アカツキ、24年3月期決算は営業益53%減の26億円と大幅減益 新作への先行投資や一部タイトルの運営体制の変更で 「レスレリ」は好調な滑り出し

アカツキ<3932>は、5月9日、2024年3月期(24年4月~24年3月)の連結決算を発表し、売上高239億7200万円(前の期比1.5%減)、営業利益26億7600万円(同53.0%減)、経常利益28億3400万円(同45.6%減)、最終利益12億8800万円(同4.0%減)だった。

・売上高:239億7200万円(同1.5%減)
・営業利益:26億7600万円(同53.0%減)
・経常利益:28億3400万円(同45.6%減)
・最終利益:12億8800万円(同4.0%減)

主力のゲーム事業における減益が響いた。同社では、「UNI'S ON AIR」の運営体制変更などポートフォリオの見直しをおこなった影響や、新規タイトルへの投資が進捗したことが主な要因と説明している。また前年好調だった一部タイトルの海外版も減収となったという。

 

■ゲーム事業

売上高224億8500万円(同5.7%減)、セグメント利益40億5800万円(同48.5%減)となっている。

同社グループのゲーム事業については、より高いクオリティとユーザー体験にこだわり、タイトルを厳選して開発・運用していく方針の下、既存タイトルの堅実な運用と、3D×マルチデバイス×多言語を見据えた大型プロジェクトにリソースの大部分を集中させ、新規開発タイトルへの積極的な投資を進めてきた。

主力タイトルであるバンダイナムコエンターテインメントとの協業タイトル「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」については、国内版・海外版ともに周年等の大型イベントが盛況で、ストアセールスランキング1位を複数回獲得した。

また、スクウェア・エニックスとの協業タイトル「ロマンシング サガ リ・ユニバース」では、周年や3000万DL記念、佐賀県とのコラボなどのイベントが盛況で、コアファンを惹きつける長期目線での安定運営を継続してきた。

新規タイトルについては、コーエーテクモゲームスとの協業タイトル「レスレリアーナのアトリエ ~忘れられた錬金術と極夜の解放者~」の国内モバイル版が9月にリリースされ、ストアセールスランキング10位以内を複数回獲得したほか、Steam版及び海外モバイル版を1月にリリースし、国内Steam版では週間ストアセールスランキング6位を獲得するなど順調な滑り出しとなった。

しかしながら、前年6月に櫻坂46・日向坂46応援[公式]音楽アプリ「UNI'S ON AIR(ユニゾンエアー)」の運営体制変更等、ポートフォリオの見直しをおこなった影響や、新規タイトルへの投資が進捗したことを受けて、前年同期比では減収・減益となった。

 

■コミック事業

売上高7億5900万円(同191.0%増)、セグメント損失4億1500万円(前期はセグメント損失9億8800万円)となっている。

当初予算内で引続き検証フェーズを継続し、作品制作および他社プラットフォームでの販売強化を優先する方針のなか、有名クリエイターと協業によるオリジナル作品の制作に注力し、複数タイトルの連載を開始するなど積極的な投資を行っている。

また、オリジナル作品の他社プラットフォームへの展開の推進に伴って、作品の販売が堅調に推移し売上高が伸長している。

 

■その他

同社グループのその他事業はIP事業等が含まれており、前期においては、売上高7億2700万円(同213.4%増)、セグメント損失1億3500万円(同セグメント損失5億6500万円)となった。

 

【5月20日追記2】
年次業績のグラフを追加した。

 

【5月9日追記1】
四半期別の売上高と営業利益の推移は以下のとおり。

株式会社アカツキ
http://aktsk.jp/

会社情報

会社名
株式会社アカツキ
設立
2010年6月
代表者
代表取締役CEO 香田 哲朗
決算期
3月
直近業績
売上高243億3600万円、営業利益57億円、経常利益52億700万円、最終利益13億4200万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3932
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