アイビス、23年12月期決算は営業利益97%増の4億3400万円と大幅増益…「ibisPaint」が海外中心に拡大、ソリューションも安定成長

アイビス<9343>は、2月13日、2023年12月期(23年1月~23年12月)の決算を発表し、売上高40億8600万円(前の期比20.3%増)、営業利益4億3400万円(同97.4%増)、経常利益4億2800万円(同79.8%増)、最終利益2億8800万円(同71.1%増)だった。

・売上高:40億8600万円(同20.3%増)
・営業利益:4億3400万円(同97.4%増)
・経常利益:4億2800万円(同79.8%増)
・最終利益:2億8800万円(同71.1%増)

同社では、ソリューション事業の安定的な成長に加え、「ibisPaint」が海外を中心にダウンロード数が拡大しモバイル事業が大きく伸びた、としている。

 

■モバイル事業

主力製品の「ibisPaint」について、1月に累計3億ダウンロードを突破し、12月末日時点では3億7213万件(前年同期比24.7%増)となった。売上高は24億5500万円(同13.5%増)だった。

主な収入源となっているアプリ広告については、アクティブユーザはコロナ特需の反動から漸く脱して、増加基調を取り戻している。また、広告単価は、期初は軟調に推移したものの、期中から期末にかけて大きく復調した。

アプリ課金については、サブスクリプション(月額課金・年額課金)は既存ユーザに対するプレミアム会員サービスへの申込促進施策等が功を奏して、売上高は3億3000万円(同66.5%増)、会員数は11万9380人(同80.2%増)と大きく増加した。また、売切型アプリはWindows版の販売が好調に推移したことから、売上高2億7100万円(同25.8%増)、累計販売数は94万7570件(同27.9%増)となり、こちらも順調に拡大している。そして、引き続き効果的な広告投資を行ったことにより、セグメント利益は7億5900万円(同94.0%増)となった。

 

■ソリューション事業

当事業年度では、モバイルアプリ開発の急速な進化も後押しし、国内企業のモバイルアプリやWebアプリケーションなどの開発支援需要が想定以上に増加した。

受託開発は、大手新聞社、通信キャリア、製造業、アパレル業、サービス業など多岐にわたる法人からのアプリ開発等の受注が順調に増えており、いくつかの案件においては、AWS(Amazon Web Services)を用いたサーバ構築・移行の支援が奏功し、安定した収入をもたらす運用保守案件も増加している。本サービスにおいては、最新の技術をマスターするための教育カリキュラム、スクラム開発などの最新のアプリケーション開発手法、AI・Web3.0・メタバースなどを活用した開発生産性の抜本的向上策など、高付加価値なSI体制の構築に向けて諸施策の導入を積極的に推進している。IT技術者派遣については、大手SIerやソフトウェア開発企業など数多くの法人に対してハイスキルなITエンジニアを中心に受け入れが進んだ。

日本国内におけるIT人材不足やChatGPTなどの急速な技術革新への対応が求められている中、同社は他社にはない最新且つ高度なOSS(Open Source Software)技術を駆使し、スマートフォンやタブレットなどのアプリ開発支援において高い顧客満足度を実現している。同事業においては、引き続き、モバイルアプリの受託開発をコア・コンピタンスとし、市場での競争力を高めていく。

以上の結果、売上高は16億3100万円(同32.2%増)となり、内訳としては、IT技術者派遣が13億5300万円(同28.2%増)、受託開発が2億7800万円(同56.2%増)となった。また、引き続きITエンジニアの採用などの開発人材投資を積極的に推進したことから、セグメント利益は9000万円(同44.0%減)となった。

 

■2024年12月期の業績見通し

2024年12月期の業績は、売上高42億9900万円(前期比5.2%増)、営業利益9億5300万円(同119.6%増)、経常利益9億5500万円(同123.3%増)、最終利益6億6400万円(同130.1%増)、EPS182.68円を見込む。

・売上高:42億9900万円(同5.2%増)
・営業利益:9億5300万円(同119.6%増)
・経常利益:9億5500万円(同123.3%増)
・最終利益:6億6400万円(同130.1%増)
・EPS:182.68円

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