ネクソン、20年12月期は過去最高の売上収益を達成 中国事業の売上収益は減少もPC、モバイルとも好調な韓国事業が前々期比84%増と業績をけん引

ネクソン<3659>は、2020年12月期の連結決算(IFRS)を発表、中国事業の売上収益が減少したものの、大規模マルチプレイヤーオンラインゲームへの注力やPC、コンソールおよびモバイルなどあらゆるプラットフォームでのサービス提供、自社IPの活用、特別に価値のある新規IPへの投資という集中戦略の効果により主要タイトルおよびモバイル事業がいずれも大きく成長し、過去最高の通期売上収益を達成した。

売上収益2930億円(前々期比17.9%増)
営業利益1114億円(同17.9%増)
税引前利益1081億円(同11.3%減)
最終利益562億円(同51.4%減)
 

なお、税引前利益と最終利益が減益となっているのは、米ドルに対し韓国ウォン高が進行し、在外子会社が保有する米ドル建ての現金預金等に関して発生した為替差損210億2900万円を金融費用に計上したことや、在外子会社の未分配利益に係る繰延税金費用の増加などが影響している。

①韓国
PCオンラインゲーム主力4タイトル全てが好調だった。『メイプルストーリー』および『アラド戦記』 は、前期比でそれぞれ97%および53%成長、『EA SPORTS FIFA ONLINE 4』も成長し、それぞれ過去最高の通期売上収益を更新した。モバイル事業も、自社の人気タイトルのモバイル向けサービス『風の王国:Yeon』『KartRider Rush+』および『EA SPORTS FIFA MOBILE』や『V4』の増収寄与により、売上収益が大きく増加した。これらの結果、韓国事業全体は前々期比84%成長し、過去最高の通期売上収益を達成した。なお、韓国事業がグループ売上収益の56%を占めている。

②中国
主力PCオンラインゲーム『アラド戦記』の減収により、売上収益が前期比で減少した。『アラド戦記』については、前年度下半期からのユーザー指標の低下に対して、大型アップデートや継続的なイベントの実施を通じてユーザーエンゲージメントの改善に取り組んだが、前期比でアクティブユーザー数およ及び課金ユーザー数が一年を通じて低く、売上収益は減少した。

③日本
期中に配信を開始した『TRAHA』『V4』『FIFA MOBILE』の増収寄与があった一方で、前年度に配信を開始した『メイプルストーリーM』 や連結子会社gloopsの売却に伴う減収により、売上収益が前期比で減少した。

④北米および欧州
主に『メイプルストーリー』 および『メイプルストーリーM』の増収により、売上収益が前期比でわずかに増加した。

⑤その他の地域
期中に配信を開始した『KartRider Rush+』および『V4』の増収寄与、また『メイプルストーリー』の増収により、売上収益が前期比で増加した。

■第1四半期予想をレンジ予想で開示
なお、2021年12月期の連結業績予想については、現時点で第2四半期累計および通期の合理的な業績予想の算定が困難であるため、第1四半期の業績予想のみを開示している。

売上収益827億~891億円(前年同期比0.0%~7.7%増)
営業利益352億~419億円(同15.1%減~0.9%増)
税引前利益364億~431億円(同41.2%~30.4%減)
最終利益260億~309億円(同47.9%~38.1%減)
 
株式会社ネクソン
http://www.nexon.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ネクソン
設立
2002年12月
代表者
代表取締役社長 イ・ジョンホン(李 政憲)/代表取締役CFO 植村 士朗
決算期
12月
直近業績
売上収益4233億5600万円、営業利益1347億4500万円、最終利益706億0900万円(2023年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3659
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