カプコン、22年3月期決算は各利益項目で5期連続の最高益を達成 『バイオハザード ヴィレッジ』は全世界610万本を販売 採算性の高いデジタル販売が続伸

  • カプコン<9697>は、5月11日、2022年3月期の連結決算を発表、中核事業であるデジタルコンテンツ事業の貢献により、売上高は過去最高となり、各利益項目ともに5期連続の最高益を達成した。

    売上高1100億5400万円(前々期比15.5%増)
    営業利益429億900万円(同24.0%増)
    経常利益443億3000万円(同27.2%増)
    最終利益325億5300万円(同30.6%増)

    事業セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①デジタルコンテンツ事業…売上高875億3400万円(前期比16.2%増)、営業利益453億5900万円(同22.6%増)
    シリーズ最新作『バイオハザード ヴィレッジ』(PS5、PS4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC用)が全世界で610万本を販売したほか、「モンスターハンター」シリーズのRPG『モンスターハンターストーリーズ2 ~破滅の翼~』(Nintendo Switch、PC用)も150万本を突破するなど順調に推移した。また、前期に発売した『モンスターハンターライズ』(Nintendo Switch用)は、今年1月にPC向けに発売し、さらなるユーザー層の拡大に弾みをつけた。

    加えて、2019年発売の『モンスターハンターワールド:アイスボーン』や2017年発売の『バイオハザード7 レジデント イービル』など、シリーズの過去タイトルが安定した人気に支えられ販売本数が伸長し、業績に貢献した。これにより、年間販売本数は前期の3010万本を上回る3260万本となり、特に採算性の高いデジタル販売が続伸したことにより、収益を押し上げた。

    モバイルコンテンツは、既存タイトルの運営に注力したほか、協業タイトルも安定的に推移した。加えて、中国において昨年6月に配信を開始した『Devil May Cry: Peak of Combat』は、ライセンス収益が利益に貢献した。

    ②アミューズメント施設事業…売上高124億400万円(同25.7%増)、営業利益6億5200万円(同336.8%増)
    新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の発動に伴い、一部店舗において休業および時短営業を余儀なくされたが、解除以降は来店客数の回復に加え、既存店の効率的な運営と新業態での出店効果などにより、収益拡大を図った。

    期中は、2店舗を出店するとともに、1店舗を閉鎖するなど、スクラップ・アンド・ビルドによる施設展開と地域密着型の店舗戦略に努めた。

    ③アミューズメント機器事業…売上高57億4900万円(同18.9%減)、営業利益23億4800万円(同2.5%減)
    『モンスターハンター: ワールド 黄金狩猟』および『パチスロ デビル メイ クライ 5』が堅調に推移したほか、『百花繚乱 サムライガールズ』を投入し、収益の確保に努めた。また、前期に投入した『バイオハザード7 レジデント イービル』は、市場での長期稼働を受け、リピート販売が増加した。

    ④その他事業…売上高43億6600万円(同43.4%増)、営業利益15億1700万円(同53.7%増)
    Netflixにおいて主力IPを活用したCGアニメが全世界で独占配信されたほか、映画「バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ」が世界各国で公開されるなど、主力IPを活用した映像化やキャラクターグッズ展開などに引き続き注力した。

    eスポーツにおいては、グローバル規模でのユーザー層の裾野拡大に向け、「CAPCOM Pro Tour Online 2021」を世界19地域にオンラインで実施したほか、チームオーナー制を導入したリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2021」や、「ストリートファイターリーグ: Pro-US 2021」を実施した。

    ■2023年3月期は全ての利益項目で6期連続の最高益を見込む
    なお、2023年3月期通期の連結業績予想については、10期連続の営業増益および全ての利益項目で6期連続の過去最高益を見込んでいる。

    売上高1200億円(前期比9.0%増)
    営業利益480億円(同11.9%増)
    経常利益480億円(同8.3%増)
    最終利益345億円(同6.0%増)

株式会社カプコン
http://www.capcom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社カプコン
設立
1983年6月
代表者
代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 辻本 憲三/代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 辻本 春弘/代表取締役 副社長執行役員 兼 最高人事責任者(CHO) 宮崎 智史
決算期
3月
直近業績
売上高1259億3000万円、営業利益508億1200万円、経常利益513億6900万円、最終利益367億3700万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9697
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