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【セミナー取材】「プロデューサーさんっ!シナリオですよ、シナリオ!!」…『アイドルマスター』の人気の秘密を“シナリオの観点”から大解剖すると?

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プロフェッショナル・エージェンシー事業を行うクリーク・アンド・リバー社<4763>は、前回定員を上回る約50名が参加した「C&R社 シナリオ塾」(シナ塾)の第2回目を4月19日(土)に開講。

当日は、バンダイナムコゲームスの関連会社であり、人気コンテンツの企画・制作を多数行うバンダイナムコスタジオの協力を受け、大人気アイドル育成シミュレーションゲーム『アイドルマスター』の企画チームとコラボレーションして「シナ塾」を開催。

本稿では、コンテンツの仕掛け人である各企画者とシナリオ監修者とのトークセッションのほか、シナリオライターとしての市場概況、そして制作ノウハウを提供する講座の模様をレポートしよう。

 

■はじめにシナリオライターを取り巻く市場の理解


講演の冒頭では、クリーク・アンド・リバー社のエージェントである田中信也氏が、昨今のシナリオライター事情について話してくれた。同社が開講した「シナ塾(シナリオ塾)」は今回で2回目を迎える。そもそも「シナ塾」は、市場勉強会や企業説明会、実技セミナー、案件紹介といったイベント活動を通して、シナリオライターの方々の活動を全面的にサポートするために立ち上げたという。

はじめに田中氏は、「言葉を使って物事を演出できる力を持つ方」をシナリオライターとして定義付けたことに続けて、「“単価が安くて安定しにくい”と言われるシナリオライターではあるが、市場は拡大しており、ライターの需要はたくさんある」と語ってくれた。

というのも、現在、日本のコンテンツ産業の市場規模は、約12兆円と言われている。そのなかでシナリオライターが活躍できるエンターテイメント市場では、テレビ:約2.5兆円、出版:約1兆円、映画:約2000億円、そしてゲーム:約1兆円とのこと。なかでもソーシャルゲームは、約半分を占める5000億円の市場規模を持つため、必然的にシナリオライターとしての需要が高いという。

それでは、なぜソーシャルゲームのなかでシナリオライターの需要があるのか。コンシューマと大きく違うところは、ソーシャルゲームは作って終わりではなくて、日々更新・運用などを行っていくからだ。たとえば、配信開始後はスタートダッシュキャンペーンをはじめ、コラボイベントやアナザーストーリーなどの追加シナリオが定期的に発生していくため、通常のゲームや映画の脚本と比べて、非常に仕事が生まれやすい分野になるということ。

しかし、ソーシャルゲームを含めたシナリオライターの実情としては、大手ゲーム会社が各開発会社や広告代理店に分割して仕事を発注しているため、下請けの会社が二次受け、三次受けしていくなかで、だんだんと制作の規模が小さくなっていくうえ、当然単価も低くなっているようだ。裾野は広い業界ではあるが、報酬の面で懸念点があるのが現状とのこと。

 


そしてクリーク・アンド・リバー社では、直接企業と業務提携することで、外注として在宅ライターはもちろん、企業側に常駐ライターとして仕事を依頼するケースが多い と語った。田中氏は、「我々エージェントがみなさんのケアをしながらお仕事を紹介してまいります」という言葉で冒頭の講演を締めた。

 

■長年『アイドルマスター』のシナリオを手掛ける方が講演



さて、ここからは本日のメインとなるスペシャル企画「アイマス×シナ塾トークセッション」。登壇したのは、バンダイナムコスタジオの高橋恭代氏と東義人氏。おふたりとも長く『アイドルマスター』のシナリオライターとして活躍している。はじめに高橋氏がシナリオライターとしての制作フローについて語ってくれた。
高橋氏は、2005年のアーケード版『アイドルマスター』から携わり、なんと今年で本シリーズのシナリオライターとしては10年目を迎える。過去、アーケード版のシナリオ監修やモバイル連動コンテンツを担当しており、その後はXbox 360『アイドルマスター』をはじめ、Xbox 360『アイドルマスター ライブフォーユー!』、PSP『アイドルマスターSP』、Xbox 360/PS3『アイドルマスター2』のメインシナリオライター兼シナリオディレクションを務めた。

さらにPSP『アイドルマスター シャイニーフェスタ』、PS3『アイマスチャンネル』などのシナリオライティングを担当したほか、シリーズ関連製品のシナリオ作成やシナリオディレクションを担当。

現在はソーシャルコンテンツ『アイドルマスター ミリオンライブ!』(以下、『ミリオンライブ!』)のシナリオ監修と、PS3『アイドルマスター ワンフォーオール』の関連作業を担っているという。なお、現在『ミリオンライブ!』では、大型アップデートも準備中のようだ。


さて、はじめに高橋氏はシナリオライターとしての制作フローについて、下記の6項目を挙げてくれた。『アイドルマスター』に限らず、ゲームシナリオは下記の制作過程を順序よく踏みながら手掛けられるという。

(1).ゲームの企画が決まる
まずはどのようなゲームになるのか、ジャンルや大まかな世界観を決めるところから。また、ここの段階で登場キャラクターの人数(編成)や役割などの概要も決まっていく。

(2).システム仕様が決まる
次にゲーム自体のシステムが決まる。「理想を言えば、システムが決まってからシナリオを書き出すほうがリテイクは少ないです」と高橋氏。とはいえ、現状はシステムの構築とシナリオは同時進行の場合が多いという。なお、シナリオディレクション担当者側から仕様を提案することもあるとのこと。ここでゲーム仕様が決まると同時に、シナリオの総量も決定するようだ。

(3).シナリオ周りの仕様を決める
シナリオ周りの仕様として、文字数や表記の方針が決まる。『アイドルマスター』では、一回の吹き出しに表示される台詞の文字数が決まっているため、ここは企画担当と相談して決めていくそうだ。

(4).プロットを書く
シナリオのプロットはひとりで書くこともあるほか、複数ライターとブレストすることもあるという。

(5).シナリオを書く
そして、書く。「もちろんリテイク、全ボツはたくさんあります。それでもめげずに頑張りましょう。ライターなら誰でも通る道なので」と高橋氏は、苦労話を織り交ぜながら参加者にエールを送った。

(6).音声収録、キャラスクリプト、ゲームデータ化…
最後は手掛けたシナリオが形になっていく段階。おもにソーシャルゲームでは、毎月のフェーズとして(2)~(6)を繰り返し行っていくという。また、 (1)はディレクターやプロデューサー、営業担当者などが中心になって進め、(6)は専任の担当者がいればその方が中心となり進行していくようだ。

 

続いて、「ゲームシナリオの特性」について解説してくれた。ゲームのシナリオは、映画やドラマなどと比べて決定的に違うところがあるという。

ひとつ目は、プレイヤーの行動やプレイ内容によって、シナリオの展開や結末に影響を及ぼすという“双方向のシナリオ”であること。ドラマやアニメは基本的には見るだけだが、ゲームはプレイをしないとシナリオの続きが分からないのが大きな特徴。プレイヤーの腕前ひとつでシナリオの展開が変わっていくだけではなく、結末が変わってしまうこともあるのだ。

それにより、ほかの媒体のシナリオよりも“主人公が自分に近しく思える効果”が得られるという。「自分の選択や行動によって主人公の人生が変わるため、テレビドラマの主人公よりも共感・愛着を持ちやすくなっている」と高橋氏はコメント。加えて、仮にシステムで「マルチエンディング」を採用しているゲームならば、シナリオライターが物語の結末にはHAPPY ENDがふさわしいと考えても、そうは出来ない場合もある。当然BAD ENDも作らなければならないのだ。

ふたつ目は、「ゲームの主役はシステムで“シナリオは脇役”」ということ。映画やドラマは基本的に物語を見るものなので、シナリオは主役級の扱いを受ける。対して、ゲームはいくらシナリオが感動的であったとしても、根幹となるシステムが悪いと駄作になりがち。そのため、システムの面白さを最大限引き出す、システムと寄り添ったシナリオが、正しいゲームのシナリオであると高橋氏はコメント。「ゲームシナリオは、システムから外れてはいけない」……こちらを意識するとのことだ。

 

■『アイマス』における“正しいシナリオ”と“採用されないシナリオ”、その違いは…?


続く東義人氏は、『アイドルマスター』におけるシナリオの作り方と注意点を解説してくれた。これまで東氏は、バンダイナムコのアドベンチャーゲーム『有罪×無罪』など様々なタイトルのシナリオを担当していたが、『アイドルマスター2』より本シリーズに携わったとのこと。

また、2013年10月より配信された『アイマスチャンネル』ではディレクターを務め、2014年5月15日発売の最新作『アイドルマスター ワンフォーオール』では、シナリオディレクションを担当している。

そして講演では、『アイドルマスター』で気を付けるべきシナリオライティングの手法を伝授してくれた。まず東氏は「~らしさを踏襲」することを参加者に伝えた。「『アイドルマスター』は誕生から長い歴史を持っているため、すでにキャラクターも固まっている。そのため本質的なものを踏襲してもらうのが大前提」と東氏。たとえば、台詞回しや立ち居振る舞い、各々のリアクションや雰囲気などを崩さずに気を配るということだ。

そのほか東氏は、ライティングのうえで気を付けるべき4つの要素を挙げた

(1).「属性にはめない」
いわゆる“ツンデレ”や“天然ボケ”など、それぞれキャラクターには特徴を備えているが、よくその枠に引っ張られたり、取り違えたりすることがあると語った。これが出来なければ、キャラクターは微妙にずれた“別のだれ”かになってしまうようだ。つまり、人物像は過去のシナリオの延長線上で想定しなければならないため、これまでのシナリオやドラマCDなどを聞き込んで研究する必要があるとのこと。「頭のなかでそのキャラクターが勝手に喋り出すぐらい読み込む必要がありますね」と東氏。


(2).「主役はアイドル」
『アイドルマスター』では、個々のアイドルたちのリアクションや考え方、勘違いの仕方が面白可愛く表現されているのが魅力である。だからこそ、アイドルを丁寧に描写して、かつ魅力を伝えるシナリオを書かなければならない。それも一面的な切り口ではなくて、様々な切り口が必要とされる。

たとえば同作に登場する「萩原雪歩」というキャラの場合。「彼女は、犬が苦手でお茶が好きです。では、彼女のシナリオを10本書いてください。しかし、ここで5本犬が出てきて、5本お茶が出てくるのはダメ」と東氏。特徴のある女の子だが、「この子がこんな場所にいたら、どうするんだろう?」と想像力を工夫したり、様々な角度から光を当てたりして、新たな一面を引き出すことが必要だという。


(3). (4). 主人公=プレイヤー(主人公は引き立て役)
主人公(プロデューサー)はプレイヤーであることは絶対条件。しかし、あくまでも主人公は、状況設定やアイドルのリアクションを引き出すための軽い存在で、目立ってはいけないと東氏は言う。さらに主人公は、プレイヤーが気持ちよく自己投影するための重要な存在でもあるからこそ、たまには良いことも言ったり、アイドルを喜ばせたりしないといけないため、よくも悪くも“さりげない存在”として登場するようなシナリオが望ましいようだ。
 

それでは、ここで以上の注意点を無視したシナリオを、実際に東氏が披露してくれた。
 
■注意点を無視したシナリオ

春香
「プロデューサーさん、こんどの舞台ですけど、どんな気持ちで演じればいいんでしょう?」

主人公
「春香は主人公のライバル役だったよな。だったら、相手を恋敵だと思って演じるんだ」

春香
「ええっ、ライバルじゃなくて、恋敵ですか?」

主人公
「ああ、春香にはまだ、恋敵なんていないかもしれない」
「でも、恋敵もライバルも『相手に勝とう』とする存在であることは同じだ」
(以下、主人公の説明が続いて)

春香
「わ、わかりました!」

主人公
(その後、春香は見事にライバル役を演じきった。
俺のアドバイスが効いたみたいだな!) 

 

講演では、東氏が天海春香(声:中村繪里子さん)の声マネをしながら台詞を読み上げてくれて、会場は笑いに包まれた。……さて、以上の注意点を無視したシナリオでは、いったいどこが問題なのか。

東氏は「春香は基本的に質問と最後に返事しただけで、春香らしさがどこにも書かれていない。主人公が熱弁する演技理論は話を成立させるために必要だが、じつはプレイヤーにとってはどうでもいい要素」とコメント。つまり、主人公が一生懸命説明しました、うまくいきました、おわり……と何の驚きも工夫もないシナリオになってしまっているという。

そして、こちらを改修すると下記のようになる。

■改修したシナリオ

春香
「プロデューサーさん、こんどの舞台ですけど、どんな気持ちで演じればいいんでしょう?」

主人公
「こんどの舞台? たしか春香は、主人公の宿命のライバル、クラウディオラ役だったっけ」

春香
「はい。私、そんなにライバルって思ってる子がいないせいか、どうもピンとこなくて……」
「台詞をしゃべってても、もっと仲良くすればいいのにって思っちゃうんです。ううう」

主人公
「うーん、そもそも役に入りこめてない感じだな。それじゃ……」
「いっそ相手のことを、恋敵、ぐらいに思ってみたらどうだ?」

春香
「ええっ、恋敵ですか!? なんだか、ライバルよりもっとわからないような……?」

主人公
「どうせわからないなら、それくらい強い感情をこめた方が形になると思う」
「マンガやドラマを思い出すだけでいいから、ためしにやってみようか。はい、スタート!」

春香
「は、はいっ。えっと……」
「フランソワ! ああ、なんて憎らしい子! あなたにだけは、ぜったいに負けなくてよっ!」
「あっ。なんだか、うまくできた気がします!」

主人公
「ああ、いい感じだったぞ。それじゃ、この作戦で行こうか」

春香
「はいっ。えへへ、ありがとうございます、プロデューサーさん♪」
 

▲天海春香さん(iOS『アイドルマスターモバイル i』より)

主人公
(強いイメージで、自分の感情を上書きできたようだ。こんどの舞台、期待できそうだな!)

 
おもな改修ポイントとしては、具体的な固有名詞を取り入れて、世界観に深みを持たせたところ。また、東氏は「春香自身が理由を述べており、“私はこういうふうに思っている”、ということで、春香が何で困っていたのか、加えて春香がどういう子なのかが想像できるような台詞を入れ込んでいます」と解説してくれた。さらに、実際に春香に演技をさせている要素を加えている。これは、実際に春香がアイドルとして“どんな仕事をしているのか”を詳細に書いたことで、“アイドルはこういう仕事をしているんだ”という想像を沸き立たせることができるとのこと。

また、プロデューサーが「お前はよくできた」と褒めるだけではなくて、アイドル自身が満足・喜んでいることが重要という。そして最後に主人公が、“どうしてこのシナリオがうまくいったのか”という説得力のある結論を述べさせることも必要。つまり、主人公が春香に対して最後の台詞をそのまま伝えるのではなくて、結果、主人公が導いていくような仕掛けを施すことが必要のようだ。

さらに、主人公には断言させないことも。「劇中の主人公(プロデューサー)が“よくできた”といっても、プレイヤーからして見れば“あぁそうなんだ……”と思うだけ。プレイヤー自身でよかったと思える要素を、シナリオで引き立てる必要がある」と言葉を添えた。

 

■『アイドルマスター』の人気の秘訣とは…シナリオの観点から大解剖

 

ここからはトークセッションとして、『アイドルマスター』のシナリオライティングに関連する質問事項を、高橋氏と東氏が答えていく内容に移った。質問と回答は下記の通り。

■Q:どうして『アイドルマスター』は人気があるの?
こちらはシナリオの視点から答えてもらった。まず高橋氏は、『アイドルマスター』の“コミュニケーション”(以下、コミュ)と呼ばれる分岐シナリオについて挙げた。「コミュでは、選択後のアイドルのリアクションが面白くて魅力的なものになるよう、アーケード版の頃から心掛けています」と高橋氏。

その面白さは広がりを見せて、ゲームとしては“バッドコミュニケーション”になるような選択肢にも関わらず、「選んだらどうなるのか気になる…」という発想をプレイヤーに産ませることにも繋がっているようだ。加えて、バッドコミュのほうが面白いとプレイヤー間で話題になることもあるという。

続いて東氏は、『アイドルマスター』におけるイベントを、読み物ではなく体験として作り上げることに注力していることを挙げた。「シナリオもそうですが、ボイスや3Dのキャラクターなど、すべてにおいて手間暇かけて制作している。この体験ができる世界観や雰囲気を構築できていることが人気の要因ではないか」と東氏は分析。また、アイドルと接点が持てるゲームとはいえ、決して直接口説くことはなく、あくまでもその子を輝かせるためのゲーム概要にも人気の要因として触れた。
 

▲iOS『アイドルマスター シャイニーフェスタ グルーヴィー チューン』より


■Q:コンシューマとソーシャルの違いは?
現在、『ミリオンライブ!』を担当している高橋氏が答えてくれた。「家庭用はある程度ストーリーの展開でキャラクターを見せることが可能だが、『ミリオンライブ!』ではひとつの台詞にキャラクターの魅了をギュッと詰め込む必要がある」と高橋氏。『ミリオンライブ!』では、カードの絵柄としてキャラクターが一番輝いている瞬間が描かれているため、その一言だけでプレイヤーの心を掴まなければならないようだ。まさに、一球入魂の苦労があるとのこと


■Q:シナリオを書いていて楽しいキャラクターは?
「突っ込み役のキャラクターが楽しいですね。伊織(水瀬伊織)や律子(秋月律子)とか。みんな個性が突き抜けてはいますが、いちいちネガティブな雪歩(萩原雪歩)、天然ボケでほんわかのほほんとしているあずささん(三浦あずさ)とかもフィーリングが合うのか、書いていて楽しいです」と高橋氏。

また、シナリオを手掛ける際に、台詞が思い浮かばないことはあるのか……という質問に対しては、「書きやすいアイドルは勝手に動いてくれるので、考えるまでもなく、“きっとあずささんならこうするでしょ”という感じになります。何も思い浮かばないときは、とにかく書き続けることです」。なお、『ミリオンライブ!』では、二階堂千鶴が気に入っているとのこと。

東氏は、「書いていて楽しいのは、ハズレの選択肢でも淡々と動けるプロデューサーですね。彼のギャグを考えるなら一日使ってもいいです。加えて大体がバッドコミュニケーションなので、制約なくフリーダムに書けるうえに、それに対するアイドルのリアクションも少々大げさでも形になるのが魅力ですね」と嬉々として語ってくれた。


■Q:苦労したところは? 
高橋氏は、登場キャラとシナリオ量が非常に多いコンテンツのため、「まだこれしか終わってない。明日どうしよう…」といった、プレッシャーに襲われる時に苦労しているようだ。対して東氏は、「高橋が『ミリオンライブ!』チームに行ったあたりかなぁ…」とリソースの大変さを物語ってくれた。


■Q:女性視点と男性視点におけるシナリオの違いは?
美少女系のアイドル育成シミュレーションゲームには、どうしても男性のプレイヤーが多いもの。幸いにも今回の講演には、『アイドルマスター』のシナリオを手掛ける男女のライターが登壇しているため、気になるところではある。

女性視点を持つ高橋氏は、「あまり意識していませんが、女性に嫌われないようにとは考えます。男性が見る良い女と、女性が見る良い女って全然違うので気を使いますね。そのため、そのあたりのバランスをとることで、本当に存在するかのようなリアリティある子になるようにして近づけると思っています」と解説してくれた。とはいえ、あえて非現実的な女の子を演出することもあるようだ。

男性視点を持つ東氏は、「『アイドルマスター』がほかのアイドルゲームと違うのは、まさに高橋のような女性ライターが沢山いるところだと思います。とぼけた女の子は、女性が書くといい感じにふんわりとした形になるうえ、ビジュアルスタッフも女性が多くて、華やかな反面、とても爽やかな形でまとめられています」と分析。

 

■『アイマス』の知識と理解と愛情を持つ方、募集!


ここで話題は人材不足について。なかでも『ミリオンライブ!』では、シナリオディレクションの人材不足が悩みの種のようだ。また、家庭用のほうは、現在ひと段落しているものの、今後の展開において十分な人材を備えておきたいとのこと。それでは、『アイドルマスター』のシナリオライターとして相応しい人材とは?

『ミリオンライブ!』を担当する高橋氏からは、ライターとしての経験や基礎能力はもちろん、細かいところにも気がつく監修能力も必要であると語ってくれた。また、シナリオディレクション担当であれば、シナリオだけを延々と書くのではないので、プランナーとしての企画力や最低限のコミュニケーション能力も当然必要。そのほか、キャラクターに新しい魅力を追加していくことも求められるため、何よりも『アイドルマスター』への知識と理解と愛情が絶対条件とのことだ。

家庭用チームに席を置く東氏のほうでも「前提として『アイマス』が好きな方、またはこれから好きになってもらえそうな方」と絶対条件を挙げた。また、ゲームには様々な制約があるため、そのなかで適したシナリオを書けること。続けて東氏は「抽象的なことかもしれないが、『アイマス』のテイストに合う方。ここが意外にも重要なところでもあります」とコメント。なお、家庭用チームでは、会社に来てもらうというよりは、都内近郊でライティングできる方と接触しておきたいようだ。

 

講演の最後には、長年『アイドルマスター』のシナリオを手掛けてきた高橋氏と東氏に対して、「おふたりにとってアイドルマスターという存在は?」という質問で締めくくられた。

高橋氏:「気が付けば10年も開発に携わっているため、家族のような存在です。イメージするならば……手はかかるんだけど、可愛い妹のような存在になっていますね(笑)。いい加減彼氏とか作って私の手を離れてくれてもいいんだけどなぁ……という思いもありつつも、「でも、心配するからたまには連絡よこしなさいよ」と過保護な気持ちもあります。そして沢山のスタッフや声優さん、なによりもプレイヤー(プロデューサー)さんに育てていただいた妹なので、幸せ者だなと思いますし、これからも応援してもらえるように私自身も頑張っていきます。」

東氏:「会社に行ってパソコンを立ち上げると、そこから『アイドルマスター』が始まります。ほとんど一日中『アイドルマスター』の世界に浸っているため、感覚的に言えば架空の世界ではなく、本当に765プロで仕事をしているようなイメージです。……わりと危険な状態かもしれません(苦笑)。でも携われて幸せに思います。」


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企業情報(株式会社バンダイナムコエンターテインメント)

会社名 株式会社バンダイナムコエンターテインメント
URL http://bandainam.co/1mZsovM
設立 1955年6月
代表者 大下 聡
決算期 3月
直近業績 売上高2570億円、営業利益285億円、経常利益291億円、最終利益227億円(2018年3月期)
上場区分 非上場
証券コード

企業情報(株式会社クリーク・アンド・リバー社)

会社名 株式会社クリーク・アンド・リバー社
URL http://www.cri.co.jp/
設立 1990年3月
代表者 井川幸広
決算期 2月
直近業績 売上高175.32億円、営業利益9.92億円、経常利益10.35億円、当期純利益3.34億円(2013年2月期)
上場区分 JASDAQ
証券コード 4763

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