ブロッコリー、第3四半期決算は営業損失2500万円と赤字転落 「うたプリ」と他社グッズ苦戦、原価高や円安も 「Z/X」大幅増収、「うたプリ」足元復調

ブロッコリー<2706>は、本日(1月13日)、2023年2月期 第3四半期累計(22年3月~22年11月)の連結決算を発表し、売上高36億6300万円(前年同期比22.5%減)、営業損失2500万円(前年同期は1億3300万円の利益)、経常損失400万円(同1億5400万円の利益)、最終損失2500万円(同5900万円の利益)と減収・赤字転落となった。

・売上高:36億6300万円(同22.5%減)
・営業損失:2500万円(同1億3300万円の利益)
・経常損失:400万円(同1億5400万円の利益)
・最終損失:2500万円(同5900万円の利益)

 

同社では、主力コンテンツ「うたの☆プリンスさまっ♪」の関連グッズやCD、他社ライセンスグッズなどの販売が前年同期に及ばなったことに加えて、円安や原価高騰の影響を受けたため、としている。上期中に物販イベント分の余剰在庫について簿価切り下げを行ったことも響いた。

厳しい決算となったが、こうした中でも、トレーディングカードゲーム「Z/X -Zillions of enemy X-」については前年同期を大幅に上回ったとのこと。また「うたの☆プリンスさまっ♪」についても劇場公開効果で復調トレンドに入ったという。

【追記あり】


■「うたの☆プリンスさまっ♪」
「うたの☆プリンスさまっ♪」では、7月から夏季限定ショップ「SHINING STORE」を開催したが、高価格帯商品のラインナップが足りなかったことや新型コロナウイルス感染症 第7波の影響も受け、客単価が伸びず、上半期において関連グッズの売上高は前年同期を下回った。加えて円安・原価高騰の影響を受け、価格改定等の対応も及ばず、売上総利益でも前年を下回る結果となった。

9月から「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ」公開に併せた各種関連グッズを発売。劇場版効果により復調基調に入るも、第3四半期累計での売上高・売上総利益は前年同期には及ばなかった。

関連ゲームアプリ「うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live」は、第3四半期累計での売上高・売上総利益は前年同期を下回る結果となった。

関連CDは、上半期において「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ」の挿入歌8作品を発売。劇場版の公開後も順調に売上を伸ばしているが、第3四半期の発売タイトルは「HE★VENSドラマCD」1作品となっており、第3四半期累計での売上高・売上総利益は前年同期には及ばなかった。


■「ジャックジャンヌ」
「ジャックジャンヌ」については、7月よりHMV&BOOKS5店舗で「ジャックジャンヌ オンリーショップ in HMV ~玉阪の夏祭り~」を開催。石田スイ氏描きおろしイラストを使用した新作グッズ販売や劇中衣装の展示が行われ話題となった。同月、特別読切漫画「PUPPET」が発表され、9月に週刊ヤングジャンプに掲載したことや、11月に十和田シン氏による新作ノベライズ「ジャックジャンヌ ユニヴェール歌劇学校と月の道しるべ(集英社JUMP j BOOKS)」が刊行されており、今冬においては、GALLERY X BY PARCOで「ジャックジャンヌ Only Shop ~Holiday of Quartz」を12月から1月にかけて開催した。2023年2月には「ジャックジャンヌ ミニアルバム『shuffle』」の発売を予定している。


■他社ライセンスグッズ
他社ライセンスグッズについては、他社主催のライブイベントが順調に開催されていることや、同社ぬいぐるみシリーズ「ラビットコレクション 刀剣乱舞-ONLINE-」の第2弾発売等をしたが、第3四半期累計での売上高・売上総利益共に前年同期を下回る結果となった。


■「Z/X」は大幅に前年同期を上回る
トレーディングカードゲーム「Z/X -Zillions of enemy X-」は、引き続き関連商品の通販強化を行い、第3四半期累計においても売上高・売上総利益共に前年同期を大幅に上回る結果となった。

 ▲TCG全体の第3四半期の売上は前年同期比47.2%増の3億2100万円と直近の最高水準を更新した。


■「Vividz(ビビッヅ)」
本年8月にリリースした新作トレーディングカードゲーム「Vividz(ビビッヅ)」については、今後の新たなファンの獲得、売上向上に向けて制作・営業活動に引き続き注力していく。

またカードゲーム周辺サプライについては、上半期から継続して原材料品薄により定番商品が生産計画を下回っており、売上高・売上総利益共に前年同期を下回った。


【追記】
第3四半期の数字を見ると、売上高9億3500万円(前年同期比38.3%減)、営業損失4500万円(前年同期は1700万円の利益)、経常損失4000万円(同2400万円の利益)、最終損失2500万円(同1200万円の利益)だった。売上は今期2度めの10億円割れと直近では最低水準となった。

四半期別の売上高・利益推移は以下のとおり。

 
■2023年8月期の業績見通し
2023年8月期の業績は、売上高58億円(前期比11.6%減)、営業利益1億円(同64.7%減)、経常利益1億3000万円(同58.4%減)、最終利益6000万円(同64.4%減)を見込む。

・売上高:58億円(同11.6%減)
・営業利益:1億円(同64.7%減)
・経常利益:1億3000万円(同58.4%減)
・最終利益:6000万円(同64.4%減)
・EPS:6.86円

株式会社ブロッコリー
http://www.broccoli.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ブロッコリー
設立
1994年3月
代表者
代表取締役社長 鈴木 恵喜
決算期
2月
直近業績
売上高65億6300万円、営業利益2億8300万円、経常利益3億1200万円、最終利益1億6800万円(2022年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2706
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