【シリコンスタジオ決算説明会②】主力2事業がともに赤字計上に 開発推進・支援事業は事業領域の拡大に注力 コンテンツ事業は今期新作3本を投入


シリコンスタジオ<3907>は、1月24日、東京都内で2016年11月期の決算説明会を開催した。説明会に先立ち、先日1月16日に発表された同社の2016年11月期の連結決算は、売上高70億100万円(前々期比14.9%減)、営業損益4億1100万円の赤字(前年同期2億6600万円の黒字)、経常損益4億2800万円の赤字(同2億5200万円の黒字)、当期純損益4億9900万円の赤字(同1億4600万円の黒字)と大幅な赤字計上となった。

決算説明会では、同社の寺田健彦代表取締役社長がまずは説明を一通り行い、その後に質疑応答が行われた。そうした内容も踏まえつつ、会見の様子をまとめてみた。
 

■主力の開発推進・支援事業とコンテンツ事業がともに苦戦


まずは過去5期の売上高推移を見てみよう。前々期までは右肩上がりの成長を続けていたものの、前期は大幅な減収に落ち込んでいる。主力の開発推進・支援事業とコンテンツ事業がともに大きく売り上げを落としたことが大きく、両事業はセグメント利益も赤字計上にとどまっている。
 


では、その状況を各セグメント別に見ると、開発推進・支援事業は前々期比で16.0%の減収となった。ミドルウェアライセンス販売で中小型案件が安価な競合他社製品との競争の影響で伸び悩んだほか、開発受託で期ずれ案件が発生したことなども影響した。
 

続いてコンテンツ事業に目を移すと、こちらは前々期比22.9%の減収となった。昨年10月27日より配信開始した新作タイトル『逆襲のファンタジカ: ブラッドライン』は、リリース時にサーバー不具合やシステムエラーが発生したことなどで売り上げに貢献することはできなかったという。本作は、「1月末まで改修を実施しており、その結果を見て今後を考える」(寺田社長)としていた。

また、売り上げ低下により採算が悪化していた『戦国姫譚MURAMASA-雅-』のサービスは2016年11月30日をもって終了した。
 

唯一好調だったのが人材事業で、同事業は前々期比20.1%の増収となった。エンターテインメント業界の採用ニーズが高水準で推移しており、今期についても増収増益が見込まれるという。
 


■海外、スマホ・VR、非エンタメなど事業領域の拡大に注力


前期不調だった主力2事業の今期の取り組みを見てみよう。まずは開発推進・支援事業だが、アジア・北米への進出拡大、スマホ・VR/AR・MRに対応した次世代ゲームエンジンの投入など、事業エリア・領域の拡大に取り組んでいく。さらにリアルタイム3DCG技術の非エンターテインメント業界向けへの展開を引き続き進めていくほか、高精細化が進む映像制作分野への進出も行っていく予定だ。
 

一方、コンテンツ事業は新作タイトル3本のリリースを予定しており、スクウェア・エニックスとの取り組みとなる『ブレイブリーデフォルト フェアリーズエフェクト』、ミストウォーカーコーポレーションとの協業タイトルの2本が現時点で明らかとなっている。今後は協業タイトルを中心としたヒット効率の高い案件の比率を増やしていくという。

なお、前期は1本だった新作が3本に増加するため、広告宣伝費は増加する見通しだ。
 

なお、2017年11月期通期の予想は、売上高80億9700万円(前期比15.7%増)、営業利益5600万円、経常利益6600万円、当期純利益4300万円の見込み。人材事業は引き続き成長を見込むほか、開発推進事業は期ずれ案件の計上や今後の取り組みにより回復する見通しだという。

一方、コンテンツ事業は新作3タイトルが「売上高で新規タイトルが既存タイトルを超える計画」(寺田社長)としているものの、トータルとしては控えめにみているとしていた。
 
(編集部:柴田正之)

 
シリコンスタジオ株式会社
http://www.siliconstudio.co.jp

会社情報

会社名
シリコンスタジオ株式会社
設立
2000年1月
代表者
代表取締役社長 梶谷 眞一郎
決算期
11月
直近業績
売上高45億5400万円、営業利益2億3800万円、経常利益2億4600万円、最終利益2億円(2023年11月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3907
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