gumi、2022年4月期の決算は最終損失62億円と赤字転落 モバイルゲームの採算悪化 暗号資産関連や持分法による投資利益も赤字に転じる

gumi<3903>は、6月10日、2022年4月通期の連結決算を発表し、売上高189億4200万円(前の期比1.7%増)、営業損失22億6200万円(前の期は15億1400万円の利益)、経常損失38億9000万円(同60億7100万円の利益)、最終損失62億7300万円(同18億3500万円の利益)だった。

・売上高:189億4200万円(同1.7%増)
・営業損失:22億6200万円(同15億1400万円の利益)
・経常損失:38億9000万円(同60億7100万円の利益)
・最終損失:62億7300万円(同18億3500万円の利益)

 

ブロックチェーン事業は売上・利益ともに大きく伸びたものの、モバイルオンラインゲームが一部タイトルの版権手数料の支払いや広告宣伝費などの増加で赤字となったことに加えて、XR事業も費用先行となったことが響き、営業損失となった。

さらに経常損益については、前の期に計上された暗号資産評価11億2400万円がなくなり、暗号資産評価損8億5000万円が計上されたほか、暗号資産売却益9億3000万円もなくなった。また持分法による投資利益23億6800万円も5億7100万円の損失に転じた。

このほか、特別損失として減損損失19億0600万円と前の期の16億8800万円から増えたこと、事業構造改革費用2億1700万円など計上されたことが重しとなった。

事業セグメント別の状況は以下のとおり。


(モバイルオンラインゲーム事業)
売上高は187億4800万円(前年同期比1.4%増)、営業損失は22億3800万円(前年同期は16億2900万円の営業利益)となった。

売上高に関しては、既存タイトルについては配信期間の経過に伴い減収となったものの、「乃木坂的フラクタル」や「ラグナドール 妖しき皇帝と終焉の夜叉姫」等、第2四半期より配信を開始した新規タイトルの売上寄与により増収となった。

営業利益に関しては、一部タイトルにおける版権手数料の支払い等に伴う売上原価の増加に加え、新規タイトルにおける大型プロモーションの実施による広告宣伝費の増加等、コストが増加したことにより、前年同期比で減益となった。


(XR事業(VR、AR、MR等))
営業損失は5800万円(前年同期は1億1900万円の営業損失)となった。主に同社グループがジェネラル・パートナーとして参画しているVenture Reality Fundを通じたグローバル投資を実行し、有力な技術・コンテンツ・人材を保有する企業との戦略的な連携を図ってきた。


(ブロックチェーン事業)
売上高は1億9300万円(前年同期比33.5%増)、営業利益は3400万円(前年同期比733.1%増)となった。

複数の有力チェーンにおけるノード運営が好調に推移したことに加え、IPホルダーとの協業によるNFT販売も売上に寄与した。加えて、主にファンドを通じた投資活動を積極的に実行し投資収益の創出を図るとともに、世界各国のブロックチェーン企業とのネットワークを構築してきた。

■2023年4月期の業績見通し
2023年4月期の業績見通しは非開示。同社では、グループを取り巻く事業環境は短期的な変化が激しく、適正かつ合理的な数値の業績予想の算出が困難であるため、としている。

株式会社gumi
http://gu3.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社gumi
設立
2007年6月
代表者
川本 寛之
決算期
4月
直近業績
売上高160億0900万円、営業利益4億4700万円、経常損益1900万円の赤字、最終利益4億4500万円(2023年4月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3903
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