デジタルハーツHD、第3四半期(4~12月)決算は売上高26.5%増、営業益0.8%増 コンソールゲーム向けデバッグサービスが好調

  • デジタルハーツホールディングス<3676>は、2月9日、2023年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表、エンタープライズ事業がDX加速を追い風に高成長を継続したことに加え、エンターテインメント事業もコンソールゲーム向け売上が好調だったことで増収増益となった。

    売上高268億7900万円(前年同期比26.5%増)
    営業利益21億4000万円(同0.8%増)
    経常利益23億5100万円(同7.3%増)
    最終利益14億円(同2.7%増)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①エンタープライズ事業 売上高120億6600万円(前年同期比52.0%増)、セグメント利益3億1300万円(同22.1%減)
    2022年4月のグループ組織再編でエンタープライズ事業の中核企業として新たに組成したAGESTを中心に、強固な成長基盤の構築に向けた戦略投資を実施した。具体的には、事業拡大に必要不可欠なエンジニアの確保やさらなる新規案件の獲得に向け、エンジニアに特化した勤務環境の整備やコーポレートサイトの刷新、様々なITセミナーの定期開催等を積極化することで、AGESTの認知度向上および同社グループが有する“ゲーム・エンターテインメント”とは異なる“テック”系のブランディング確立に注力した。

    また、開発の最終工程におけるテストの実施だけではなく、開発の上流工程から品質を支える付加価値の高い“シフトレフト対応QAソリューション”の確立に向け、ソフトウェア開発の知見と高度なテストノウハウを両方有する“次世代QAエンジニア”などを育成するための教育機関や産学連携の先端技術研究機関を新設した。 さらに、“ミューテーションテスト”をはじめ、テスト専門企業ならではの知見を活かしたサービスの拡充に努めた。

    なお、同社では、エンタープライズ事業の成長スピードを加速させるため、M&Aを積極活用しており、第3四半期累計期間では、ソーバル<2186>の品質評価事業を吸収分割により承継し、約130名の経験豊富なテストエンジニアを獲得するなど、受注体制を強化した。さらに、前期子会社化した企業とのグループ連携を強化することで、ERP領域における事業拡大を推進した。

    ②エンターテインメント事業 売上高149億2600万円(同12.2%増)、セグメント利益32億600万円(同11.1%増)
    国内デバッグサービスでは、好調なコンソールゲーム市場における需要拡大を追い風に新規案件の獲得が進み、売上高2ケタ成長を実現した。一方、グローバルおよびその他のサービスでは、新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより、中国をはじめとするアジアゲーム市場の先行きが不透明になりつつある中、グループ連携を強化することでゲームの翻訳・LQAなどの新規案件を着実に獲得した。

    また、韓国の子会社において、ブランディング統一を目的とする商号変更やマーケティング機能拡充をはじめとする事業基盤の再構築を行うなど、継続的な成長に向けた取り組みを推進した。さらに、GameWith<6552>と資本業務提携を締結し、提供サービスの拡充や新たな価値創造に努めた。

    ■通期業績予想は変更なし
    2023年3月期通期の連結業績予想については、従来予想から変更なく、以下のとおり。

    売上高355億円(前期比同21.7%増)
    営業利益32億9000万円(同21.8%増)
    経常利益32億9000万円(同18.4%増)
    最終利益22億5000万円(同26.4%増)

株式会社デジタルハーツホールディングス
https://www.digitalhearts-hd.com/

会社情報

会社名
株式会社デジタルハーツホールディングス
設立
2013年10月
代表者
代表取締役会長 宮澤 栄一/代表取締役社長CEO 筑紫 敏矢
決算期
3月
直近業績
売上高365億1700万円、営業利益30億円、経常利益31億5200万円、最終利益7億9900万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3676
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