スマートフォン向け国産MMORPGの現状(1)

海外でゲームロフトが新作MMORPG「オーダー&カオス オンライン」を開発中とのことで話題になっている。国内でもスマートフォン向けの国産MMORPGが徐々にリリースもしくは、開発中であるとのアナウンスが出されるようになってきた。ソーシャルゲームのスマートフォン対応などに比べるとタイトルこそ少ないが、コンテンツの海外展開という観点からも注目すべき動きであるので、今回、国産タイトルの状況をまとめてみたい。 さて、スマートフォンアプリ向けの国産MMORPGについては、現状を見ていく限り、大きく2つのパターンに分かれる。アソビモ「セブンソード」などのようにオリジナルで開発・運営するパターンがある一方、フィーチャフォン向けアプリとして開発・運営されているMMORPGをスマートフォンに対応させるというパターンだ。 海外では前者(オリジナル開発)が多く、国内では後者(移植版)が多いように思われる。国内では、すでに数多くのフィーチャフォン向けのMMORPGが開発・運営されている。一定のリソースがあり、さらに顧客基盤のあるタイトルをスマートフォンに対応させるという判断は合理的だ。今後、スマートフォンの普及が進むとともに、多くのケータイMMOはスマートフォンに対応していくことになりそうだ。 把握できているタイトルは十分ではなく、追加調査が必要だと認識しているが、以下、分かっている限りのタイトルの動向をまとめておきたい。   ■「セブンソード」(アソビモ)   アソビモは、「イルーナ戦記オンライン」や「セレスアルカ」などフィーチャフォン向けのMMORPGで実績を上げてきたが、2010年より、iPhone/iPod touch向けのオリジナルのMMORPGとして提供を開始した。現在、サービス中。   ■「ラグナロクオンラインMobile Story」(ガンホー・オンライン・エンターテイメント)   「ラグナロクオンライン」を題材にしたMMORPGで、エイタロウソフトが開発。フィーチャフォン向けのアプリとして提供されている同タイトルのAndroidアプリ版となっている。  関連記事  『ラグナロク』が「GALAPAGOS SoftBank 003SH」で遊べる! ガンホーOE、プリインストールで3タイトルを提供  ガンホー、「au one Market」で『ラグナロクオンライン Mobile Story』のサービス開始    ■「エターナルゾーン」(エイチーム)  現在開発中。携帯電話向けMMORPGとして提供されていたが、今夏にもAndroid向けのMMORPGとして提供する予定。現在、先行予約を受け付けている。  関連記事  エイチーム、Android版MMORPG『エターナルゾーン』の制作開始-事前予約の受付も開始   ■「ギャラクシーフロンティア」(エイタロウソフト)  「ドコモマーケット」でiアプリ向けのMMORPGとして提供されている。ハイクオリティな3D描画となっている点が特徴で、こちらについてもスマートフォン版の開発を進めている模様。中国The9 Limitedと提携し、中国でのスマートフォン版を提供するとのこと。  関連記事  エイタロウソフト、モバイルMMORPG「Galaxy Frontier」について、中国大手パブリッシャーThe9 Limitedとライセンス契約    ■「ドラゴンアタックオンライン」(コアメディア)  iアプリ版として提供されているほか、現在、iPhone版も配信されている。現在、Android版についても開発を進めているという。  関連記事  コアメディア、MMORPG『ドラゴンアタックオンライン』のAndroid版の開発を決定   ■「エレマンタルマスター」(ウィンライト)  フィーチャフォン向けMMORPG「エレメンタルナイツ」の後継作にあたる。現在、フィーチャフォン向けで開発を進めると同時に、AndroidとiPhone向けのアプリとして開発中だ。「エレメンタルナイツ」からユーザーデータを引き継げるようにする、とのこと。