DeNA、第3四半期決算は営業益68%減の50億円 既存タイトル中心となったゲーム減収減益、ヘルスケア・メディカルへの先行投資も負担に

ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、本日(2月8日)、2023年3月期 第3四半期累計(22年4月~22年12月)の連結決算(IFRS)を発表し、売上収益1013億9500万円(前年同期比2.3%増)、営業利益50億5600万円(同67.5%減)、税引前利益119億4900万円(同63.3%減)、最終利益72億8700万円(同72.7%減)だった。

・売上収益:1013億9500万円(同2.3%増)
・営業利益:50億5600万円(同67.5%減)
・税引前利益:119億4900万円(同63.3%減)
・最終利益:72億8700万円(同72.7%減)

同社では、ゲーム事業が減収減益となったことに加えて、ヘルスケア・メディカル事業における人件費の増加が収益を圧迫した、としている。ライブストリーミング事業は成長し、赤字幅が縮小した。

売上については、ゲーム事業は減収となったものの、スポーツ事業が回復し、ライブストリーミング事業が成長した。

売上原価については、530億5700万円(同9.7%増)となった。ライブストリーミング事業やゲーム事業の推移等に応じて変動する支払手数料が増加するとともに、前年第2四半期累計以降のゲームの新規タイトルリリース及び第3四半期累計のヘルスケア・メディカル事業における新規連結に伴い、人件費が増加した。

販売費及び一般管理費は、436億2600万円(同4.4%増)となった。主にライブストリーミング事業における販促費・広告費の増加、また、ヘルスケア・メディカル事業における新規連結に伴う人件費の増加があった一方、ゲーム事業の推移に応じ、支払手数料が減少した。

その他の収益・費用(純額)は、3億4300万円の利益(同94.8%減)となった。前年同期には、IRIAMの全株式を取得したことによる段階取得に係る差益や、主に横浜DeNAベイスターズの営業休止に伴う損失補償金等をその他の収益に計上している。

持分法による投資利益は、2億3100万円(同98.2%減)となった。は、主な持分法適用関連会社であるCygames等の業績動向や、前年同期にはMobility Technologiesにおける第三者割当増資による一時収益を計上していたこと等が主な変動要因となった。

セグメント別の業績は次のとおり。

なお、第2四半期より、従来「ヘルスケア事業」としていた報告セグメントの名称を「ヘルスケア・メディカル事業」に変更している。

①ゲーム事業
ゲーム事業の売上収益は468億2500万円(同16.4%減)、セグメント利益は56億2000万円(同34.1%減)となった。
既存のタイトルを中心とした事業運営となり、ユーザ消費額は減少し、減収減益となった。前期内のリリースを予定していた新規タイトルの中には一部遅れるものもでているが、収益基盤の強化に向けては、新規タイトルの仕込み・リリースと、費用構造の筋肉質化や固定費の最適化に引き続き取り組んでいる。

②ライブストリーミング事業
ライブストリーミング事業の売上収益は298億2300万円(同16.1%増)、セグメント損失は4億8700万円(前年同期は34億7200万円の利益)となった。国内の「Pococha(ポコチャ)」が引き続き堅調に推移した。また、グローバル版の「Pococha」や、キャラクターの姿でライブ配信を楽しめる「IRIAM(イリアム)」も含め、ライブストリーミング事業では、適切にコントロールしつつ、成長投資を行った。

③スポーツ事業
スポーツ事業の売上収益は188億3600万円(同53.6%増)、セグメント利益は27億8000万円(同5億7900万円の損失)となった。新型コロナウイルス感染症の動向には注視が必要であるものの、観客動員の制約等を要した前年同期と比較し、業績は大きく回復した。

④ヘルスケア・メディカル事業
ヘルスケア・メディカル事業の売上収益は38億0700万円(同78.4%増)、セグメント損失は18億3100万円(同4億2100万円の損失)となった。同社は、中長期の成長機会を積極的に捉えるべく、新たな成長・挑戦に向けた M&A等を進めてきたが、当該事業においては、前期中に、事業ポートフォリオの強化が大きく進捗した。2022年8月3日にはデータホライゾンが、2022年10月3日にはアルムがそれぞれ同社の連結子会社となり、以降、各社の業績を当該事業の業績に含んでいる。

⑤新規事業・その他
新規事業・その他の売上収益は21億5800万円(同30.2%減)、セグメント損失は6億0100万円(同1億1600万円の損失)となった。中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組みやEC事業におけるサービス等を含んでいる。

株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
https://dena.com/jp/

会社情報

会社名
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
設立
1999年3月
代表者
代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
決算期
3月
直近業績
売上収益1349億1400万円、営業利益42億0200万円、税引前利益135億9500万円、最終利益88億5700万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2432
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