42億0200万円、税引前利益135億9500万円、最終利益88億5700万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2432
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