CRI・ミドルウェア、2022年9月期決算は売上高1.8%減、営業益65.8%減 減損による特別損失計上で最終赤字に転落

  • CRI・ミドルウェア<3698>は、11月10日、2022年9月期の連結決算を発表、エンタープライズ事業におけるネットワーク組込みシステム開発の⼤規模フェーズ終了の影響が⼤きく、減収減益での着地となった。

    なお、最終利益が大幅な赤字計上となっているのは、保有する有形・無形固定資産および、投資その他の資産の減損処理などを実施し、特別損失4億5300万円を計上したことが影響している。

    売上高28億4000万円(前々期比1.8%減)
    営業利益9700万円(同65.8%減)
    経常利益1億3800万円(同58.7%減)
    最終損益3億3900万円の赤字(前年同期1億9900万円の黒字)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①ゲーム事業 売上高21億6400万円(前々期比0.4%増)、セグメント利益1億5300万円(同52.6%減)
    ミドルウェア「CRIWARE(シーアールアイウェア)」などのライセンス売上は、第1四半期において大手顧客からの一括ライセンス契約の受注があったものの、スマートフォン向けF2P売上減などにより、国内は減少した。また、海外は、中国におけるロックダウンの影響などによるコンテンツ制作の受注減が響き、減少した。

    ツーファイブが行う音響制作は、第3四半期で大型案件を受注したことなどにより、増加した。アールフォース・エンターテインメントが行うゲーム開発/運営は、第4四半期に新規案件の売上が計上されたものの、既存アプリ運営の赤字幅増加により、増収減益となった。

    ②エンタープライズ事業 売上高6億7600万円(同8.2%減)、セグメント損益5600万円の赤字(前々期4000万円の赤字)
    組込み分野は、モビリティがライセンス売上・開発案件ともに引き続き好調に推移したことに加え、コロナ禍で止まっていたカラオケ案件が始動し始めるなど事業環境は好転しているものの、ネットワーク組込みシステム開発の大規模フェーズ終了の影響が大きく、減少した。

    新規分野は、オンライン上でコミュニケーションを行うゲーム開発者交流イベントやファンエンゲージメント向上に寄与するシステムなど複数案件を受注し、新たな可能性を開拓したものの、前期にあったデジタル展示会プラットフォーム「CRI DXExpo(シーアールアイ ディーエックスエキスポ)」の大口売上がなくなった影響が大きく、減少ました。

    ■2023年9月期は増収増益の見込み
    2023年9月期通期の連結業績予想については、以下のとおり。

    オンラインコミュニケーションプラットフォーム「CRI TeleXus(シーアールアイ テレクサス)」および「モビリティビジネス」への技術開発に重点的に投資を行うとしている。

    売上高32億円(前期比12.6%増)
    営業利益3億円(同207.9%増)
    経常利益3億円(同116.6%増)
    最終利益2億1600万円(前期3億3900万円の赤字)

株式会社CRI・ミドルウェア
http://www.cri-mw.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社CRI・ミドルウェア
設立
2001年8月
代表者
代表取締役会長 鈴木 正彦/代表取締役社長 押見 正雄
決算期
9月
直近業績
売上高28億4000万円、営業利益9700万円、経常利益1億3800万円、最終損益3億3900万円の赤字(2022年9月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3698
企業データを見る