22年の国内モバイルゲーム収益、YonY18%減の147億ドル(1兆9500億円)とコロナ前の水準に戻る 『ウマ娘』が2年連続で売上首位 Sensor Tower調査

 

アプリ調査会社のSensor Tower(センサータワー)は、この日(3月16日)、2022年の日本のモバイルゲーム収益が前年比18%減の147億ドル(1兆9528億円)となったとする「2022年日本のモバイルゲーム市場インサイト」を公開した。新型コロナウイルスの感染拡大で、日本のモバイルゲーム市場の収益は2020年から2021年にかけて伸び続けたものの、徐々に正常化してきたことを受けて、コロナ前である2019年水準に戻りつつあるようだ。

 

また、ダウンロード数については、2019年から2022年にかけて新型コロナに関わらず小幅な減少傾向を見せているという。2022年、日本市場におけるモバイルゲームのダウンロード数は6億4000万件にとどまり、2021年から10%近く減少したとのこと。

 

ジャンル別に見ると、日本のモバイルゲーム市場において最も収益力があるカテゴリは、『ウマ娘 プリティーダービー』や『モンスターストライク』など「RPG」だという。2022年のユーザー支出額は67億ドルを超え、日本のモバイルゲーム総収益の47%を占めた。2022年グローバル市場におけるモバイルRPG収益シェアは26%であり、日本のユーザーが特にRPGを好んでいることがうかがえるという。

 ▲『ウマ娘 プリティーダービー』がRPGというジャンルかどうかは議論の余地はありそうだが…。

 

また、ハイパーカジュアルゲームは2022年日本のモバイルゲーム市場において1億1000万ダウンロードを記録。これは総ダウンロード数の25%に相当し、日本のモバイルゲーム市場でダウンロード数が最も多いカテゴリになっている。日本においてはパズルゲームも人気がある。2022年にはダウンロード数が15%に迫り、ハイパーカジュアルゲームに次ぐ貢献度となっている。

 

日本市場における収益上位のモバイルゲームは、ほぼすべてがLive Ops(ライブオプス)、通貨バンドル、戦利ボックス等の多様な課金方法を取り入れて収益を生み出しているという。また、スターターパックおよびガチャもマネタイズモデルとしてよく目にする。

近年は、ヨーロッパ・アメリカのモバイルゲーム市場で人気のシーズンパスおよびサブスクリプションについても徐々に日本のプレイヤーに受け入れられるようになった。2022年の日本市場では、収益上位モバイルゲームの3分の1以上がシーズンパスを採用し、2018年の19%から大幅に増加しているそうだ。

 

日本のモバイルゲームはキャラクターコレクションおよびストーリー描写を重視しており、収益上位モバイルゲームの90%近くがキャラクターコレクションのメタ機能を備え、モバイルゲームの半分以上がストーリー要素を加えている。また、レベル、ソーシャルクラン、資源管理等のメタ特徴を加える日本のモバイルゲームはより多くなっている。

 

2022年日本のモバイルゲーム収益ランキングトップ10をみると、日本のゲームが依然として優勢を保っている。中でも『ウマ娘 プリティーダービー』は2022年に日本で7億ドルを超える収益を上げ、モバイルゲーム収益ランキング首位の座を維持。日本以外のモバイルゲームでランクインしたのは、miHoYoの『原神』およびNetEaseの『荒野行動』のみだった。

 

2022年は海外ゲームの日本市場における成長が目立った。中でも『Puzzles & Survival』、『リネージュW』、『勝利の女神:NIKKE』など中国または韓国のパブリッシャーがリリースした6タイトルのモバイルゲームが2022年日本のモバイルゲーム収益成長ランキングトップ10にランクインした。

 

このレポートでは、2022年日本のモバイルゲームダウンロード数および収益の推移、日本市場で人気のモバイルゲームおよびトップパブリッシャーの実績、ならびに日本市場に進出した海外のモバイルゲームの実績について分析しているほか、ケーススタディを通じて2022年に日本で人気となった日本の新しいモバイルゲームや日本市場に進出した海外の人気モバイルゲームの成功例について、テーマ、プレイスタイル、広告等の面から紹介している。

 

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2022年日本のモバイルゲーム市場インサイトレポート

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