サイバーエージェント、メタバースにおける建築物・空間デザインの研究・企画・制作を行う「Metaverse Architecture Lab」を設立 建築家・隈研吾氏が顧問に就任

サイバーエージェント<4751>は、この日(7月12日)、メタバース空間における建築物や空間デザインの研究・企画・制作を目的に、専門組織「Metaverse Architecture Lab(メタバースアーキテクチャラボ)」を2022年7月に設立した。同時に、建築家の隈研吾氏(建築家、東京大学特別教授・名誉教授)が顧問に就任したことを発表した。

今回設立した新組織では、隈研吾氏と共にメタバース空間ならではの空間デザインや、ユーザー体験・ブランディング価値を高めるバーチャル建築物の在り方について研究に取り組み、アパレルなどのブランド企業や小売企業の販促およびブランディング活動において、新しい価値を生み出すバーチャル建築物を制作する。

また、商業空間だけでなく、複合施設や仮想都市などの開発や、メタバース空間だからこそ実現できる建築のコンセプト設計、コンテンツ企画やユーザー体験の設計など、バーチャル建築物のアーキテクチャ概念の検証から実証実験、プロトタイプの作成まで取り組んでいく。

こうした取り組みを通じて、簡易テンプレートで構築するバーチャル店舗や、実在する街並みや実店舗などを再現したデジタルツインの空間・建築物だけではなく、建築基準法など現実世界の物理的な制約から開放したオリジナルのメタバース空間を構築することで提供できるユーザー体験や、ブランド体験の価値を高める空間デザイン、バーチャル建築物の在り方を定義したいと考えているという。

なお、昨今、メタバース空間では、実在する都市と連動した「都市連動型メタバース空間」の構築をはじめ、仮想都市の土地開発や売買、小売やメーカーの「バーチャル店舗」建設など、バーチャル建築物において様々な取り組みが活発に進んでいる。企業側はバーチャル店舗に対して外観・内観ともにブランドのオリジナルの世界観を表現する場であるとともに、ユーザーのブランド体験価値や顧客エンゲージメントを高める場としての期待が高まっているという。


■隈研吾氏のコメント
リアルな建築は、周辺の環境に負荷を与えたり、多くの資源を消費したりと、ある意味でわるさをしてきたと言える。バーチャル空間であれば、それらを乗り越えた「わるさをしない」新しい建築ができるかもしれない。制限のない空間だからこそ実現できる建築の可能性を探りたい。

プロフィール
1954 年⽣。東京⼤学⼤学院建築学専攻修了。1990 年隈研吾建築都市設計事務所設⽴。東京 ⼤学教授を経て、現在、東京⼤学特別教授・名誉教授。 1964 年東京オリンピック時に⾒た丹下健三の代々⽊屋内競技場に衝撃を受け、幼少期より 建築家を⽬指す。⼤学では、原広司、内⽥祥哉に師事し、⼤学院時代に、アフリカのサハラ 砂漠を横断し、集落の調査を⾏い、集落の美と⼒にめざめる。コロンビア⼤学客員研究員を 経て、1990 年、隈研吾建築都市設計事務所を設⽴。これまで 30 か国を超す国々で建築を設計し、(⽇本建築学会賞、フィンランドより国際⽊の建築賞、イタリアより国際⽯の建築賞、 他)、国内外で様々な賞を受けている。その⼟地の環境、⽂化に溶け込む建築を⽬指し、ヒューマンスケールのやさしく、やわらかなデザインを提案している。コンクリートや鉄に代 わる新しい素材の探求を通じて、⼯業化社会の後の建築のあり⽅を追求している。

株式会社サイバーエージェント
http://www.cyberagent.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社サイバーエージェント
設立
1998年3月
代表者
代表取締役 藤田 晋
決算期
9月
直近業績
売上高7202億0700万円、営業利益245億5700万円、経常利益249億1500万円、最終利益53億3200万円(2023年9月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
4751
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