DeNA、任天堂株式87万9700株を496億円で売却完了　2015年3月に110億円で取得

ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、この日(5月11日)、保有する任天堂<7974>株式のうち、87万9700株を496億円での売却が完了したことを明らかにした。売却後の保有株式は87万9700株となる。コーポレートガバナンス・コードに鑑み、政策保有株式の見直しを行った結果とのこと。

DeNAは、2015年3月、発行済株式の1.24％に相当する任天堂株式175万9400株・総額220億円を任天堂の保有する自己株式を引き受ける形で取得していた。今回は、そのうち、110億円で取得した部分を売却した。

なお、任天堂がこの日の朝方、立会外取引で89万9500株の自社株買いを行っており、DeNAの売却分を任天堂が引き取ったものとみられる。市場で売却すると影響力が大きすぎるためだ。

DeNAの業績への影響は、個別決算で386億円の投資有価証券売却益を計上する見通しだが、連結決算についてはその他の包括利益に含まれるため、2023年3月期の連結業績における税引前利益までの各段階利益への影響はないとした。

同社は、任天堂と業務資本提携を結んでおり、様々なプロジェクトを共同で推進し、信頼関係を構築してきたという。今回、保有する株式の一部売却を行うが、今後は7年の積み重ねを基盤に、両社間の事業を中心とした関係の強化へと段階を進めたい、としている。