【決算レポート】オルトプラス、第2四半期(1~3月)は不採算タイトルのクローズなど事業整理で売上規模が縮小…期中は計6タイトルを終了

柴田正之 編集部記者
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オルトプラス<3672>の2023年9月期の第2四半期(1~3月)の連結決算は、不採算タイトルのクローズなどを含む事業整理の継続により、売上規模は大きく縮小した。

一方で、一時的な撤退費用の発生を織り込みながらも赤字幅は前年同期と同水準にとどまった。

売上高10億5700万円(前年同期比35.2%減)
営業損益1億7000万円の赤字(同1億8300万円の赤字)
経常損益1億6100万円の赤字(同1億6000万円の赤字)
最終損益3900万円の赤字(同1億8100万円の赤字)

■不採算タイトルのクローズを含む事業整理が続く

2023年9月期の第1四半期(10~12月)の連結決算を振り返ってみると、不採算タイトルのクローズを含む事業整理を一挙に加速したことにより、売上規模が縮小していた。また、オフィスの縮小移転など販管費の削減に注力したが、この四半期は資金調達に係る費用の一括計上などもあり、コスト全体としての削減は小幅なものにとどまっていた。

ただ、四半期推移(QonQ)で見ると、売上高の減少幅が小さくなってきており、事業整理はひとまず一巡しつつあるようだ。

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■期中は計6タイトルのサービスを終了

ゲーム事業の状況を見てみると、第1四半期に続いて、既存運営タイトルの見直しを行い、採算性の低下した3つの自社パブリッシングタイトル、3つの運営受託タイトルの計6タイトルのサービスを終了した。これで、第2四半期末における同社グループのサービスタイトル数は、自社パブリッシングタイトル1つ、運営受託タイトル1つとなった。

その1つとなるアイディアファクトリープラスの運営する『ヒプノシスマイク –Alternative Rap Battle-』は、3月の3周年に際してプロモーションや特別商材の提供などを強化したことも奏功し、ユーザー数、購入者数などの各指標が上昇した。

一方、DMM.comとの合弁会社として2021年6月23日に設立したDMMオンクレについては、保有する全株式をDMMに譲渡し、合弁契約を解消した。ただ、DMMオンクレからオンラインクレーンゲーム事業に係る開発・運営受託は継続する形となっているようだ。

また、4月には、これまで開発を進めてきたブロックチェーンゲーム『Jリーグ トレーディングサッカー』正式版の開発が完了し、その運営受託を開始している。

■『WOLF – FLOW』『プロ野球ネクストヒーローズ』の開発が進行中

開発中のタイトルの状況に目を移すと、まずは人狼カードバトルゲームアプリ『WOLF – FLOW』の開発が進められている。これは「人狼ゲーム」の第一人者であるKAZU SUZUKI氏によるブロックチェーンゲームプロジェクト『WLF PROJECT』の第1弾企画として進められているもので、同社は開発パートナーとして参画し、企画開発を推進している。

また、子会社OneSportsがパートナー企業とスマートフォン向け新作野球ゲームアプリ『プロ野球ネクストヒーローズ』の制作を行っている。こちらは、5月9日より第2回クローズドβテストを実施中で、今夏にリリースを予定しているという。

■人材派遣・マッチング事業は順調に成長

ゲーム支援事業では、100%子会社であるSTANDを通じて、グループの人材および他社の開発人材の派遣などを行っているが、国内ゲーム会社における人材ニーズは底堅く推移しており、人材のマッチング数は堅調に推移した。

そのため、人材派遣・マッチング事業などのストック型事業は順調に成長し、第2四半期末には815名が稼働しているという。

■2023年9月期見通しは引き続き非開示

2023年9月期の業績見通しは引き続き非開示。運営タイトルの売上動向、受託開発の案件獲得や開発進捗、運営受託の獲得の状況などによりグループの業績が大きく変動する可能性があり、現時点において信頼性の高い業績予測値を合理的に算出することが困難となっているため、としている。

株式会社オルトプラス
http://www.altplus.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社オルトプラス
設立
2010年5月
代表者
代表取締役CEO 石井 武
決算期
9月
直近業績
売上高43億8700万円、営業損益5億5600万円の赤字、経常損益5億2200万円の赤字、最終損益4億2000万円の赤字(2023年9月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3672
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