ブシロード、22年6月期の経常益を41億円から51億円に上方修正 『ヴァイスシュヴァルツ』『シャドウバースエボルヴ』想定上回る 会計基準や為替差益も一因に

ブシロード<7803>は、7月25日、2022年6月通期の連結業績予想の修正を行い、売上高419億6600万円(前回予想400億円)、営業利益33億8800万円(同25億円)、経常利益51億1200万円(同41億円)とし、それぞれ上方修正を行った。

・売上高:419億6600万円(前回予想400億円)
・営業利益:33億8800万円(同25億円)
・経常利益:51億1200万円(同41億円)

従来予想からの修正率は、売上高4.9%増、営業利益35.5%増、経常利益24.6%増となっている。

・売上高:4.9%増
・営業利益:35.5%増
・経常利益:24.6%増

「収益認識に関する会計基準」を第1四半期の期首から適用し、自社パブリッシングのモバイルオンラインゲームにおいて、ユーザーがゲーム内通貨を用いて交換したアイテムの見積り利用期間に基づいて収益を認識しているが、第4四半期累計において期末以降に見込まれる顧客のアイテム見積り利用期間の短縮化を反映したことで売上が増加し、利益予想を引き上げる。

さらに、採算性の高いTCG(トレーディングカードゲーム)部門も上方修正の大きな要因となった。海外拠点における英語版を含む『ヴァイスシュヴァルツ』と、Cygames との共同事業となる新作TCG『Shadowverse EVOLVE(シャドウバース エボルヴ)』が前回予想を上回る見通しとなったため、としている。

また、2022年6月30日の為替レートを1USD=130円と想定し、第4四半期累計における為替差益を4億1800万円と見込んでいたが、為替相場の円安進行により為替差益を5億6400万円計上することも営業外収益として経常利益を押し上げる。

なお、最終利益については、非開示とした。税務計算を行っており、合理的な算定が困難なことを理由にあげた。珍しい理由である。ただし、サンジゲンの投資有価証券評価損として、特別損失 9000万円を計上する見通し。

業績推移は以下のとおり。

※2017年7月期から連結。
※2021年6月期から決算期変更。2021年6月期は11ヶ月の変則決算。
※2022年6月期の最終利益の見通しは非開示になった。