三菱UFJモルガン、2012年のソーシャルゲーム市場は4000億円超えも可能と指摘

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、1月23日付けで「ソーシャルゲームの正体を探る(Ⅳ)」と題するレポートを発行した。2012年の国内ソーシャルゲーム市場は、3832億円になるとの予測は従来通りだが、足元の強いモメンタムが続くならば、2012年は4000億円市場も可能との見通しを明らかにした。2013年は4320億円予想としている。 同証券では、ソーシャルゲーム業界について、運営力の重要性に加え、今後、「中身が同じゲーム」が増えていく中、SAPとして「ゲーム開発力」が重要になると指摘している。ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>については、2011年4月以降、大型ヒットタイトルを出せていないとみており、ソーシャルゲームの「真の開発力」が備わっているのか、少し状況をみたいとしている。 また、ライバルであるグリー<3632>については、2007年5月に「釣りスタ」以来、「開発力」を単に開発に従事してきた期間だけでみると、DeNAよりも、グリーの方が“開発力”は高いことになる。また、サイバーエージェント<4751>の場合、「お手本」がないとヒットタイトルが出せないのなら、「ゲーム開発力」が高いとは言い難いとしている。 今後、同証券では、SAPがプラットフォーマーを選別する傾向が強まると見ている。SAPが複数プラットフォームに提供すると、手間がかかるだけでなく、ユーザーが仮想通貨を無駄にしないように同一プラットフォームで他のゲームを探す可能性が高いため、とのこと。 SAPとプラットフォームの組み合わせについては、Mobageとgloops、mixiとドリコム、GREEと大手ゲーム会社7社と開発パートナー71社の組み合わせに注目している模様。「GREE Platform」については、世界1.5億ユーザーとの同時プレイが可能になると日本のアクティブユーザーの存在がグローバルユーザーの活性化に寄与すると期待しているという。