【ゲーム株概況】全般に下落…『ACR DRIFT』への期待高まりクルーズが逆行高　ガンホーは「パズドラ2周年記念超絶発表会」後に売られる

2月20日の東京株式市場では、取引終了直前にクルーズ<2138>が急上昇した。期待の新作レーシングゲーム『ACR DRIFT』の世界配信開始が近いと見た向きの思惑買いが向かったようだ。一方、全体相場の大幅安を受けて、ゲーム株にも下落する銘柄が目立った。ガンホー<3765>は『パズル＆ドラゴンズ』サービス開始2周年記念の発表会を開催したが、内容が伝わると、株価は下げた。

クルーズの終値は取引制限値幅の上限（ストップ高）である、前日比700円高の4810円だった。20日の取引終了後、実際にクルーズから全世界配信の開始が発表された（関連記事）。米国の大手ビジネス誌「Forbes」に、日本のゲーム企業がグローバル化しようとしている例として『ACR DRIFT』が紹介されたこともあって、期待が高まりやすくなっていた（関連サイト）。

もっとも、同時に新株予約権の発行で総額150億円の大規模資金調達を実施するとも発表（関連記事）。投資家のなかには株式価値の希薄化を懸念する向きも出てくると考えられ、あすの株価の方向性は読みにくい。

ガンホーは午後に値を崩し、終値は4%安。昼過ぎごろから開催した「パズドラ2周年記念超絶発表会」で、『パズル＆ドラゴンズ』に新しいゲームコンテンツ『パズル＆ドラゴンズW』を追加実装する大型アップデートや、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』とのコラボ企画第2弾を発表（関連記事）した。ただ発表内容が株式市場の期待に届かず、売りを誘ったようだ。

グリー<3632>の下げがきつく、終値は8.7％安の1123円。前日に、「GREE」プラットフォームで配信が始まった新作ゲーム『モンスターハンター ロア オブ カード』への期待感から株価が大幅高になった。短期的な値幅取りの買いもあったとみられ、きょうは反動の利益確定売りに押されたもよう。


以下、20日の主なゲーム企業の株価と騰落（単位は円）。

銘柄名	証券コード	終値	前日比	前日比率
クルーズ	2138	4,810	700	17.03%
マーベラスＡＱＬ	7844	630	29	4.83%
ボルテージ	3639	1,569	21	1.36%
アエリア	3758	1,799	17	0.95%
サイバーエージェント	4751	4,405	-10	-0.23%
コナミ	9766	2,465	-15	-0.60%
エイティング	3785	1,307	-13	-0.98%
ＫＬａｂ	3656	717	-8	-1.10%
アクセルマーク	3624	687	-9	-1.29%
日本ファルコム	3723	921	-14	-1.50%
エイチーム	3662	6,240	-140	-2.19%
カプコン	9697	1,965	-51	-2.53%
バンダイナムコＨＤ	7832	2,254	-59	-2.55%
ＧＭＯインターネット	9449	1,082	-29	-2.61%
コーエーテクモＨＤ	3635	1,186	-32	-2.63%
任天堂	7974	12,245	-365	-2.89%
日本一ソフトウェア	3851	752	-24	-3.09%
セガサミーＨＤ	6460	2,209	-71	-3.11%
モブキャスト	3664	1,009	-33	-3.17%
ドリコム	3793	242,600	-8,200	-3.27%
スクウェア・エニックスＨＤ	9684	2,407	-84	-3.37%
コロプラ	3668	2,753	-100	-3.51%
ｅｎｉｓｈ	3667	2,066	-84	-3.91%
ガンホー	3765	633	-27	-4.09%
ネクソン	3659	868	-42	-4.62%
オルトプラス	3672	1,921	-114	-5.60%
ディー・エヌ・エー	2432	2,072	-133	-6.03%
ミクシィ	2121	6,300	-410	-6.11%
ケイブ	3760	2,219	-174	-7.27%
グリー	3632	1,123	-107	-8.70%