タカラトミー、第3四半期の営業益は35%減の78億円 小売とイベント苦戦 「人生ゲーム」や「黒ひげ」「ベイブレード」「デュエマ」は堅調

タカラトミー<7867>は、この日(2月9日)、第3四半期累計(2020年4~12月)の連結決算を発表し、減収減益で着地した。


・売上高:1105億1500万円(前年同期比16.3%減)
・営業利益:78億7200万円(同35.5%減)
・経常利益:74億5600万円(同36.9%減)
・最終利益:54億7700万円(同16.9%減)

 


■売上高
売上高は会社想定並みの1105億1500万円(前年同期比16.3%減)となった。

2020年に発売50周年を迎えた「トミカ」では、4月よりテレビアニメ『トミカ絆合体 アースグランナー』の放送をスタートさせ、関連商品を市場投入するとともに、「トミカ50周年自動車メーカーコラボプロジェクト」などを進めた。「ベイブレードバースト」は北米におけるテレビアニメ放送の継続などにより海外向け輸出が堅調に推移し、トレーディングカードゲーム「デュエル・マスターズ」は競争環境が激しさを増す中、商品構成を見直したことで好評を得た。

「人生ゲーム」や「黒ひげ危機一発」などのファミリーゲームがコロナ禍による巣ごもり需要として好調に推移した。また、年末商戦に向けては、流通評価の高い「ダブルアクショントミカビル」「フェルティミシン すみっコぐらし」「人生ゲーム ジャンボドリーム」など多くの商品を市場投入した。一方、小売事業、イベント事業等の売上においては想定より回復に遅れがみられた。

なお、10月に米国の独立系玩具会社ファット・ブレイン・グループがTOMY Internationalの子会社となり、連結業績に加わった。


■利益面
売上高が減少したものの、第3四半期において高粗利率の玩具事業の回復が小売事業、イベント事業の低迷をカバーし、営業利益は78億7200万円(前年同期比35.5%減)、経常利益は74億5600万円(前年同期比36.9%減)となった。
 
また、緊急事態宣言を受け臨時休業を実施した小売店等で発生した固定費(人件費・減価償却費)等6億7900万円を新型コロナウイルス感染症による損失として特別損失を計上する一方、政策保有株式の売却益等、特別利益11億8200万円を計上したことなどから、最終利益は54億7700万円(前年同期比16.9%減)となった。利益面においては前年同期を下回ったものの、会社想定に対して堅調に推移した。


 
■2021年3月期の業績見通し

2021年3月期の業績見通しは以下のとおり。利益進ちょく率は100%を超えている。


【業績予想】
・売上高:1450億円(前期比12.0%減)
・営業利益:55億円(同48.5%減)
・経常利益:55億円(同46.1%減)
・最終利益:30億円(同33.4%減)

 


【進捗率】
・売上高:76.2%
・営業利益:143.1%
・経常利益:135.6%
・最終利益:182.6%
株式会社タカラトミー
http://www.takaratomy.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社タカラトミー
設立
1953年1月
代表者
代表取締役会長CEO 富山 幹太郎/代表取締役社長COO 小島 一洋
決算期
3月
直近業績
売上高1872億9700万円、営業利益131億1900万円、経常利益120億4300万円、最終利益83億1400万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7867
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