カプコン、第2四半期(4~9月)決算は売上高52%増、営業益54%増に 新作『ストリートファイター6』やリピートタイトルの販売好調が寄与 『モンハンNow』でIP認知度向上も

  • カプコン<9697>は、10月26日、2024年3月期の第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表、中核であるデジタルコンテンツ事業において、主力シリーズの大型新作である『ストリートファイター6』を投入したことや、デジタル販売を通じたリピートタイトルの積極的な販売推進により、大幅な増収増益を達成した。

    売上高749億3400万円(前年同期比52.7%増)
    営業利益338億3500万円(同54.5%増)
    経常利益361億6400万円(同57.3%増)
    最終利益252億8700万円(同56.7%増)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ① デジタルコンテンツ事業 売上高612億7500万円(前年同期比69.9%増)、営業利益345億300万円(同58.1%増)
    グループのeスポーツ展開をリードするシリーズ最新作『ストリートファイター6』(PS5、PS4、Xbox Series X|S、PC用)を6月に発売し、グローバルに幅広く支持された。その結果、247万本を販売し、業績向上に大きく貢献した。

    また、4月に発売した『ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション Vol.1・Vol.2』(Switch、PS4、PC用)が、安定した人気により142万本を販売した一方、7月にオンラインチーム対戦の意欲作である完全新作タイトル『エグゾプライマル』(Xbox Series X|S、Xbox One、PS5、PS4、PC用)を発売し、100万ユーザーを突破するなど新規IPの創出に注力した。

    さらに、リピートタイトルにおいては、3月発売の『バイオハザード RE:4』が、プレイステーションVR2対応の無料タイトルアップデートなどの継続的な施策により、累計545万本を販売し、リピート販売拡大に大きく寄与した。加えて、積極的なプロモーションによるIPの認知拡大と新たなファン層の獲得を図るとともに価格施策などを行い、『モンスターハンターライズ』や『バイオハザード RE:2』など、シリーズタイトルを中心に販売した。その結果、リピートタイトルの販売本数が1760万本と前年同期の1605万本を上回り、収益を押し上げた。

    モバイルコンテンツは、「モンスターハンター」シリーズの最新モバイルゲーム『モンスターハンターNow』が9月に配信された。同ゲームのグローバルダウンロード数は500万を突破し、IPの認知拡大に寄与した。

    ②アミューズメント施設事業 売上高91億6900万円(同25.2%増)、営業利益11億2800万円(同66.5%増)
    新型コロナウイルス感染症の5類への移行により経済活動が回復した状況下、既存店の効率的な店舗運営や新業態での出店効果などにより収益拡大を図った。第2四半期連結累計期間において、4月に子供向け遊具施設の「キッズバネット 静岡店」および6月に体験型施設の「クレイジーバネット イオンモール新居浜店」(愛媛県)をオープンし、施設数は47店舗となった。

    ③アミューズメント機器事業 売上高25億9800万円(同14.0%減)、営業利益17億8100万円(同3.5%増)
    パチスロ市場がスマートパチスロのけん引により好調を持続している環境下、グループのスマートパチスロ第一弾となる「戦国BASARA GIGA」を8月に発売し、1万5000台を販売した。また、昨年8月発売の「新鬼武者2」および今年1月発売の「モンスターハンターワールド:アイスボーン」が市場で高稼働となり、そのリピート販売が順調に推移した。

    ④その他事業 売上高18億9100万円(同28.8%減)、営業利益6億1400万円(同51.2%減)
    グループのタイトルブランドの価値向上に向け、CG長編映画「バイオハザード:デスアイランド』が7月に全世界で公開されるなど、引き続き主力IPを活用した映像化やキャラクターグッズ展開などに注力した。

    また、eスポーツについては、7月から開催の国内チームリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023」において、シリーズ最新作の『ストリートファイター6』を投入した。さらに、8月から世界各地で開催の「CAPCOM Pro Tour 2023」において、同社史上最高の賞金総額200万ドル以上に拡大して実施するほか、シンガポールなどでのイベント実施によるeスポーツの振興など、グローバル規模でのユーザー層の裾野拡大に向けた施策を講じた。

  • ■通期予想は据え置き

  • 2024年3月期通期の連結業績予想は、従来予想から変更なく、以下のとおり。

    売上高1400億円(前期比11.2%増)
    営業利益560億円(同10.2%増)
    経常利益560億円(同9.0%増)
    最終利益400億円(同8.9%増)

株式会社カプコン
http://www.capcom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社カプコン
設立
1983年6月
代表者
代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 辻本 憲三/代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 辻本 春弘/代表取締役 副社長執行役員 兼 最高人事責任者(CHO) 宮崎 智史
決算期
3月
直近業績
売上高1259億3000万円、営業利益508億1200万円、経常利益513億6900万円、最終利益367億3700万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9697
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