ユークス、24年1月期の最終を14億2500万円の赤字に大幅下方修正 11億9200万円の黒字から一転 「DCデュアルフォース」不振で16億5500万円の減損損失

ユークス<4334>は、11月24日、2024年1月期連結業績予想の下方修正を行い、売上高41億5300万円(前回予想79億2300万円)、営業利益1億7900万円(同16億1500万円)、経常利益2億8300万円(同16億2200万円)、最終損失14億2500万円(同11億9200万円の利益)とした。

・売上高:41億5300万円(前回予想79億2300万円)
・営業利益:1億7900万円(同16億1500万円)
・経常利益:2億8300万円(同16億2200万円)
・最終損失:14億2500万円(同11億9200万円の利益)

従来予想からの修正率は、売上高47.5%減、営業利益88.9%減、経常利益82.5%減となっている。

・売上高:47.5%減
・営業利益:88.9%減
・経常利益:82.5%減

同社では、デジタルカードゲーム「DC デュアルフォース」の不振による売上の未達と、その減損損失16億5500万円の計上、想定為替レートの見直しなどを行ったため、としている。

同社は、下方修正の主因となった「DC デュアルフォース」の状況について説明を行った。2021年1月よりパブリッシング事業において開発を行ってきたが、数度のゲームデザインのブラッシュアップを経て2023年7月15日からオープンベータテストを開始した。

しかしながら、オープンベータテスト開始時から想定よりも不具合が多いことが判明、急遽ソフトウェアの品質向上に注力した結果、大半の不具合の修正が進んだため、8月31日には自社サイトでリリースを行い、10月18日にはゲームプラットフォーム Steam、Epic Games Storeでも追加リリースをした。

リリース後、月額課金ユーザ向けの毎週のコミックの追加や、イベント毎のカードセット追加により、多数の不具合が新たに発生したため、米国の開発会社と対策について幾度も協議を行い、日本側でも対策に人員を投入した。不具合は解消に向かって推移しているが、DAU(1日当たりのユーザ数)や売上高が想定を大きく下回り、タイトル運営は大幅な赤字となっている。

また、広告宣伝は、費用対効果の計測と広告の最適化を行いながら小規模に行ってきたが、1日当たり広告表示回数(約200万~300万回)、およびそのクリック回数(1万~2万回)に対するダウンロード数から1人あたりのユーザ獲得にかかる広告費が想定と大きく乖離しているため、広告費追加による費用対効果が望めない状況となっており、短期間での黒字化や、将来における初期開発費用の回収可能性も非常に低いと判断せざるを得ない状況となった。

そこで、これ以上の赤字継続を早期に止めるため、今後のサービスについて早急に検討するとともに、関連する資産について減損処理を行うことを決定するに至った、としている。

株式会社ユークス
http://www.yukes.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ユークス
設立
1993年2月
代表者
代表取締役社長 谷口 行規
決算期
1月
直近業績
売上高40億8700万円、営業利益1億7900万円、経常利益2億8200万円、最終損益13億4900万円の赤字(2024年1月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4334
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