【GW企画】あの会社の新規上場時(6) ドリコム

今回はドリコム。覚えている方も多いだろうが、同社は、上場当初、ブログシステムの会社として上場した。当時、「Web2.0」関連の初の上場銘柄として大いに注目を集めたものだ。調達額も9億円を超えている。その半年後、ネットエイジやミクシィ、アドウェイズ、インタースペース、オウケイウェイブなどが続々と上場し、ライブドアショック後であっても新興市場では関連銘柄は活況であった。 正直に言うと、私個人は、ドリコムの動向をあまりチェックしていなかった。ネット関連株は一通り見ていたのだが、上場の翌期である2007年3月期に下方修正と赤字に転落して以来、ニュースを見る程度で、詳しくチェックするのをやめてしまったのだ。また上場後、売り上げは伸びているが、利益面で厳しい状況が続いていたため、投資家に勧めづらいと考えていた。 気がつくと、ブログ事業から撤退し、ソーシャルアプリ事業がメインになって、収益が全く変わっていたというのが率直な感想である。2009年に発表した中期経営計画が同社の転換点になったようだ。上場後の業績推移は以下のようになっている。      以下、ドリコムの紹介記事を掲載しておく。現在の事業と全く違っていることや、上場時、京都に本社があったことなどなかなか興味深い。   ドリコム(東証マザーズ・3793)…2006年2月9日(木)上場 「法人向けブログソリューションの提供」  ブログシステムを手がけるドリコムが2月9日、東証マザーズに上場する。  法人向けのブログ事業が主力で、全体の売上の約70%を占める。中でもメインとなるサービスは、「ドリコムブログシステム」と呼ばれるソリューションだ。ポータルサイトやインターネット接続サービス、ECサイトを運営する会社向けに、ブログサービスの企画・開発から運営までを一括して提供し、顧客が一般ユーザー向けにブログサービスを提供できるようにする。収益源は、初期ライセンス収入や追加機能開発収入、月額保守収入からなる。  また、企業内の社内ブログシステムや企業向けホームページ構築・管理運用システム「ドリコムCMS」も提供している。収益は、初期ライセンスと月額ライセンス収入からなる。  このほか、検索エンジン事業として、サイバーエージェントとの共同事業「blogclick」や、ニュースや求人情報に特化した無料検索サービスも展開している。いずれも法人からの広告収入が収益となる。  なお、上場で調達する手取り概算金9億3900万円は、研究開発費や人材の募集・採用費用、販促費用等に充当する予定。     〈会社概要〉  本社=京都市下京区東洞院通四条下る元悪王子町46番地1  URL=http://www.drecom.co.jp/  社長=内藤 裕紀  設立=2001年11月  発行済株式数=1万9784株(上場時)  資本金=5637万円(2005年9月30日現在)  大株主=内藤 裕紀1万1840株(61.17%)、廣瀬 敏正1344株(6.94%)、安藤 正樹1184株(6.12%)、井上 陽平1184株(6.12%)、創業企業支援<志>投資事業有限責任組合640株(3.31%)、GMOインターネット580株(3.00%)、テレウェイヴ580株(3.00%)
株式会社ドリコム
http://www.drecom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ドリコム
設立
2001年11月
代表者
代表取締役社長 内藤 裕紀
決算期
3月
直近業績
売上高108億円、営業利益22億8100万円、経常利益21億9200万円、最終利益11億5900万円(2023年3月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3793
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