アカツキ、22年3月期の決算は営業益34%減の74億円と大幅減 既存スマホゲーム落ち込み 新作や新技術への先行投資も響く

アカツキ<3932>は、この日(5月9日)、2022年3月通期(21年4月~22年3月)の連結決算を発表し、売上高262億7300万円(前の期比15.5%減)、営業利益74億4800万円(同34.1%減)、経常利益78億6700万円(同29.5%減)、最終利益51億9300万円(同18.2%減)と2ケタの減収減益となった。営業利益と経常利益は100億円の大台を割り込んだ。これまで4期連続で100億円超えていた。

・売上高:262億7300万円(同15.5%減)
・営業利益:74億4800万円(同34.1%減)
・経常利益:78億6700万円(同29.5%減)
・最終利益:51億9300万円(同18.2%減)

 

同社では、既存ゲームタイトルの収益の落ち込みに加えて、新規タイトルと技術開発への先行投資を行ったため、と説明している。

主力タイトル『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』については、LTV最大化のため、長期目線での運用を継続した結果、全世界3億5000万ダウンロード突破記念イベントの開催や国内版7周年記念イベント及び海外版6周年記念イベントの開催により、国内だけでなく米仏含む複数の国と地域でストアセールスランキング1位を獲得した。

また、もう一つの主力である『ロマンシングサガリ・ユニバース』については、国内版2.5周年及び3周年イベントや海外版1周年イベントの他サガシリーズ31周年を記念したイベントを開催するなど、長期目線での安定運営を継続してきたという。

このほか、IP事業については、第3四半期で自社IPの共同開発に伴う一時的なライセンス収入が発生した結果、IP事業全体では前期比で増収増益となった。取り扱いIPが増加し、展開チャネルが拡大するなどIPエコシステムの構築が着実に進捗したほか、ウェブトゥーン事業への参入を決定し、アプリ開発とコンテンツ制作を進めた。


■2023年3月期の見通しは非開示
2023年3月期の業績見通しについては非開示。ゲーム事業の短期的な事業環境が激しく変化する不確定要素が多いことに加え、IP事業についても積極的に投資していく方針で、適正かつ合理的な数値の算出が非常に困難であるため、と説明している。

2023年3月期以降については、今後もゲーム事業を軸として、国内展開だけでなく、海外展開についてもこれまで以上に推進する、としている。また、創業時からの強みを活かし、グローバルに突き抜けるIPプロデュースカンパニーを目指していく。

具体的には、既存ゲームタイトルは、ゲーム外でのイベントとも連動しながら利用を活性化し、引続きLTV最大化を目指して運用していく。また、新規タイトルの開発では、次世代のゲーム体験を牽引する3Dを含む新技術の研究・開発に投資するとともに、人材採用や育成をさらに強化することにより、中長期的な成長を狙っていく。

また、IP事業については、主にウェブトゥーンアプリ「HykeComic」の開発、及びオリジナル作品の制作等ライブラリ構築を進めるとともに、パートナーとの提携も活用し事業基盤を強化することで、将来の更なる成長を目指していく。


株式会社アカツキ
http://aktsk.jp/

会社情報

会社名
株式会社アカツキ
設立
2010年6月
代表者
代表取締役CEO 香田 哲朗
決算期
3月
直近業績
売上高243億3600万円、営業利益57億円、経常利益52億700万円、最終利益13億4200万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3932
企業データを見る