ベクター、第2四半期は減価償却費や支払ロイヤリティが膨らみ営業益55%減

オンラインゲーム事業をメインとするベクター<2656>は、本日(10月25日)、第2四半期累計(4~9月期)の業績を発表し、売上高19億1200万円(前年同期比0.7%減)、経常利益9800万円(同55.8%減)、四半期純利益4700万円(同52.6%減)だった。第1四半期の決算発表時に開示した業績予想に沿った着地となった。     同社では、オンラインゲーム事業やサイト広告販売が前年比でプラスとなったものの、ソフトウェア販売事業が15%を超えるマイナスとなったことに加えて、オンラインゲーム事業に関連する支払いロイヤリティや減価償却が大幅に伸びたことが収益を圧迫したため、としている。大型タイトルのリリースが増えていたためと思われる。 なお、主力のオンラインゲーム事業では、9月末時点の運営タイトルは、従来型オンラインゲームが12タイトル、ブラウザゲームが10タイトル、モバイルゲームが10タイトルだった。従来型では「Finding Neverland Online -聖境伝説-」は5月より正式サービスを開始し、同時接続数が1万人を突破し、会員数も30万人を突破するなど好調だった。 ただ、ブラウザゲームは従来型に比べて表現力が劣ることやモバイルへの以降が進んでいるため、一時ほどの勢いがなくなり、モバイルゲームについても競争の激化で苦戦を余儀なくされているとのことだった。   ■2012年3月期の見通し 2012年3月通期は、売上高42億5000万円(前期比7.8%増)、経常利益4億5000万円(同5.7%増)、当期純利益2億5000万円(同70.2%増)を見込む。従来予想からは変更なし。     下期では、「Finding Neverland Online -聖境伝説-」を手がける台湾X-Legend Entertainmentが開発した最新作の王道ファンタジーMMORPG 「晴空物語」を11月より開始するとともに、ビッグタイトルの運営力の強化に注力すると同時に、海外有力タイトルの獲得や自社オリジナルゲームの開発、他社との共同開発など新規タイトルを確保するための体制も強化する方針。 このほか、モバイルゲームについては、フィーチャフォンで提供している「こいけん2!!」のスマートフォン版をリリースするのを皮切りに、スマートフォン向けラインナップを強化していく。