アキナジスタが解散 アドネットワーク衰退で収益回復のめど立たず 運転資金があるうちに残余財産を分配

アキナジスタが解散した。6月26日の株主総会で決議を行い、同日をもって解散したとのこと。同社は、アドネットワーク事業と広告代理事業、自社メディア事業を展開していたが、自社メディアのサービスを終了。アドネットワークが衰退する中、リアルアフィリエイトも新型コロナウイルスで収益基盤の見込みが立たなくなっていたという。

ただ、業績悪化に伴って運転資金がなくなって解散というわけではなく、十分な運転資金のあるなか、事業を継続して会社の財産を毀損させかねないリスクを取るより、残余財産を分配することがステークホルダーにとって最善であると判断した、としている。アキナジスタの親会社は、FC2 Investmentで、議決権比率は62.45%となっている。

直近の業績(2020年3月期)は、売上高9億8700万円(前の期比48.5%減)、営業損失1億5400万円、経常損失1億4900万円、最終損失1億7600万円だった。

アドネットワーク広告の需要が衰退し、広告代理事業では主要広告案件が停止するなど、全体の収益構造は大幅な悪化をたどるなか、収益が見込めないサービスを停止するなどして経営のスリム化を図ったが、収益構造を抜本的に改善するには至らなかったとのこと。