【レビュー】「このすば」初心者にこそお勧めしたい『この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ』の魅力とは


サムザップは、2月27日にリリースした『この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ(以下、このファン)』において、テレビCM第2弾を5月8日より一部地域を除く全国にて放映している(関連記事)。リリースから3ヶ月と立たず大きなプロモーションを打ち出し、再度注目を集めている。本稿では、本作の魅力を実際にプレイしながら紹介していく。

『このファン』は、ライトノベル作品「この素晴らしい世界に祝福を!(以下、このすば)」を題材としてゲーム化したスマホアプリだ。「このすば」は、2016年1月のテレビアニメ放送によって一躍人気となり、翌2017年1月には第2期を放送、2019年8月には劇場版「映画 この素晴らしい世界に祝福を! 紅伝説」も公開してますます注目を集めているIPのひとつとなっている。

本作は、原作やアニメでは描かれなかったオリジナルのストーリーが楽しめるほか、アニメ第1期・第2期で描かれたカズマたちの冒険についての内容も収録されており、アニメを見たファンも未視聴の方も充分に楽しめる内容になっている。




ゲームを開始すると、主人公のカズマが異世界転生をするシーンの回想が始まり、女神・アクアが喋り出す。『このファン』では、こうした会話シーンでもLive2Dを使っているので、キャラクターがグリグリと動くのが特徴的だ。

ただ、ここで驚かされるのが単にキャラクターが動くというだけでなく、そのモーションの細かさだ。表情やポーズのバリエーションが豊かで、テンポ良く読み進めれば1、2分程度の尺でもアクアがコロコロと表情を変えていくほか、フルボイスであることも相まって、まるでアニメ作品を見ているような気分でストーリーが楽しめる。

 
 
 
▲冒頭の1シーン、アクアひとりでこれだけの変化が見られることには素直に驚いてしまった。これで全パターンというわけではなく、まだまだ他の表情も見せてくれる。

ここはあくまでカズマの回想シーンであり、ゲーム自体は主要なキャラクターが揃った状態で始まる。すぐさまバトルのチュートリアルに入るが、システムは比較的シンプルにまとまっている。

バトルはリアルタイムで進行し、ターンが回ってきたキャラの行動を選択していくコマンドバトル形式になっている。1度使ったスキルは再度使用するまでチャージタイムが必要になるため時間がかかる。また、チャージタイムの長さはスキルによって異なる。



そのほか、攻撃したり、スキルを使用したり、ダメージを受けることで必殺スキルのゲージが溜まり、満タンになったらゲージをすべて消費して必殺スキルが発動できる。必殺スキルはキャラごとに固有のものが用意されており、演出も2Dアニメーションによる豪華なカットインを見ることができる。



▲爆炎魔法を使うめぐみんの必殺技"エクスプロージョン"。必殺スキルはキャラ固有となっているため、☆1のめぐみんでもかなり強力な全体攻撃ができる。しかし、使った後は動けなくなる(※本作内では戦闘不能になる)というところまでしっかりと原作の設定が再現されている。

ここまでのチュートリアルが終わると、オープニングムービーが流れる。『このファン』の主題歌も、これまでのアニメやゲームと同じくMachicoさんが新曲を披露している。描きおろしのアニメーションもあるが、ゲーム内ではタイトル画面でしか見られないものなので、スキップには注意しておくこと。




▲ロード画面では、ロゴとともに「このすば!」とキャラクターボイスが流れる。アニメのシーン転換のような演出であり、ちょっとした隙間もユーザーを楽しませる工夫に満ちている。

このあとはお待ちかね、最初の無料10連ガチャがひける。『このファン』に登場するキャラクターは、現在19人。まだアニメには登場していない原作オリジナルキャラクターの「アイリス」や「セシリー」のほか、ゲームオリジナルのキャラクターが6人登場する。一部☆3以上のキャラは新たな衣装が獲得できるほか、まだプレイアブルとして登場していないキャラもいることを考えれば、今後キャラクターの追加など拡張性にもまだまだ期待ができそうだ。

 
▲レア度は☆1から☆4まで。カードを1枚でも手に入れれば、キャラクターが解放されていくが、全キャラに☆1のカードがあり、のちのちのクエスト報酬でも手に入るので、キャラの解放自体のハードルはかなり低めになっている。

 
▲一部☆3以上のカードを入手した場合は、戦闘メンバーだけでなく、着せ替え用の衣装も入手でき、ホーム画面や戦闘画面に反映される。

 
▲☆4の排出率が割と高めであったり、キャンペーンで☆4確定ガチャチケットを振舞ってくれたりと、☆4の比較的入手しやすい印象をうける。

手に入れたキャラクターを編成したら、まずはクエストをどんどん進めていこう。プレイヤーランクの上昇にともなって新たなシステムが解放されていく。すべての要素を解放できるのはプレイヤーランク10となるが、ランクが上がるとスタミナが回復するため、ここまではほぼ休みなく進められる。


▲序盤のクエストは、キャラクターのレベルは意識しなくても問題なく進められる。


▲こつこつ進めるのが面倒になったときは、最高評価を獲得したクエストを、スキップチケットを使って高速周回だ!スキップチケットもかなりの枚数が手に入るので、普段の周回もスキップがメインになってくるだろう。

ある程度クエストを進められたら、キャラクターの強化にも着手していこう。カードのレベルは戦闘終了時に獲得する経験値でも上がっていくが、急いであげたいときはクエストやミッションの報酬で手に入る"パワーポーション"を使って、一気にレベルアップさせられる。



スキルの強化には、同じカードがもう1枚必要になる。"スキルポーション"でも同様の効果が得られるが、入手方法はカードを変換して手に入れる"冒険者メダル"での交換なので、どの道余分なカードは必要になる。なお、スキルポーションやスキルポーションミニは期間限定イベントなどでも入手できる機会があるため、見かけたら必ず入手しておきたい。



▲不要なカードをメダルに変換して、使用しているメンバーのスキルレベル上げに使うのもアリだ。

レベルの上限を上げる"限界突破"は、クエストで手に入る素材でできる。素材を獲得できるフリークエストは常時解放されており、キャラクター育成は比較的スムーズに進められる。ただし、最高レア度の素材や「伝説の聖杯」などはドロップ率が低く数も必要になるため、効率の良い1日2回限定のフリークエストを毎日こなしてコツコツと集めておきたい。



パーティー編成は、最初から戦闘に参加するフロント3名と、戦闘不能メンバーと入れ替わるバック2名で構成される。

メンバーは、それぞれサブメンバー2名と、装備(武器・装飾品)を装備できるようになり、これで能力を底上げしていく。サブメンバーは、同じキャラクターのカードを装着したほうが効果が高くなるので、お気に入りのキャラクターの育成に集中しやすいのは嬉しい。



▲装備品は、プレイヤーランク9で解放される鍛冶で制作と強化をしていく。使い回せるので、装備をしっかり強化しておくと、ゲームを進めやすくなる。

ストーリーは、クエストを進めていくことで順次解放されていき、好きな時に見られる形式になっている。クエストを進める時にストーリーを挟まないのでストレスがなく、時間があるときにゆっくりとストーリーを楽しめるのはありがたい。



ストーリーは、メインストーリー以外にも、キャラクターとの絆レベルを上げることで解放されるキャラクターストーリーがある。アニメ第1期と第2期の内容をおさらいできる「このすば」ストーリーも絆レベルの上昇とともに解放されるので、まだアニメを見ていないという人も『このファン』で内容が分かるようになっている。

ここで「アニメも見てみたい!」となった人は、現在、以下の放送局・日時にてアニメ第1期の再放送を行っているので、チェックしてみよう。
 
●「このすば」TVアニメ第1期再放送情報
AT-X:5月1日から毎週金曜 夜21時30分~
【リピート放送】
毎週(日) 26時30分~、 毎週(月) 13時30分~、毎週(水) 29時30分~
TOKYO MX:5月1日から毎週金曜 夜22時30分~
テレビ愛知:5月1日から毎週金曜 深夜3時5分~
KBS京都:5月1日から毎週金曜 深夜0時30分~
サンテレビ:5月1日から毎週金曜 深夜0時30分~
BS11:5月1日から毎週金曜 夜11時~
※放送日時は予告なく変更になる場合がある。


▲要所要所で入ってくる豪華なイラスト、フルボイス付きでグリグリと動くLive2D、シーン転換の「このすば!」アイキャッチ、まさにアニメを見ている感覚で読み進められる。ストーリーモードの面白さは『このファン』最大の魅力と言っても過言ではない。

日々のやりこみ要素としては、"フリークエスト"、"バイト"、"バトルアリーナ"などがある。フリークエストは、いわゆるデイリーや曜日クエストと言われるようなもので、中には毎日決められた回数だけ挑戦可能なものもある。こちらは、他のクエストよりキャラクターの強化に必要なアイテムを集めやすくなっている。


▲フリークエストを毎日こなすだけでゲームを格段に進めやすくなる。「限定」と書かれた挑戦回数の決まっているものはスタミナの消費もなしとなっているので忘れずに毎日クリアしたい。

バイトは、キャラクターを設定しておくだけで、一定時間後に報酬が手に入る放置型のコンテンツだ。かなり大量の報酬が獲得できるうえに、キャラクターの絆レベルも上がっていく。配置したキャラクターが戦闘で使えなくなるわけではないので、好きなキャラクターを配置しておくといい。



▲この手のコンテンツは冒険とか探検とか遠征なんて呼ばれることが多いように思えるが、バイトなあたりがいかにも「このすば」らしい世界観だ。

バトルアリーナは、強敵と戦ってスコアを競うモードだ。時間内に与えたダメージがスコアとなるので、いかにして大きなダメージを与えられる編成ができるかどうかが肝になる。ボスが毎週変わるので、ボスに合わせた編成も必要となる。



▲ランキングもあり、プレイヤーたちが競いあう場所ではあるものの、直接の対決ではないだけでだいぶ気は楽になる。少し難易度の高いクエストのような気分で挑戦していける。

『このファン』のシステムの大枠はこんなところだ。デイリークエストを日々こなしつつ、余裕のあるときにメインクエストやストーリーを読み進めていくだけでも充分に遊べるので、かなり気軽に触れる内容になっている。ゲームに慣れてくれば、他にも期間限定イベントを楽しんだり、装備の強化でより高みを目指してみたり、やり込める要素も存分に用意されている。

まずは、「このすば」の世界観を楽しみ、徐々にゲームとして骨太な部分にも触れてみてほしい。高難易度のハードクエストや、バトルアリーナ、期間限定イベントの超級ボスといったコンテンツでゲームの奥深さも掘り下げられているので、ユーザーを飽きさせない造りはしっかりと担保されている。




また、ストーリーではアニメのシナリオをテキストで補完してくれている部分もあるので、アニメを見ていない人でも「このすば」の世界観に入りやすい。さらに、ゲームオリジナルのキャラクターが多数登場することで、『このファン』独自のストーリーが展開していく、『このファン』から入っても「このすば」の世界にどっぷり浸かれるというのが、何よりも素晴らしい作りだと感じる。

原作やアニメからの「このすば」ファンはもちろんとして、これまで「このすば」に触れる機会がなかった人が、「このすば」デビューをするにうってつけなのが『このファン』なのだ。『このファン』自体はまだまだ始まったばかり、これを機に是非とも『このファン』をスタートして、「このすば」の世界に染まっていってほしい。

 
(文 ライター:宮居春馬


 
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