【ゲーム株概況(6/23)】ケイブがS高…NHNを配信元として韓国でスマホ版『虫姫さま』を提供　アクセルマークも新作を材料にS高

6月23日の東京株式市場では、ケイブ<3760>とアクセルマーク<3624>が取引制限値幅の上限（ストップ高）まで買われた。ケイブは韓国の企業に『虫姫さま』のスマートフォンゲーム化ライセンスを提供したこと、アクセルマークはgloopsと共同で新作ソーシャルゲーム『三国志トライブ』の配信を始めたことが、買いの材料となった。

ケイブは昼ごろ、韓国のスマートフォンアプリ開発会社であるRaonnetworksに、ケイブが開発したシューティングゲーム『虫姫さま』の韓国向けスマホゲーム化に関するライセンスを提供すると発表。NHN Entertainment（NHNエンターテインメント）を配信元として、スマホゲーム版『虫姫さま』（韓国内名称『BugPrincess』）を今年7月から、韓国内のゲームプラットフォームで配信予定という（関連記事）。

投資家は昨年のエイチーム<3662>の急騰劇を連想したもよう。エイチームはNHNエンターテインメントと合弁会社を設立し、LINEやカカオなどメッセンジャー向けゲームの開発を強化すると発表した途端、「LINE関連銘柄」と位置付けられ、株価が大幅に上昇した経緯がある。

今回、ライセンスを提供するケイブにどれだけの収益が配分されるか、そもそも配信先の「韓国内のゲームプラットフォーム」が具体的に何かも不明の段階だが、思惑的な買いが殺到した。ケイブは午後、買い注文が殺到して取引が成立しないまま推移。終値はストップ高にあたる前日比382円（21％）高の2177円だった。

アクセルマークもストップ高にあたる19％高の942円で取引を終えた。前週末にアクセルマークが開発・運営、gloopsがパブリッシュを手掛ける新作『三国志トライブ』をmobageで配信開始したと発表（関連記事）。アクセルマークはゲーム株のなかでも出遅れ感があったため、期待買いも入りやすかったとする見方があった。

下げが目立ったのはセガサミー<6460>で4％安。「政府・自民党内でパチンコ税の創設が検討されている」と一部で報じられ、傘下のサミーの収益悪化が懸念された。

また、セガの主力PCオンラインゲーム『ファンタシースターオンライン2』（PSO2）について、公式ツイッターが前週後半、不特定の第三者によるDDoS攻撃により接続障害が発生しているため一時ゲームサーバーを停止したと公表。本日「DDoS攻撃は継続しているため、6月25日のアップデートを延期する」と明らかにした。市場では、長期間のサービス停止による収益影響を懸念する声が出ている。


以下、23日の主なゲーム企業の株価と騰落（単位は円）。

銘柄名	証券コード	終値	前日比	前日比率
ケイブ	3760	2,177	382	21.28%
アクセルマーク	3624	942	150	18.94%
アエリア	3758	1,660	134	8.78%
ＫＬａｂ	3656	1,077	71	7.06%
エイチーム	3662	6,710	330	5.17%
ドリコム	3793	2,327	91	4.07%
ボルテージ	3639	1,419	46	3.35%
サイバーエージェント	4751	4,190	90	2.20%
ガンホー	3765	689	13	1.92%
コロプラ	3668	2,799	52	1.89%
ｅｎｉｓｈ	3667	1,765	30	1.73%
日本ファルコム	3723	976	10	1.04%
ガーラ	4777	169	1	0.60%
マーベラスＡＱＬ	7844	1,041	6	0.58%
ネクソン	3659	990	4	0.41%
クルーズ	2138	4,310	15	0.35%
バンダイナムコＨＤ	7832	2,412	5	0.21%
オルトプラス	3672	1,486	1	0.07%
コナミ	9766	2,251	0	0.00%
スクウェア・エニックスＨＤ	9684	1,757	-2	-0.11%
任天堂	7974	12,390	-125	-1.00%
カプコン	9697	1,760	-20	-1.12%
コーエーテクモＨＤ	3635	1,360	-19	-1.38%
グリー	3632	963	-15	-1.53%
日本一ソフトウェア	3851	655	-11	-1.65%
ＧＭＯインターネット	9449	1,165	-22	-1.85%
ディー・エヌ・エー	2432	1,377	-47	-3.30%
セガサミーＨＤ	6460	1,966	-82	-4.00%
ミクシィ	2121	18,200	-830	-4.36%
モブキャスト	3664	967	-47	-4.64%