ブロッコリー、8月中間決算は営業益82%減 「うたプリ」夏季ショップがコロナで苦戦 円安・原価高騰による採算悪化も ゲーム減損で最終赤字

ブロッコリー<2706>は、本日(10月14日)、2023年2月期 第2四半期累計の連結決算を発表し、売上高27億2800万円(前年同期比15.0%減)、営業利益2000万円(同82.6%減)、経常利益3600万円(同72.1%減)、最終損失000万円(前年同期4700万円の利益計上、100万円以下)だった。「うたの☆プリンスさまっ♪」の夏季限定ショップが新型コロナなどの影響を受けたほか、円安・原価高騰による採算悪化が主な要因としている。最終損失も計上したが、開発中のゲームの仕様見直しを行ったことで減損損失を計上したことによる。

・売上高:27億2800万円(同15.0%減)
・営業利益:2000万円(同82.6%減)
・経常利益:3600万円(同72.1%減)
・最終損失:000万円(前年同期4700万円の利益計上)


■「うたの☆プリンスさまっ♪」
7月23日から開催9年目となった夏季限定ショップ「SHINING STORE」をスタートしたが、高価格帯商品のラインナップが足りなかったことや新型コロナウイルス感染症 第7波の影響も受け、客単価を増加させるには至らなかったことで、関連グッズの売上高は前年同期を下回り、加えて円安・原価高騰の影響を受けた売上総利益は、価格改定等の対応も行ったが、前年の利益率には届かずに、前年を下回る結果となった。

また、関連ゲームアプリ「うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live」は、4月の「サンリオキャラクターズ」とのコラボイベントが好調であったため、第2四半期累計に得られたロイヤリティ収入は前年同期並みとなった。

関連CDは、本年9月に劇場公開した「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ」の挿入歌8作品を発売した。劇場版の公開後も順調に売上を伸ばしているが、第2四半期累計での売上高・売上総利益では、前々年同期の2倍の売上となった前年同期には及ばなかった。


■「ジャックジャンヌ」
7月よりHMV&BOOKS5店舗で「ジャックジャンヌ オンリーショップ inHMV ~玉阪の夏祭り~」が開催。石田スイ氏描きおろしイラストを使用した新作グッズ販売や劇中衣装の展示が行われ、話題となった。同月、特別読切漫画「PUPPET」が発表され、9月に週刊ヤングジャンプに掲載したことや、11月17日に十和田シン氏による新作ノベライズ「ジャックジャンヌ ユニヴェール歌劇学校と月の道しるべ」の刊行が予定されていること等、新しい展開情報も発表した。


■他社ライセンスグッズ
他社主催のライブイベントが順調に開催されていることや、同社ぬいぐるみシリーズ「ラビットコレクション 刀剣乱舞-ONLINE-」の第2弾を発売したことで、前年同期並みの売上高を確保したが、売上総利益については、うたプリグッズ同様に円安・原価高騰の影響を受けており、前年同期を下回る結果となった。


■トレーディングカードゲーム
「Z/X -Zillions of enemy X-(ゼクス ジリオンズ オブ エネミー エックス)」は引き続き関連商品の通販強化を行い、売上高・売上総利益共に前年同期を上回る結果となった。本年8月にリリースした新作トレーディングカードゲーム「Vividz(ビビッヅ)」については、発展途上であるとし、今後の新たなファンの獲得、売上向上に向けて制作・営業活動に注力していく。

カードゲーム周辺サプライについては、定番商品の原材料品薄により生産計画を下回ったことから、売上高・売上総利益共に前年同期を大きく下回った。

全体の売上総利益は、売上高が前年同期に比べ減少したことや、円安・原価高騰等が重なり前年同期の利益率に至らなかったことに加え、物販イベント分の余剰在庫について簿価切り下げを行ったこと等により7億0500万円(前年同期比33.5%減)となった。

販売費及び一般管理費については、6億8400万円(前年同期比27.4%減)となり、一時的な販促費等が増加した前年同期を下回った。最終損益についてはわずかに赤字となったが、これは開発中ゲームの仕様一部見直しも行ったことから減損損失4000万円を計上したことが響いた。


■2023年2月通期の業績見通し
2023年2月通期の業績は、売上高58億円(前期比11.6%減)、営業利益1億円(同64.7%減)、経常利益1億3000万円(同58.4%減)、最終利益6000万円(同64.4%減)、EPS6.86円を見込む。

・売上高:58億円(同11.6%減)
・営業利益:1億円(同64.7%減)
・経常利益:1億3000万円(同58.4%減)
・最終利益:6000万円(同64.4%減)
・EPS:6.86円

株式会社ブロッコリー
http://www.broccoli.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ブロッコリー
設立
1994年3月
代表者
代表取締役社長 鈴木 恵喜
決算期
2月
直近業績
売上高65億6300万円、営業利益2億8300万円、経常利益3億1200万円、最終利益1億6800万円(2022年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2706
企業データを見る