IGポート、第3四半期累計の決算は営業益69%増の9.45億円と大幅増益 電子書籍と版権収益が好調 アニメ制作は一部が引き続き受注損失引当金

IGポート<3791>は、4月14日、第3四半期(21年6月~22年2月)の連結決算を発表し、売上高85億5200万円(前年同期比-)、営業利益9億4500万円(同69.6%増)、経常利益9億2900万円(同61.4%増)、最終利益6億1900万円(同45.1%増)だった(収益認識に関する会計基準を適用したため、売上高の前年同期との比較はない)。

・売上高:85億5200万円(同-)
・営業利益:9億4500万円(同69.6%増)
・経常利益:9億2900万円(同61.4%増)
・最終利益:6億1900万円(同45.1%増)

映像制作は引き続き採算の厳しいタイトルがあったものの、電子書籍を中心に出版事業、そして版権事業が好調だった。


①映像制作事業
売上高は45億7200万円、営業損失は3300万円(前年同期は4700万円の営業損失)となった(収益認識に関する会計基準を適用したため、売上高の前年同期との比較はない)。

テレビアニメ「王様ランキング」「プラチナエンド」等、配信アニメ「攻殻機動隊 SAC_2045」SEASON2、「ULTRAMAN」Season2、劇場用アニメーション「バブルBUBBLE」、配信用実写ドラマ「湯あがりスケッチ」、その他ゲーム用アニメを納品した。

映像制作事業では、人件費やCG制作費、外注費の高騰、制作期間の長期化により厳しい状況が続いている。新規受注や納品した一部の作品について改善がみられたが、受注損失引当金を計上する作品もあった。


②出版事業
売上高は19億4800万円(同36.3%増)、営業利益は5億1600万円(同85.7%増)となった。

月刊誌「コミックガーデン」、コミックス「魔法使いの嫁16巻」「リィンカーネーションの花弁15巻」「転生貴族の異世界冒険録7巻」等、定期月刊誌9点、並びに新刊コミックス・書籍85点を刊行した。また、既刊コミックスの「リィンカーネーションの花弁」「魔道具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~」は、特に販売好調であった。電子書籍売上が前年対比70.0%増で推移しており全体売上の60%を占める金額となっている。


③版権事業
売上高は17億9700万円(同16.0%増)、営業利益は5億6600万円(同33.7%増)となった。「海賊王女」「進撃の巨人」「GREAT PRETENDER」「ハイキュー!!」「攻殻機動隊」等のシリーズタイトルを中心に、二次利用による収益分配を計上した。版権収入を獲得するため大型作品への出資を行った結果、前年同期と比較し映像マスター及びコンテンツ資産の減価償却費については増加している。


④その他
その他事業では、雑誌のイラスト描きやキャラクターの商品化、アプリ等により、当事業の売上高は2億3300万円(同30.5%増)となり、営業損失は2300万円(同600万円の営業損失)となった。

■2022年5月通期の見通し
続く22年5月通期の業績については、売上高118億7800万円(前期比-)、営業利益3億7400万円(同45.8%減)、経常利益3億6200万円(同51.1%減)、最終利益1億2700万円(同78.1%減)、EPS25.75円を見込む。

・売上高:118億7800万円(同-)
・営業利益:3億7400万円(同45.8%減)
・経常利益:3億6200万円(同51.1%減)
・最終利益:1億2700万円(同78.1%減)
・EPS:25.75円

計画に対する進捗率は、売上高72.0%、営業利益252.7%、経常利益256.6%、最終利益487.4%となっている。

・売上高:72.0%
・営業利益:252.7%
・経常利益:256.6%
・最終利益:487.4%

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