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グローバルマーケットリーダー(3) シンガポールからスマホで世界を目指す日系ベンチャー「Metaps」【後編】

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株式会社HatchUPの八反田智和CEOによる連載「グローバルマーケットリーダー」の第3回目となります。今回は、引き続きMetaps(メタップス)の佐藤航陽氏へのインタビューです。Metapsは、リワード広告やアプリ紹介アプリなどスマートフォン関連のサービスを矢継ぎ早にリリースし、業界でも注目を集めています。大変読み応えのある内容ですので、ぜひどうぞ。

 

―――それでは、御社のアピールをお願いします。

アピールとしては、アンドロイドのアプリはやはり収益化が出来ないというイメージで国内の企業も投資はまだ控えてるかなと思うんですけど私はまったく違うと思っています。iPhoneの儲け方をそのままアンドロイドで適用しているから儲からないのであって、アンドロイドにはアンドロイドの儲け方があるとうのを、うちから活動をして広めていければいいなと思っていますね。

アンドロイドで成功事例がどんどん出てくれば、マーケットもひっくり返るのではないかと見ています。

―――成功事例について、なにをされていますか?

一応来月からITメディアのブログでアンドロイドに特化した記事を書いていくのと、月4回程度イベントを開いていくので、その段階でどういう企業がどのようなマーケティングをしているのかというのを国内海外含めて全部うちで公開していこうかなと思っています。

もう一つ重要なことをお伝えしたいのが、アンドロイド市場は急成長はしていますけど、日本ではまだマーケットが小さいので、もしスマートフォンアプリで収益化しようとしたら、日本のマーケット狙っていくよりかは、完全に最初から世界を狙っていく必要があるという点です。

SNSプラットフォームとかキャリアという今の縛りから完全にはずれて、はじめから世界のマーケットを攻めて、その世界のマーケットを狙うための戦略を皆さん考えていただきたいなと思っていますし、うちも情報を公開していこうと思います。

―――最初からグローバルでのインストール?

はい、かつその中で今はソーシャルゲームとかでアイテム換金などの仕組みを導入していくのであれば、全然通用すると思います。ただ逆に国内だけに絞ってしまって、ゲームも日本人向け、日本語対応してゲームを開発したい、ツールを開発したいというのはもう儲からないと思います。

私が今見てる成功事例はどこの国にあろうが、完全に狙いとしては、英語だったり中国語だったりシェアの高い言語で作成し、世界のユーザ向けにコンテンツを提供しています。逆に自国だけ狙っているという企業の収益は厳しいことになっているようです。

『ガラケーから本当にルールが変わったんだな』ということを強く認識して頂く必要があるかなと思います。

―――今完全に勝手でやっていく上で、アンドロイドマーケットとかに別に関わらずに、やっていく感じですか?

いえ、アンドロイドマーケットの中にさらにある各国ごとの独自のマーケットや縛りにはあまりこだわらずに、一番大きなパイを狙いに言った方がいいのではないかなという気はしますね。

―――特にポータル作って集客してそこからバンバンインストールさせるみたいな、そういうマーケットプレイス寄りなことはやらないんですか?

そうですね、今のところだとちょっとまだ考えてないですね。国ごとによってあまりにも違いすぎるので、中国の場合だと、アンドロイドマーケットよりもサードパーティーのマーケットの方が勢いがよくなっているようですし・・・。

―――確かにそうですね。

日本みたいにサードパーティーのマーケットに誰もいないみたいな状況もありますしね。アンドロイドマーケットはそのランキングのロジックが存在しないと言われていますけども、わかっているお客様はわかっていらっしゃって、上位をキープする方法というのもノウハウとしては彼らは知っていると思いますね。

逆に言えば、新しいアプリがあまりあそこでは露出されないような仕組みになっているので一度上に出てしまえば、後は圧倒的に他社に対して競争優位な環境を作れてしまいます。一部のアプリ開発者はものすごく儲かっていますね

―――なるほど・・・ゲーミングプラットフォームとの提供的なところはどうですか?

今の状況だと全世界を網羅しているようなゲームのプラットフォームってそんなに多くない、openfeintさんやngmocoさんを見てもまだそんなゲームの数も多くないですし、そこに乗っかっていることのメリットって大きくないのではないかなと。あれはあれで出しておいて、自分たちは自分たちで別の方向性でアプリを出していくという、スタンスでやったほうがうまくいくと私は思っています。

―――オープンフェイントは先々週くらいにアイフォンのマーケットプレイスに300くらいボンと出しましたね??

そうなんですね。ただアップルとかiOSとかになってしまうと彼らって自分達でやっているので、ゲームセンターみたいなことを・・・OS側に同じビジネスやられてしまってはどうしようもないですよね(笑)。

―――ではそれ以外のOSは今のところはアンドロイドに集中してアンドロイドのノウハウを構築すると言うのが、最優先ですか?

はい、そうですね。iOSだと収益化の方法というのがもう皆さんご存知の方が多いので、あまり私達がやる需要と言うのはないんじゃないかなと。あとはアップル側自体がそういうフラットフォーム上で色々広告のシステムとかネットワークを作ること自体をあまり好きじゃないので。

―――iAd以外は一掃されるっていう感じになってますよね?

だから、あんまり広告で儲けようっていうこと自体が文化として成り立たないかなという可能性があると思ってますね。

―――ではたとえばその、mobageでもgreeでも海外だったらfacebookでもいいんですけど、そこの中のユーザーの導線をバンバン作ってあげて、でまぁリワードのほうがいいよねっていう。リワードはfacebookでいます? リワード広告事業者?

リワードっていうレベルでないですね。でもゲーム同士facebookアプリ同士を繋げていくっていうネットワークを提供している事業で結構成功しているケースはありますよね。

―――あれはどういう収益モデルなんですか?

あれは、1送客した時点でいくらかクリックでいくらっていうモデルですかね。facebookアプリアドネットワークみたいなものですよね。

―――あれはでもずっと相互にアプリがあって相互送客やってるじゃないですか?最終的にお金は全部アドネットワーカーにその分払っているということですよね?

そうですね、たぶん広告主側から手数料何円ってもらっている企業もいるのかもしれませんね。

―――へー、なんかアドネットワークやfacebookも80とかありますよね?

はい。かなり多いですよね。

―――でも日本の企業1つもないですよね?

まぁアプリ数が少なすぎますよね、日本は・・・。

―――なんでだろう。これを3ヶ月くらい前に見たときに、1つも日本の企業いないから誰かやっちゃえばいいんじゃないの?と思って、ただ、このだまし広告ワールドに、そのうちちゃんとルール運用されて、とたんに全員死ねよと言われそうな気がして。全然ガイドライン無視ししてるじゃんていうのが大量にありますよね。

一番うまく行っているのは、applifireですかね。

―――applifire? http://www.applifier.com/

これが一番ですかね、ユーザーを流し込むためのネットワークで、最近アンドロイド版も開始してましたね。

―――それは海外ですよね?

そうですね、日本だとまだFBアプリ自体が皆さん作っていないので。こういうマーケットが存在しないですね。

―――FBは全然ルールがなくて荒れ野原みたいになっているので日本人は入りにくいですよね

FBは日本ではまだ投資フェーズくらいですもんね

―――なるほど、まぁそういうちょっとユーザー抱え込んでいるプラットフォーマーさんに入っていくのよりは独自でやってくほうが?

独自路線とあとプラスアルファでそういう、まぁSNSプラットフォームにもちょっと提供していくっていうようにした方が良いかなと思いますね。どっぷりっていうとちょっとやっていけないんじゃないかなと思います。

―――GREEが東アジア展開強化で行くときに、じゃあメディアに金入れてユーザーいますねとそのメディアユーザー増やしているけども、その中で、いかにそのアプリをやって課金をやってみたいなそういうエコシステムを作らないといけないときに結局アドネットワークとかこういう、リワードとかが必要じゃないですか?そのノウハウ持ってて、実績もっているところに5億、10億入れればいいんでしょみたいなそのうち来ると思うんですよね。そういうときのこと用意しておいた方がいいと思うんですけど

GREEさんは広告周りも独自で進めていくような気がしますが・・・・

―――そうですか?

社内でも買収したアトランティスさんのノウハウもうまく活用出来ると思いますので社内で育てていくような方向かなと勝手に思っています。

―――え、アトランティスリワードやってるんですか?

既にGREEさん自体がリワードも展開していくのでも、オープンフェイントやアトランティスのネットワークを通して拡大していくと思います。

私達としては、先ほど言ったようにプラットフォームに完全には依存しないほうが成功するよねっていう考え方をもっているので、若干攻め方は変わって来ています。

―――では、最後ですけど、半年後か3ヵ月後にもう1度お話を伺うときに、どうなっているかっていうのを、なにについてかというのも含めて教えてください。

うちの状況としては、システム開発の拠点を移そうかなと思っていまして、現在日本だけでやっていくよりは、アジア圏での採用活動を積極的にしていきたいと思っています。あっちの拠点をシステムエンジニアを中心に拡大していって、日本はセールスやマーケティングを中心に拡大していきたいと思っています。

―――でもシンガポールは他のアジア諸国に比べて高くないですか?3倍くらいするんじゃないですか?

シンガポールは半分ぐらいは外国人なので、インド、インドネシア等から人材を獲得できれば良いかなと、まぁビザが取れるかわからないですけど、それでも東京やシリコンバレーでエンジニア採用するよりはハードルは低いと思います。

―――ジャカルタでそれ成功している、バズーさんという会社があるんですけどご存知ですか。

日系企業ですか??

―――日本の企業で、浜松町の企業なんですけど、自社ビル買いして気合入れてやってる森下さんって言うのがいて、ここはあのCTOの清水さんがもうジャカルタに永住と決めていて最初に5人月給数万円で入れて、3ヶ月弱くらい仕込んだら、まぁ普通のアプリ開発は出来るようになったのでこれはいけるってことで人材育成やっちゃおうかなって

そうですね、東南アジアみていると意外とうまくいってるなっていうお客様いらっしゃますよね。イトクロさんとかもかなりうまく行ってる気がするし。

―――イトクロさんは香港でしたっけ?

いや、いっぱいありますよ。香港、インドネシア、シンガポール、とあともう1つくらいありましたよね。みなさんやはり、開発者を囲い込んでいて、そこで作ったものを日本に送ってから日本でローカライズしてmobageとかに出すという感じで

―――現在人件費が上がり始めていて、ベトナムではもう5万では効かなくなっていて、年内には8万にあがるのではないかと言われているので。

はやいっすね・・・

―――バイタリフィさんは、スマホアプリ系のオフショア開発部隊が中心で、70人くらいホーチミンにいるみたいなんですけれど、そのうち日本人は2人くらいかな?ベトナムで言うと、他に、ハノイ工科大学がソフトウェアエンジニアリングですごくいいんですよ。GMO Internetさんもこの前買収して、120人の開発部隊をすごいいい値段で買収されてましたよね。

―――投資系はやらないんですか?マーケティングをして仕組みがあると数字がみえるじゃないですか?ストックキャッシュが貯まってきたやつを、事業の再投資、まぁ要はサービスが変わってきて環境が変わるとまたそこに必要なマーケティングモデルというような、そこらへんの事業再投資が基本だと思うんですけど。

ガッツリもう仕組みに入っているもう超おいしいプレーヤーに金入れといた方が次ドーン行ったときにそこに対して今度はいいポジショニングでマーケティングできるというスキームも作れる。特権的な感じで、そういう投資とかは?1,2年後にはやっていてもいいような気がするんですけど。

VCをやるにあたってそれに必要なことをやれる人間がいるかっていうと現状社内にはいないですね。誰でも一応出来ると思うんですけど、投資って自分がVCと打ち合わせをしていても、予想外のことが色々起きるので。色々迷惑もかけますし、というところで本業の事業に集中しようと思います。

そういう投資をするのであれば、本業の事業で再投資する領域がない状態になった後ですかね。少額投資系のインキュベータは最近流行っていますよね

私としてはVCをやらなくても、しっかり企業が収益を出せるエコシステムが作れればベンチャー企業は勝手に育っていくと思っています。今回のようなマネタイズの部分の仕組みさえ作れてしまえば、そこでサービスを提供するベンチャーは勝手拡大していけますし、そこで生まれた収益が周辺領域や新たなスタートアップに投資されて経済が回っていく。

今はネット業界もお金の流れが国内で固定化されてしまっていて、国内のマーケットが頭打ちになると全体がシュリンクしてしまうリスクが高いです。だから誰かがリスクと取ってでも海外に出て行って外貨を稼げる仕組みを作る必要があるのかと思っています。

 

 

■著者紹介

株式会社HatchUp 八反田智和
1980年鹿児島県生まれ。慶応義塾大学卒。楽天リサーチ、外資広告代理店でのインタラクティブプロデューサーを経験した後、2009年より、ソーシャルゲーム業界に入る。2010年より「ソーシャル業界盛り上げ企業HatchUp」を設立、現在に至る。ソーシャル系イベント【STR】およびブログ(http://socialtoprunners.jp/)を運営している。取材企業への就業ご相談はお気軽に!